くっしーの徒然日記

お盆に実家の庭で星見(M13)

昨日は雲が多くて四国の実家と言えども星が余り見えなかったが
今日はだいぶ雲が少なく晴れているので実家の庭で星見をした。

実家は、光害指数20と三鷹の1/10以下であるが、今日は、晴れて
いると言っても、余り透明度は良くないし、なんと言っても十七夜の
月が上がっている。山に行く事も考えたが、この月なのであきらめて
実家の庭に東京から送った13cmをセットアップした。

まあ、まだ慣れない自動導入用のスカイセンサーの使い方に
慣れると言った感じか?

観測場所は、直接月明かりは来ない所にして、取りあえず
瞳径は開く様にする。でも大気は照らされて乱反射して明るい
ので、ターゲットは、比較的明るい球状星団で月の反対方向の
比較的天頂付近に有る奴という事で、M13をターゲットにした。

先ずは三脚をセットして、極軸合わせ。星まつりで買ったジャンクの
極望をセットして、ステラリウムで極点と、北極星の位置関係と
赤緯を確認して、極望のスケールをその角度に傾け、その目盛と
赤緯が一致する所に北極星を合わせて極軸合わせをした。


月明りでヘラクレス座が少ししか見えないので、先ずはベガで
基準星を入力して、M13を指定するが、なんとピーピー言いながら
赤経が反対方向に動きだした!う~ん、なんじゃこりゃ?

基準星と目標の位置関係が悪いのかな?

ベガをあきらめて、ちょっと遠いけど、向きや角度が、赤道儀に
取ってM13方向と大きく変わらないアークツルスを導入して
基準星設定して、M13に向かわせる。

今度はピーピーと言いながらM13方向へ動き出した。
最後は微調整でカタカタ言いながら停止したので、覗いてみると
一応、M13が視野の6割円位の所に入っている。よしよし
上手く導入できたぞ。

M13をセンターに調整し直して、後でフォローできる様に
サブ5cm鏡でベガを中心に入れておく。

デジカメをセットし光軸を合わせた後、軽く5秒で撮影して
位置を確認・微調し、露出を試しに64秒にすると真っ白け。

やっぱりこの月明かりじゃ、64秒は使えないか、、、
せっかく今回から、高感度、長秒露出の本格的出番なのに
月明かりの影響は大きく、その真価を発揮できないかも。

少しシャッタースピードを短くして、32秒で撮影を始めた。
ところが、何となく液晶画面で見て少し流れている様な
気がしないでもない。おかしいな~ちゃんと極軸合わせたのに
30秒位持つでしょう??と考えてハタと気が付いた。

そう、極望は倒立像で見えてるから、北極星の位置は
180度回って見えるので、スケールも180度回した位置に
セットしないと行けない!ありゃ~、、、又初めっからか、、、、

と言う事で今度はちゃんとスケールを180度回した位置に
北極星を導入。基準星を入れ直すのにまたカメラ外すのか、、、、、

ふっと思い立って、双眼鏡で覗くとヘラクレス座のβ星が
見えているので、ファインダーでこいつを中心に入れてみた。
(肉眼では月明かりでかすかにしか見えない)
すると、ちゃんとカメラの液晶画面にβ星が写ってる。よしよし
これならカメラ外さずに出来そう。そのままβ星をカメラの中心に
入れて、スカイセンサーに基準星として入力。ついでにピント
合わせも行った後、M13にむかわせる。無事に向いたかどうか
良く判らないので、5秒で又位置確認。ちゃんと視野には
入っている様だ。位置を微調整して再び32秒で撮影した
写真が↓これ。


【↑M13球状星団】SM-R125S/D:130 f:720 PL17mm 42倍 
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:32秒F:2.0
f=4.9mm 35コマ 撮影日:2011/8/16 21:48-22:46 
撮影場所:香川県善通寺市(実家) Registaxでコンポジット
→YIMGでかぶり補正・トリミング・ガンマ・レベル・色・サイズ調整

今回からレベル調整を画像処理に取り入れて、格段に見栄えが
良くなったのと合わせて、かなり良い感じだ。若干かぶり補正後
星の色が赤くなってしまうので、色調整をしたのだが、まだ余り
上手く出来て無くて、全体に赤っぽくなったが、それを除けば、
かなり天体写真らしくなって来た様な(笑)

ちなみに以前の月のない三鷹でISO1600/15秒で撮った映像はこちら
M13は比較的三鷹では良く撮れた方だったが、今回はそれを
上回って、かなりの迫力である。

中心のまぶしい部分から、中心部分の周辺に向けてのざらざら
つぶつぶの星。中心部を離れて周辺に群れる星々。
さすが全天一の美しさと言われるだけはある。王者の風格と
言った所か。

今回から高感度、長秒露出が実現できた物の、月明かりが
明るいので、どうかなと思っていたが、なかなかその効果は
絶大なのでは?今後の、月のない時の星雲や銀河にも
期待がもてる結果となった。

なお、光害指数20とはいえ、月明かりのせいで、画像処理前の
映像は↓こんな感じだった。バックが青いのは光害フィルターのせい?


三鷹に戻ると、車の修理が出来るまで遠征に行けないのが残念だ。

2011.8.16(8/20)

コメント一覧

くっしー
Nikon 8cmさん

そうですね。コンデジ・コリメートでも、有る程度露出時間を掛けてあげれば、F値の明るさも手伝って、かなり良い所までいけそうです。

サブ望遠鏡による眼視ガイド撮影でも、15秒露出を掛けてあげれば、空さえ良ければ、かなりのレベルの写真に成ると思いますよ。実は、この翌日に20秒の露出で撮影した天体は、自分でもビックリするぐらいの出来でした。もうすぐUP出来ると思いますので、お楽しみに!
NIkon 8cm
http://nikon8cm.exblog.jp/
くっしーさん

これは立派ですね。堂々と「天体写真」と言って差し支えないレベルですねえ。
私の数秒間の簡易追尾と違って30秒間追いかけるとコンデジでもここまでいくのですね!!空の条件が良ければ、すごい写真が撮影できそうですね。
この写真を見たら、私もせめて15秒の露光時間を生かせるよう、サブの望遠鏡をつけてガイド撮影してみようかという気持ちが強くなりました。ブラインドでは、どうがんばっても8秒どまりですからね。
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