くっしーの徒然日記

梅雨の合間の夜空 (M8/M20/M21)

ここしばらく、梅雨で夜空がさっぱり見えなかったが、週末、
久々に梅雨の合間の晴れと言った感じ。夜には又薄曇りになって
しまうのだろうか?どうにも我慢できなくてとりあえず富士山へ
行ってみることにした。

↑IXY 400 ISO400 S:15s F:2.8 f=7.4mm
撮影日:2011/6/5 01:16 撮影場所:富士吉田市

今までの場所は、前回かなりじゃまが入ったので、他の場所を探すが
余り良い場所が見つけられず、結局今までの場所に。着いたのは8時
頃で、まだ、少し明るい感じ。あんまり星が見えない。しばらく
↓望遠鏡の準備をしながら、完全に暗くなるまで少し時間をつぶす。


9時過ぎになって、そろそろと思いながら夜空を眺めるが、どうも
薄曇りで今一つ星が見えない。北極星が肉眼で見えず、極軸合わせ
にも、かなり苦労する。この天気じゃ銀河は無理かなぁ~と思い
ながらも、まず沈む前にM65,M66を探すが、ここと思われる場所に
なんにも見えない。やっぱり無理かと、今度は三鷹で散々探して見え
なかったM101を探す。これも、ここにあるはずと言う場所を見るが
眼視で見えない。デジカメならどうだ?と未練がましく撮影してみるが
三鷹の時と同じくさっぱり写らない。やっぱり今日の天気じゃ、いくら
富士山でも無理か。

ちなみに、CHDKでRAW記録が出来るようになったので、ダーク減算を
後でやろうと、減算なしで、試し撮り(追尾なし)をしたら、左上が
↓かなりピンクになる。

IXY 910is ISO:1600 S:15s F:2.8

まだ、RAWでの画像処理をマスターしていないので、後で失敗すると
やだなと思い、結局ダーク減算はカメラでやらせる事にした。

結局M101でかなり悪あがきをしてしまい、かなり時間をロスった。
そうこうしているうちに、空は少し薄雲感が減ったような感じで
何とかだいぶ星が見える様には成ってきた。

次は、Nikon8cmさんの所の写真で見て是非写したいと思っていた
M8干潟星雲を探して写す事にした。

【↑M8干潟星雲】R130S/D:130 f:650 PL25mm 26倍
IXY 910IS ISO1600 S:15s F:2.8 f=4.6mm 20コマ
撮影日:2011/6/5 00:03-00:23 撮影場所:富士吉田市

撮影した画像を、モニター上で見ると星雲が赤く写っているのが
判り、『おお、赤いぞ、赤いぞ!』と思いながら、シャターを
重ねていった。

試しに、もう少し倍率を上げての撮影も試みてみた。

【↑M8干潟星雲】R130S/D:130 f:650 PL12.5mm 52倍
IXY 910IS ISO1600 S:15s F:2.8 f=4.6mm 8コマ
撮影日:2011/6/5 00:40-00:52 撮影場所:富士吉田市

LCD上で見て、明らかに星雲の赤い色が薄くなった感じがしたが
とりあえず何枚か撮影した所でIXYの電池が切れて一休みとなった。

ちなみ自宅に帰って、コンポジットして見ると、25mmでの撮影でも赤く
こそ成っているが、どうももう一つ、赤い範囲が狭い。『な~んだ、
こんな物だったのか』とちょっとがっかりした。それでも、よく見ると
赤く成っている所の、右上の方は赤い星雲を暗黒帯が横切っているのが
何とか確認できる。12.5mmでの写真は、予想通り、赤が少し薄くなって
しまった。倍率が上がった分、追尾も難しくなって、今一つかな?と
言った出来となってしまった。もう少し透明度の高い空なら、星雲の
赤はもっと広範囲に写ったのだろうか、、、

IXY910のバッテリーは一つしか持っていなくて、撮影の途中でノートPCに
つないでUSB充電しながら使っていたのだが、どうにも充電の合間が
短くて、撮影の最後まで持たなかった。あきらめて、少し休憩とした。
その間にIXY400で撮ったのが、初めの画と↓これ。

【↑はくちょう座と夏の大三角】
IXY 400 ISO400 S:15s F:2.8 f=7.4mm
撮影日:2011/6/5 01:29 撮影場所:富士吉田市

ちょっと星が多くて判り難いので説明を付けるとこんな感じ↓


肉眼では、天の川が判るのだが、今日の空とISO400、15秒露出では、
天の川を写しこむ事は出来なかった。肉眼で見る限りは、天の川が、
アルタイルとベガの間を横切っていて、織り姫と彦星が、この天の川を
わたって、七夕のデートをする話が実感できる夜空だったのに、
ちょっと残念である。

