くっしーの徒然日記

2016年 第2回遠征(C2013US10カタリナ彗星)

先週末の土曜日1月16日の夜、場所によって晴れそうなGPV予報。月は6日月を超えて大きくなってきたが、それでも11時半位には沈むので、いくらか撮影できそう!
出張先の尾道から帰って直ぐ支度して、近場で一番雲の少なそうな臼田へ今年二回目の遠征に行ってきました。


【↑南東に昇り始めたからす座と撮影機材】
この日は、6時半頃に自宅を出て、現地に8時前に到着。月が沈むまでに約3時間有るので、コリメート撮影と星野撮影の準備を同時に進めて、11時頃にほぼスタンバイOK。

コリメートは、今日は7cm鏡筒で大きめの対象を撮影。しかし、1時間もしないうちに、レンズに霜が降りて点々と氷滴が付く!レンズ周りには一応ヒータを巻いてあるのだが、レンズセルまでの熱伝導が悪く、またレンズフードも短いのが災いしているようだ。

思わず傷つくと思いながらも、軽くウエスで拭き取る。しばらくそれで使っていたが、ふっと思いたって、レンズクリーナー液とレンズペーパーを出してレンズを清掃しようと思った。

、、、が、これが運の尽き!

クリーナー液を掛けたとたんにレンズの上で凍り付いて、ペーパーで拭ける代物では無くなってしまった(汗)

これはいかん!と思った物の、後の祭り。今撮ってる対象は、ここまでで、あきらめて鏡筒を13cmに入れ替える羽目に、、、、



この日の気温は、到着時で氷点下13度、夜中には氷点下15度まで下がっていた!

と言う事で、途中から13cm反射での撮影に強制的に切り替えざるを得なくなってしまった。

この日は、カタリナ彗星がM101回転花火銀河にかなり近づくらしかったので、広画角で同一視野に納めたかったのだが、今日は無理っぽい。

しかしながら、もう一天体を撮影して、3時をすぎた所で雲がわき出てきた。

なんとか、彗星を写すべく、北斗七星の柄杓の柄の先っぽ、アルカイドに鏡筒を向けてピントを再調整したところで、本格的に曇りだしてきた。薄明までに残り2時間を切ってしまっている。

しばらく車に入ったり出たりして寒さをしのぎながら、再び晴れるのを待つ。

あんまり寒いので、4時半までに晴れなかったら諦めて撤収しようと思っていたら、4時20分頃に再び晴れてきた。アルカイドから、ツルぷらフリーで彗星の座標を入力するが、何度やっても彗星が入ってこない。

おかしい?試しにステラリウムの座標を入れてみるが、これでも駄目。何が悪いのか判らない!

時計はどんどん周り、5時が近づいてくる。もう駄目だと、諦めてせめて眼視しようと、カメラを外して、ファインダーで探すが、良く判らない。アルカイドから、適当に鏡筒を振ってみると、なにやら銀河が見える。う~ん?これはM101かと思いつつよく見るとなにやら芯が二つある。ファインダーから全体の位置を確認すると、これはどうもM51だな。

実は、追尾時のスリップ対策で、赤経軸はクラッチをつけていないので、赤経・赤緯ともクランプをフリーにして手で適当に鏡筒を振っているので、あんまり系統立って探索が出来ないのだ。

再びアルカイドから、さっきのM51が見えた方とは反対側を探す。またまたなにやら銀河のような物が見える。今度はM101かな?

と思うのだが、どうも微妙に形がおかしいような??試しにカメラを取り付けて、1分ぐらい露光してみると、なんとカタリナ彗星だった。

20mm36倍の低倍率なのに、こんなに大きく見えているのか、、、、

慌てて、撮影を始めたが、いかん!仮取り付けなのでピントが合ってない!大あわてで、ピントを再調整。と言ってもバーティノフマスクを付けられるほど明るい星が画角中に見えないので、見えている星を使って背面液晶だけでピント合わせ。

薄明まで残り9分の所で撮影開始。薄明が始まってからも画面に影響が出始めるまで撮影して、ぎりぎり使えたのが5枚。


【↑C2013US10 カタリナ彗星】

Vixen SM-R125S/D:130 f:720 UW20mm 36倍 GPD赤道儀+HAL110+SS2
コリメート法 PowerShotS90+CHDK ISO:3200 F:2.0 f=6mm S:128秒x5枚
Noise減算:On 撮影場所:長野県臼田 撮影日:2016/1/17 05:19~41
Registaxでコンポジット、Flataideでフラット補正、
GIMPで回転、トーン、サイズ調整

太いダストテールと細いイオンテールは健在のようであるが、画角が稼げなかったので、M101との競演も、長くのびていそうなイオンテールも完全にはとらえきれなかった。これならカメラレンズで撮るべきだったか?

