新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃん姉妹とお父さんの日々。

【備忘録】記憶の政治学

2011年11月30日 | 読書
レインの『ひき裂かれた自己』くらいは、もう読んだ? (私信)
   
怒りに任せて書いた昨日のエントリに、なぜかたくさんのアクセスをいただきました。1日440アクセスは初めて。うれしいけれど、少しちがう。
 
おじさんが若い頃はラカン派全盛で、レインは過去の人でした。しかし、いい本なんだな! 

エヴァのネタ本のひとつだから、ツッコミどころ満載のばす。聡明なあなたのことだから、きっとこの本からも、何かをつかみとってくれるでしょう。
 
しかし、やたら複雑な幼年期のトラウマばかりに、キャラクターとやらを依存してしまうのも、ざんねんなことです。

こんな本も面白そうですよ。

■[書評][お勉強]シュライバー『失われた私』:インチキだと知って読むと、読むにたえないシロモノではある。
http://d.hatena.ne.jp/wlj-Friday/20111128/1322468203

でも、英語なんだよなあ……。
Sybil Exposed: The Extraordinary Story Behind the Famous Multiple Personality Case

http://p.tl/qNxI

大器晩成というコトバは、あなたのためにあるようなコトバですね。しかし、人は作家になろうと思った時点で、もうすでに作家なのだそうですよ。

だから、絶対にあなた自身を裏切らないでください。最初の読者はあなたなのですから。もちろん、私もあなたの新作を、楽しみにしています。

参考文献にするならこちらが先かも。このレビューはとてもためになります。ではでは。

☆イアン・ハッキング『記憶を書きかえる―多重人格と心のメカニズム』(早川書房)
http://exphenomenologist.blog100.fc2.com/blog-entry-7.html

Wikipedia「解離性同一性障害」の註記98より

 イアン・ハッキング (Hacking, I.) がいみじくも「多重人格運動」と呼んだ動きは、当時注目を集めつつあった「児童虐待」「児童性的虐待」やキリスト教的な「悪魔的儀式虐待の犠牲者発見」の中に自らの存在意義を見いだしたものが多くいたということもある。キリスト教的なといっても、ファンダメンタルなプロテスタントとそうではない流れではまた異なる。
 更に複雑なのはそれがDID対反DIDの対立としてあっただけでなく、DID陣営(ISSMP&D、現在のISS-D)自体を二分していった。 DID治療者のギャナウエイ (Ganaway,G.K.) はロフタス (Loftus,E.F.) に続いて「回復記憶」を反証する催眠実験を行っている。1991年当時、ISSMPD&Dの会長であったキャサリン・ファイン (Fine,C.) は、悪魔的儀式虐待問題はISSMPD&Dの「不和の種--それどころか、命取りの要素になる可能性も持っている」と述べている(イアン・ハッキング (1995) 『記憶を書き換える』 p.144)。 なお、この対立を「政治的対立」と評した最初の人間はイアン・ハッキング (Hacking, I.) であり、『記憶を書き換える』の15章のタイトルは「記憶政治学」である。


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