にんげんのわすれたるいろ銀木犀
(平成13年11月号)
金木犀の香りはふいに来るような気がする。毎年残暑も収まり涼しい風を感じてほっとした頃、どこからか甘い香りが漂ってきて「あ、秋か」と思う。そして見渡すとオレンジ色の小さい花が咲きだしているのだ。
では銀木犀はどうだろう。金木犀のオレンジ色に対して、銀木犀は白い花だそうだ。金木犀はわりとどこにでもあるけれど、銀木犀はほとんど見かけないのでは?
そんな稀有な銀木犀を作者は"にんげんのわすれたるいろ"と言い切った。「花」でなく「いろ」。ここがいい。すこし外している。詩だ。そして"にんげんの"と大きく言ったところもいい。そこまで考えられるかどうかが、どうやら凡句と秀句の分かれ目になるようだ。「知らない花」を「わすれたるいろ」としたところで半分以上は成功なのだが。
最近、
ドライアイと近視、老眼疲れ目と目が日に日に衰えています…。
そんなわけでブログの更新が滞りがちで
やっと10月号の聰俳句鑑賞がアップできました(言い訳終了)。
まだひとつFAX句会のご報告が残っています
近日中にアップします!