2016.1.16-17(1/18)

コメント一覧

くっしー
てばまるさん、こんばんわ。

カタリナ彗星、びっくりするほど大きかったです。地球にかなり近いんでしょうね。パンスターズも今度挑戦してみますね。
しかし-15℃位になると色々と問題が出てきますね。過去最低は、育樹で-22℃を経験しましたが、育樹は下が舗装の所が選べますので、結露具合がだいぶ楽だったようです。下が土だと結構たいへんです。
くっしー
kameさん、こんばんわ。

車用のドライヤーですか?今度探してみます。冷えてるレンズには良いかもしれませんね。ヒーターはもう少し熱伝導を考えて、パワーのある物が無いと-15度ぐらいだと結構辛いですね。今度何か検討してみます。
てばまる
http://tebamaruda2.blog.so-net.ne.jp/
カタリナ彗星思いのほか大きく明るく楽しませてくれてますね。もうひとつバーストしたパンスターズ彗星も明るくなりそうで楽しみです。

望遠鏡ではないですが、カメラレンズに自分の息がかかりあっというまに凍ってしまい一番いい朝の情景がボヤボヤにしか撮れなくて哀しい思いをしたことがありますね。あの時も-15℃でした。
kame
-15°と極寒の中で、手に汗を握る展開ですね。(^^;
M101とのコラボが撮れなかったのは残念ですが、それでも意地のカタリナ彗星ゲットおめでとうございます。\(^o^)/

私は遠征時の結露対策に車用のドライアーを常備してますが、使ったのは眼視時のアイピースで一度と、他の人にお貸ししたのが一度だけです。

車用のドライヤー、私が天文趣味を始めた頃は、まだヤフオクなんかでは出回ってたんですが、最近では見かけなくなってしまいましたね。

それとカメラレンズ用にUSBのモバイルバッテリー仕様で1cm幅のレンズヒーターを自作して常用しておりますが、巻きつける内側の素材を、滑り止めマットにしたところとっても快適です。(^^
最近では大容量のモバイルバッテリーも安くなりましたので、一つ作っておかれれば重宝されるのではないでしょうか?

ただし-15°では効果が少し疑問ですかね。(^^;
くっしー
コウイチさん、こんばんわ。

いや~今回は、出張帰りの電車の中で、PCを見ながら、始めに何を撮影して次に何を撮影と、最近にしては珍しく事前に撮影対象や、使用鏡筒などを決めていたのですが、予期せぬ事態で、思う様に行きませんでした。まあ、全く撮れなかったと言う訳でもないので良かったのですが、やっぱりM101との2ショットを取りたかったですね。しかしカタリナ彗星は今はかなり地球に近いので、以前ほど明るくないですが、大きさは、びっくりするほど大きかったです。地球から遠ざかリ始めるまでは、結構楽しめそうですね。
くっしー
バークレーさん、御無沙汰です。

さすがに-15℃まで下がるとかなり辛いですね。結露もバリバリでした。
今年から土日がお仕事とは、仕事の内容が少し変わられたのですね。平日に休めるのは良いですが、なかなか他の人と一緒に遊べなくなるので、ちょっとつらいですよね。新月期には是非計画的に休みを取って、またご一緒しましょう。
コウイチ
こんにちは。ハラハラ・ドキドキの遠征記ですね。夜露が降り始めるとどうしようも無くなりますよね。気温が低すぎて、ヒーターが効かなかったようですし。
私は、M101とカタリナの接近を知らなかったので、非常に残念に思っておりますが、撮影できなかったのは、やっぱり残念ですね。しかし、まだこんなに大きいとは、知りませんでした。暗くなってきたからと、油断して、目を離してはいけないのですね(笑)。
バークレー
ご無沙汰しています。

-15度ですか! 凄いですね。
たしか初めてお会いした育樹の時もその位でしたね。
くれぐれもお体にお気を付け下さい。

実は今年から土日が休みではなくなってしまったので、ご一緒できる機会が減るかもしれません。
事前計画すれば日曜の休日取得も可能なので、新月期は出来るだけ皆さんの休みに合わせようと思ってるのですが・・・

ちなみに今日はお休みです(笑)
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