ジャックナイフのように
ひらめかせて、人の胸の中を
一突きするぐらいは朝めし前
だ。だからネット世界は怖い。
だが、同時に言葉は薬にもな
る。さまざまな心の痛手を癒
すための薬に。
言い尽くしているが、
言葉を友人に持ちたいと思う
ことがある。
それは、旅路の途中でじぶん
がたった一人だと気がついた
ときにである。
たしかに言葉の肩をたたくこと
はできないし、言葉と握手をす
ることもできない。
だが、言葉にも言いようのない、
旧友のなつかしさがあるもので
ある。
時には、言葉は思い出にすぎ
ない。だが、ときには言葉は
全世界全部の重さと釣合うこ
ともあるだろう
そして、そんな言葉こそが
「名言」ということになる
のである。
だが、本当はいま必要なのは
名言などではない。
むしろ、平凡な一行、一言で
ある。
まさに、ブレヒトの「英雄論」
をなぞれば
名言のない時代は不幸だが、
名言を必要とする時代は、
もっと不幸だ」からである。
そして、今こそ
そんな時代なのである。
◇
『あれほど多くの苦しみにさ
いなまれながら、
それでもなお
かれの顔が幸福であるように
見えるのはどういうわけだろう』
/アルベール・カミュ「手帖」
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【ザ・ベストワン特別編】 ミキ 「漢字が苦手 x ジャニーズ」
https://www.youtube.com/watch?v=pNiA59v_EBA