例えば、自分の顔のことを
想像してみようか。
若いうちは、しわもない。
生命力が無邪気に輝いて
いる。
これが時の流れにあわせて、
ちょっとずつ亀の歩みでは
あるけど、変化してくる。
陰影が出てきて、生き方を
正直に映しだすようになって
くる。
「女も自分の顔に責任を持つ」
時代なのだ。
顔を捨てたり取り替えたりする
ことはできない。
一緒に年齢を重ねていって、
その時期なりのいい表情を
しているようにと心がけている
しかない。
服だって、同じではないだろうか。
手に入れてから年月が経った
から、流行に遅れているから、
といって別れなければならない
服でなく、一緒に歳をとってくれる
服を選びたい。
フランスの若い女性のように、
祖母からもらい受けた服に
アクセサリーとコロンで、
自分らしい着こなしがした
いものだ。