くっしーの徒然日記

向きが変わらない(IC2177)

今年最初の新月期の1月12日の夜の鳴沢村での撮影は、バラ星雲を取り終える頃には11時半近くに成っていた。この日は最初に7cmの鏡筒を乗せたので、バラ星雲に続いて、広画角に向いている対象を続けて撮影したかった。

そこで、今まで未撮影ではあるが、比較的直焦点の方の写真ではよく目にする、IC2177わし星雲を撮影する事にした。ちょうどもう少しで南中する所なので、バランスは取りづらいが、南中後の位置で撮影を始めようとした。しかしながら、7cm鏡筒は、何も考えずにアリガタを鏡筒に直にねじ止めしているので、鏡筒の向きを変えることが出来ず、ファインダーを見ようとすると地面に座り込んでもなかなかファインダーが覗けない位置になってしまった。


シリウスを基準星に自動導入を掛けたいのだが、シリウスすらファインダーで捉えられない。望遠鏡の下でジタバタしながら、何とか潜りこむような体制でファインダーを覗いてやっとの事でシリウスをファインダーに導びき、目標天体を自動導入する事が出来た。

IC2177は、初撮影なので、試写で写ってる部分と全体との構図が良く判らなかったので、おおむねわし胸元の輝星を中央近くに配置して撮影した。


【↑IC2177 わし星雲 いっかくじゅう座の散光星雲】
Celestron D:70 f:400 PL20mm 20倍 SP赤道儀+AL90+SkySenser2
コリメート法 LPS-P2使用 PowerShotS90;CHDK F:2.0 f=6mm Iso3200
S:101秒x22コマ Noise減算:ON 35mm版換算で560mm相当
撮影場所:山梨県鳴沢村 撮影日:2013/1/13 00:30-01:54
Registaxでコンポジット→FlatAideでかぶり補正→GIMP2で反転
840mm相当にトリミング(67%)、トーンカーブ・サイズ調整

わしの胸元の輝星近くを中心に置いた為、トリミング位置を少しずらせてあるが、全体的に窮屈な感じになってしまった。バラ星雲撮影時のUW20mmのままで撮影したが、PL40mmに変更した方がもう少し上手く入ったかもしれない。

かろうじて、羽を大きく広げたわしの形が写りこんだ感じだろうか。その顔はちょっといかつい感じの顔で、別名をウミガメ星雲と呼ばれたりする。また羽の広げ具合の感じからカモメ星雲と呼ばれたりと、いくつかの名前で呼ばれている散光星雲である。

ちょっと羽の先の方や、尻尾の方があいまいではあるが、そこそこわし星雲らしくは写った感じである。

残念なのは、少しピントがずれた様でバラ星雲に比べると星が少し大きく見えるのと、画角的に厳しくなったので、トリミングしても収差の大きく出ている領域を使わざるを得なかったことだろうか。次回PL40mmで位置に気をつければ少しは改善できるだろうか。
あと、微光星が少しうるさくなってしまった感じである。Flataideでの微光星を目立たなくする方法は、星を消した後の星雲部分の補修が難しそうで、今回使おうかと思ったが使いきれなかった。Nikon 8cmさんの似非星マスクを参考に使ってみようか、、、、

2013.1.13(2/6)

コメント一覧

くっしー
kameさん

なかなか、背面液晶で、再生してピントの具合を見るのは結構難しいですよね。私は再生時の確認は、星の形が変な形をしていないか程度位です。
バーティノフマスクを使って基準星であわせられるなら、その方がもっと良いと思いますよ。(自動導入限定ですが、、、)
kame
やっぱり試写ですかね。(^^;

試写した段階でカメラのモニタで確認して見ると、結構写っているような気がしてたんですが、大きなパソコンのモニタで見てみると、コレがOTZ・・・なピントになってしまっていて。。。(^^;

しかし基準星で写る所って言うのは、直焦点の時はバーティノフマスクを使うので、いつもやってたんですが、コリメートの時はしたこと無かったです。(^^;

