夜長を云い饅頭割ってそれを食う
「云う」「割る」「食う」と、動詞が三つも使われている。動詞は説明語。俳句では動詞・形容詞は極力避けると散々言われてきた。それなのにそう言っていた本人がこれだ!
だがこうも教わった。「俳句に絶対はない」と。その言葉の格好の例がこの句のようだ。
云い→割って→食う。順番に動作を言っているわけだが、何か面白い。「それを食う」ここがクセ玉だ。饅頭を割って食べることがまるで夜長と因果関係があるような言い方だ。夜長を云いながら酒を飲む、なら当たり前。ワインなどと言ってしまったらもうおしまい。陳腐過ぎて動詞の多様に目がいってしまいそう。饅頭だからいいのだ。
この句は、動詞は使うならこうやるのだ、ということを教えてくれた。作者が無類の饅頭好きという事実は別として。
句会、もう何ヶ月行ってないのでしょう…
響焔でも、リアル句会に代わって
ネット句会、FAX句会が始まっています
そちらのご報告も追々していきますね
8月は仕事がつまっていて
なかなかブログを更新できずにすみません