そうこうしているうちに、満充電とは行かないが、そこそこ充電された
と思うので、撮影を再開した。実は、今日もう一つ写したい天体があって
それの南中時間をだいぶ過ぎて、かなり高度が下がってきたので、
ちょっとあわてて写し始めた。

次の天体は、M8のすぐ上に有る、M20三裂星雲である。
これもNikon8cmさんの所で写真をみて、是非写したいと思っていた。

【↑M20三列星雲とM21散開星団】R130S/D:130 f:650 PL25mm 26倍
IXY 910IS ISO1600 S:15s F:2.8 f=4.6mm 6コマ
撮影日:2011/6/5 02:03-02:14 撮影場所:富士吉田市

透明度が今一つのせいか、はたまた高度が下がったせいか、青いガスは
おろか、赤い星雲もさっぱり色が出ていない。モニターの画像からも
赤い色が出てないのが判り、ちょっとがっかりしながら20枚ほど写したが
だいぶ疲れてきたせいか、追尾精度が落ちてきて、ぶれた写真が多く
結局使えたのは6コマ程度だった。

写真を撮るとき、M21も画面に入っているとは気づかず、星の固まりが
2カ所有り、どちらを中心にすればよいか判らず、この写真は、M21を
中心にして撮った写真でトリミングして上の画像にしてある。M20は、
かろうじて、うっすらと星雲がかすかに赤っぽく見えており、それが
暗黒帯で分断されているのが、よく見ると何とか判るかな?と言った
レベルである。視野の隅の方に来てしまったのも、色が出なかった
原因の一つか?或いは、もう少し空の透明度がいいと、赤い星雲や
青いガスも写ったのだろうか?

M20を写し終えて、2時半近くなったので、心臓の事も考えて、今日はこの辺で
撤収する事にした。この日は、やはり梅雨の合間のせいか、透明度が悪く
収穫として今一つの出来となった。次回、良く晴れた日に写せるのは、梅雨
明けだろうか、、、と思いながら帰途につき、自宅に4時過ぎに帰り着いた。
2011.6.4(6/7)

コメント一覧

くっしー
Nikon8cmさん
大丈夫です。今回はガッカリはしましたが、まだ諦めていません。光学系のF値や、ISO感度等を考えると、露出時間を2倍にすればNikon8cmさんの写真と同じ条件の露出が可能と考えていますので(ninjyaは除く)、頑張ればNikon8cmさんの所の写真見たいに広範囲に赤く撮れると言うお手本を目指して、また、透明度の良い時に再挑戦します。

沼尻さん
まだ、初めたばかりで、余り良いポイントを知らないのですが、私の富士吉田市は、富士に近い辺りの公園付近で撮ってます。標高が低いのと、南西~北西は木々が迫ってきて、30度以上しか見えません。南は、富士山部分で最大15度位隠れますが、後は結構見渡せる感じです。でも側の道を時々車も通れば、人も歩いてくるので、今一つです。

沼尻さんの所のM8やM20の写真、綺麗ですね~!こんな、一面赤く写ると嬉しいのですが、さすがにコンデジでは、15秒しか露出できないし、追尾は手動なので、かなり限界が有ります。今回の写真は、ほんとに中心部しか赤くないです(泣)でも、Nikon8cmさんの所では、もう少し広範囲に赤くなっているので、もう少し頑張って見ようかなと思ってます。星団の方が明るいので、コンデジには向いていると思いますので、星団も撮っていきますが、星雲や銀河もやっぱり写したいですよね。

でも、いずれは一眼レフでガイド撮影なんてのもあこがれていますので、いつまで今のままで我慢していられるかと言う気もしています。
沼尻
http://homepage2.nifty.com/numajiri/
富士山方面に遠征されたのですか。
この時期だと、私は須走口五合目に行くことが多いですが、富士吉田市だとどのあたりに陣取られたのでしょう?
五合目が冬期閉鎖となる冬場には、鳴沢村などに行くことはありますが、富士吉田市では良い場所を知らないです。

M8の画像を見ると、星雲中心の一番明るい所だけが写っているのですね。
デジタル一眼レフで撮ると、向きが逆ですが
http://numajiri.image.coocan.jp/nebula/m8_d50_mt160.html
のように一面に赤い星雲が写るところです。
やはりコンパクトデジカメで星雲を撮るというのは、得意とは言えない分野ですので、一眼レフとは大きな差が出てしまいますね。
星団などを狙った方が、良い結果になりそうな気がします。
NIkon 8cm
http://nikon8cm.exblog.jp/
くっしーさん
M8はM42と同じように、薄雲や街灯りでも結構良く見えますが、M20は少しでも条件が悪いと難しい対象ですから、条件の良い時に挑戦すれば、もっとキレイに写りますよ!!ガッカリしないで下さい。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「天体観望・撮影(遠征地)」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事