コレである程度のピント位置を掴んでおけば、鏡筒を変えても今よりも上手く合わせられそうです。

アドバイスありがとうございます。m(--)m
次回よりこの方法を試してみます。(^^

あと、ノーマル機直焦点でのばら星雲、、、
やっぱりなかなか出て来ませんね。。。
画像処理で苦戦中です。。。(^^;
くっしー
kameさん、こんばんわ。

キャノンのデジ一の無改造機だとバラ星雲、なかなか赤く写すのが難しいようですよ。結構皆さん苦労されているみたいです。フィルターを撮るととたんに写るようになるので、あの苦労は何だったんだ!見たいな記事を時々見かけます。
ピント合わせは、基準星を導入したときに、そこから1~3回転位の間で赤緯を回して、少し暗めのLCDにぎりぎり写るかどうかの星を探して、その星がはっきり写る(と言うか、ピントがはずれると消えてしまう)様にピントを合わせた後、元の位置に戻しています。自動導入じゃないときは、天体を入れた後で、赤緯を回した量を覚えておいて、ピント調整後に元の位置に戻すパターンでしょうか?最終的に位置の微調整はどのみち試写しながら調整ですから。
くっしー
Nikon 8cmさん、こんばんわ。

トリミングですが、通常3600x2700位の画素数ですが、2400x2400にトリミングしています。UW20mmだと横手方向に視野円が少しはみ出すぐらいで、ほぼ一杯なので、3度位になりますが、今回は2度位でトリミングしています。8cm40倍では、少しはみ出すでしょうね。ボーグだと少しズームを掛けたいところですね。
kame
赤い星雲がクッキリ写って凄いですね。。。
羨ましい。。。

久しぶりに晴れたので、先程まで私も直焦点でばら星雲に挑戦してみてたのですが、写った写真をみてみると白~く写っているだけで、近日中に画像処理をしてみようと思いますが、やっぱり直焦点の非改造機では厳しそうです。。。(T_T
さらに湿度が高く透明度が良くない上に、途中から何度も雲が出てきて、ガイドエラー連発になってしまったため、使えるコマが少なそうです。。。(T_T

あと、鏡筒を6cmに変えてコリメートでボーデの銀河も頑張ってみたんですが、写った写真をさっきパソコンで見てみると、ピントが、、、全然、、、合ってなかったデス。。。OTZ

くっしー様はコリメートのピント合わせはどうやっておられるんでしょうか?
Nikon8cm
くっしーさん

撮ってみたい対象ではあるものの、淡いだろうなあとちょっと諦めモードの対象だったのですが、ここまで写るんですね。
私も、網状星雲やバラ星雲などで同じ失敗をしていますが、こういう淡くて大きな星雲の場合は、事前にカメラのアングルをどうするか検討して臨む必要がありますね。うん、いろいろと参考になります。
ちなみに、どのくらいトリミングしていますか?私のf1200mm+30mm接眼レンズの組み合わせだと、やっぱりハミ出しますかね?ミニボーグってことになるでしょうか。
くっしー
ATSUJIRODESUさん、こんばんわ。

おお、ATSUJIRODESUさんも経験がお有りですか。鏡筒がホルダーの中で回る様になってれば何とかなりますが、アリガタ直付けだと方向によっては、えらい目に遭いますね(汗)
わし星雲、かなり大きいですね。しかもカメラの向きを、わしの翼をLCD画面の長手方向に向ければ良かったのですが、全体を良く認識してなかったので、翼が画面の短辺方向になる配置のままで撮ってしまったので、よけいに厳しくなりました(泣)
ATSUJIRODESU
くっしーさん、こんにちは。
色々ブログねたを豊富に持っており、うらやましいです。
鏡筒の向きによって、ファインダーを覗くことが厳しくなると言う事、分かります。分かります。(笑)私も同じような経験ありますから。
ワシ星雲ってまだ撮影した事はないのですが、意外と広範囲に広がっているような気がするのですが、如何でしたでしょうか?
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