
昼休み、会社から一駅先の自宅へ
忘れ物を取りに戻った
朝の風とは違って昼間の風は心地いい
いつもなら、息が切れるほど
自転車をこいで走るのだけど
暖かな優しい陽射しや風を感じていたく
ゆっくりと走った
そのせいで会社へ戻ると昼休みは
とうに過ぎていて
相変わらずマイペースな自分に呆れてしまう
咲き誇る花々や風や陽射しに
沈黙の中、
知らない間に春は訪れているんだなと思った
沈黙の中で私は
時に
寂寞だったり
忘却だったり
憂愁だったり
愛念だったり
様々な想いが巡る
沈黙の中、語ることの出来ない肝要や
見えない不確かなものが見えてきて
時間という流れにひとり取り残され
寂しさという波に溺れそうになる
今はただ、
4月の咲き誇る桜の花が待ちどうしい