と言う事で、不安定な天候に近くの山にプチ遠征に行くのはやめて、自宅の屋根での撮影を行った。
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↑オリオン座の右下リゲルの先に飛んだ火球
2014.12.15 01:47 撮影場所:香川県善通寺市
IXY30S+CHDK f4.9mm(35mm版換算28mm相当) ISO1600
F:2.0開放 SS:8秒 ハイスピード連写モード ダーク減算OFF
今日も、昨日ほどではないが、かなり風が有るので、三脚ごと吹き飛ばされないように、三脚にスーパーの袋に缶ビールを何個か入れておもりにしてぶら下げておいた。いや、冷えた美味しいビールになりそうな、、、、
まあ、そんな訳で、今日も電池運用の2台のIXY30Sにて固定撮影である。
この日の1番の大物は、冒頭の写真のオリオン座のリゲルの足元に飛んだ火球である。
前述の通り、風が強かったので、あまり外で眼視観測をしていなかったのだが、この時は、1回目の電池交換を終えたところで、ちょっと外で眼視でもしようかと、サマーベッドを引っ張り出してきて、あまり風の当たらないところで横に成って眼視観測を少し行った。
当然撮影しているオリオン座方向を見ていたら、見事な火球がリゲルから下方向に長く火花を散らすかのように辺りを照らしながら、少しゆっくり飛んでいくのが見えた。思わず、おお~すごい火球だ~!と、叫んでしまう。位置的には、カメラがもう少し上を向いていると勘違いしていたので、写ったか?写ったか?ダメか?と心配になる微妙な位置だった。
眼視している時は良く判らなかったが、写真を見ると全体に薄雲に包まれていて、薄雲を切り裂くかのような一閃である。なかなか眼視で直接火球を見る事も偶にしかないのに、なおかつきれいにカメラの画角に収まっていたのは運が良かった。
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↑冒頭の火球写真の1枚前のコマ
実は、撮影画像を順番にチェックしていて、初めにこの画像を見て、あ、流星が写ってると、チェックした後、次のコマを見ると見事な火球がしっかりフレームに収まっていた。
どうやら、丁度2フレームに掛るタイミングで飛んだようである。
ここで、普段デジイチしか使っていない人には普通の連続したコマにしか見えないかもしれないが、この写真は、デジイチではなく、エントリー向けコンデジのIXY30Sで撮ったコマで有る事を考えると、ほとんどコマの間の途切れがない事に驚く。
IXY30Sは、CMOSセンサーのおかげか、はたまた、センサー位置の影響か、熱ノイズのかぶりも無く比較的ノイズが少なく、ダーク減算無でも、何とか見られる写真が撮れる。加えて、通常の連写モードではなく、ハイスピード連写モードがIXY30Sにはあり、最高で8.4コマ/秒の撮影ができる。単純に計算すると書き込み時間は最大でも119msec以下と言う事になる。ちなみに、通常の連写モードは3.7コマ/秒なので、270msecほど1コマにかかる事になる。
ただ、ハイスピード連写を選ぶと記録画素数が2.5Mに固定され、ISO感度もAUTOで、暗い夜空ではISO3200が選択されてしまう。さすがにISO3200はちょっとノイズが多いので、CHDKでISOを1600に抑えての使用である。
しかし、このモードでなければ、せっかくの火球が、写ってなかったかもと思うと画素数の2.5Mは、目をつぶってもいいかなと思える。
さてこんな話は、デジイチを何台も揃えられる人にはどうでもいい解説だが、お金を掛けずに天体写真を楽しみたいくっしーには重要な事では有る。が、その話はさておき、この日のその他の撮影できた流星をいくつか並べてみる。
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↑20:55 中央の右端(真ん中は飛行機の軌跡)
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↑21:25 中央、右より
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↑21:28 オリオン座の上
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↑22:24 中央少し右、雲の下
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↑22:35 中央、少し左
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↑22:43 中央、右端近く
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↑24:21 中央 リゲルのすぐ右横(ふたご群ではなく散在流星)
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↑24:27 左上 スバルの下(これも散在流星?)
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↑24:38
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↑24:43 右、少し下 雲の上側
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↑24:44 オリオンの足下を射す
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↑25:25 左、少し上 中央下は飛行機の軌跡
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↑25:51 左下 シリウスの左下
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↑26:14 中央下
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↑26:25 中央下 リゲルの右横
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↑27:52 右、少し下 メイッサ辺り オリオンの首を貫く
写真を見てもおわかりの通り、この日は雲の襲来も多い中、電池運用の2台のIXYで捕えられた流星は、全部で24コマであった。
雲が結構出ていたことを考えると、かなり多く捕えられたと言えるだろう。今年のふたご群は、良く飛んだようである。
もう少し雲が無ければ、もう一つ位は火球を納められたかな?次回は、1月4日のしぶんぎ流星群だ。今度は長野南部か関東辺りに遠征に出られればいいのだが、、、、
2014.12.14-15(12/17)