こだっちとくうすけの冒険

熱く、熱く、いつまでも熱く。
そんな気持ちになれる
ブログにしたいです。
  
 こだっちとくうすけ より

「本丸」 「許色」 「春衣」 「封切」

2011年04月20日 05時55分55秒 | 言葉の面白さ・楽しさを知ろう
おはようございます

今日は、水曜日です

あと、木・金で休み

ちょっと早いかもしれませんが、

休みのカウントを行わずにいられいっしゅ

でも、悲しいかな休みは、

数えなくても勝手に過ぎてしまいますが・・・

そうそう、この週末は、

こだっち宅の田植えでっしゅ

今年もまた2011田植え風景を現場からレポートしたいと思います

それでは、今日は言葉の面白さ・楽しさを知ろうをお送りします



『本丸』(ほんまる)

 ☆-----日本の城郭で、もっとも主要な部分-----

 上代は、「城」を、「き」と読んでいました。

 「城」のほかに、「柵」という漢字を

 当てていたことからもわかるように、

 当時は、山の上に柵(さく)をめぐらせただけの、

 簡素なものでした。

 山を削って、平らにし、柵で囲むので、

 自然と丸い形になります。

 そこで、城を構成する部分を

 「丸」と呼ぶようになりました。
 
 時代がさかのぼるにしたがって、

 『本丸』を中心に、「二の丸」「三の丸」と、

 次第に規模が大きくなっていきます。
 
 丸かった『本丸』も四角くなり、

 土塁(どるい)や石垣、堀までめぐらし、

 何重にも、守りを固めていくようになりました。

 でも、戦国武将の武田信玄が、

 こんな言葉を残しています。
 
 ~人は城 人は石垣 人は堀 情けは味方 仇(あだ)は敵なり~

 堅固な城を築くより、人と人との強い絆を結ぶ方が、

 ずっと確かな平和への道だということですね。


              



『許色』(ゆるしいろ)

 ☆-----誰もが着用を許された衣服の色-----

 その昔は、身分によって、

 着用してもいい色が決まっていました。
 
 特に、一般の使用が禁じられた色のことを、

 「禁色(きんじき)」といいます。

 その代表は、深い紫。
 
 親王と、一位の身分の者にしか、許されない色でした。
 
 また、深紅は、大量の紅花(べにばな)と、

 複雑な工程を必要とするため、値が高騰し、

 「禁色」に指定されるようになったといいます。

 ただ、色めは同じでも、淡い淡い色なら、

 誰にでも、許されたそうです。
 
 それが、『許色』というわけですね。

 『許色』は、特定の色の名前ではありません。
 
 それでも、いつからともなく、

 代表的な『許色』である、

 淡い紫や淡い紅色のことをさすようになりました。
 
 「聴色」と書くこともありますが、意味は同じです。

 「ゆるす」は、ゆとりがあるという意味の

 「緩(ゆる)」からきた言葉。
 
 「ゆるい」「ゆるむ」「ゆるやか」なども、

 同語源だといいます。
 
 なるほど、『許色』は、

 ゆったりとした気持ちにしてくれる色でもありますね。


                       


『春衣』(はるごろも)
 
 ☆-----春着る着物-----

 
 「冬衣」「夏衣」という言葉もありますが、

 おしゃれ心が含まれるのは、

 やはり、『春衣』ですね。
 
 単に、あたたかいから薄物を着るというだけではありません。
 
 春の風景や、輝きにあわせて、

 春らしい装いをしてみたい……。

 そんな思いにかられます。
 
 「しゅんい」と読むと、

 新年の晴れ着をさす場合もあるそうです。
 
 「春着(はるぎ)」「春服(しゅんぷく)」なども、

 新年と、春、両方の衣服という意味を持っています。
 
 それだけに、『春衣』という言葉に、

 格別の情緒を感じるのかもしれません。
 
 春の衣といえば、

 もうひとつ、

 霞(かすみ)をあらわす言葉としても、使われました。
 
 野山も、『春衣』をまとって、

 春の彩りを楽しんでいるようですね。

 霞だけでなく、花の色、若葉の色、空の色……。
 
 そう思うと、街は、春のおしゃれ心が感じられなくて、

 少し、味気ない気がします。
 
 だからこそ、私たちの『春衣』が、

 いっそうひきたつのかもしれませんけど。


                 


『封切』(ふうきり)
 
 ☆-----新作映画をはじめて上映して、一般に見せること-----
 
 今では、映画に対して使われる言葉ですね。

 でも、映画が伝わるずっと前から、

 『封切』という言葉は、ありました。
 
 実は、新刊の本をさす言葉だったのです。

 江戸時代、小説本は、

 袋に入って、売られていたそうです。
 
 読者は、その袋の封を切って、

 新しい本を読みました。

 そこから、『封切』という呼ぶように

 なったというわけです。
 
 映画の場合は、少し違います。

 明治時代、海外から入ってきた映画フィルムは、

 まず、検閲を受けました。
 
 一番最初に上映する映画館が、

 検閲済みの封印を切って使ったことから、

 『封切』といったのだそうです。
 
 『封切』という言葉を、

 「物事のしはじめ」という意味で使った時代もありました。
 
 封を切るときの、わくわくする気持ち……。

 それは、新しい本のページを開くときも同じ。
 
 封を切ったり、ページを開いたり……。

 そんな、ちょっとしたしぐさが、

 はてしなく広がる世界へ、導いてくれることもあるのですから。