安倍首相は、極右の下村博文を文部科学相に起用し、右翼イデオロギーと競争主義に基づく教育政策を進める姿勢を鮮明にしています。
その一つとして、さっそく「朝鮮学校には高校無償化を適用しない」と表明しました。
http://mainichi.jp/feature/news/20121228dde001010007000c.html
2010年に高校無償化制度が導入された時、全国の朝鮮高級学校は無償化の対象とされず、適用を先送りされました。
その後何度か、「無償化が適用される」という報道がされては、様々な理由をつけて先送りされるということが繰り返され、結局適用を決定することがないまま、民主党政権は崩壊してしまいました。
http://www.liveinpeace925.com/war_responsibility/osaka_shukai101214.htm
代わって政権についた自民党安倍政権は、真っ先に「朝鮮学校無償化しない」を決めたのです。
日本政府には、民族教育を保障する義務があります。日本の学校と同じような支援を、朝鮮学校とその生徒たちに行わなければなりません。にもかかわらず、「(朝鮮学校を)文科相が日本の高校に相当すると指定する」とした省令を改めてまで、朝鮮学校を無償化から排除するというのです。
安倍政権は、右翼議員を多数閣僚に起用しつつも、調子に乗って参院選でしっぺ返しを食らうことを警戒し、「当面は安全運転」として、中国・韓国への強硬姿勢や集団自衛権容認、憲法改悪などを控えめに見せようとしています。
ところが、朝鮮学校とその生徒たちには牙をむき出しにしました。これは、朝鮮学校を無償化しなくても「国民」から反発を受ける恐れはないと踏んでいるためでしょう。このような仕打ちを傍観するのかどうか、「国民」である私たちの姿勢が問われています。
上の記事では、「意見公募をする」となっています。「朝鮮学校を差別せず、無償化の対象せよ」という意見を送りましょう。
首相と文部科学省に抗議の声を集中しましょう。
抗議先:
首相
TEL:03-3581-0101 FAX:03-3581-3883(目安箱)
web投稿ページ
https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html
文部科学省
TEL:03-5253-4111 FAX:03-3593-7163(官房総務課広報室)
ご意見・お問い合わせ 高等学校の実質無償化及び高校奨学金に関すること
https://www.inquiry.mext.go.jp/inquiry38/
by ウナイ
では、「国民」の多くがそれを支持し、省令を改定すれば自民党のやっていることには正当性が付与されるのでしょうか?
私はまったくそうは思いません。たとえて言うなら、ある一人の子どもをいじめるということに学級会でその子以外の全員が賛成したら、その子どもをいじめていいということになるでしょうか。
多数決で決めたからといって人権を剥奪できるとすれば、恐ろしいことです。
朝鮮学校に通っている子どもたちにも当然人権があります。この基本的な視点に立ち返るべきです。