梁澄子(ヤンチンジャ)さんからは「慰安婦」問題の全容を橋下市長の発言からひもとく話をされました。彼女は在日朝鮮人「慰安婦」被害者・宋神道さんの裁判支援を中心に、「戦争と女性の人権博物館」建設運動などに取り組み、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動の共同代表をされています。
「橋下市長は強制されたかどうかだけを問題にしていますが、強制かどうかだけが問題なのではないのです。また、東京裁判でも『桂林を占領している間、日本軍は強姦と掠奪のようなあらゆる種類の残虐行為を犯した。工場を設立するという口実で、かれらは女工を募集した。こうして募集された婦女子に、日本軍隊のために醜業を強制した。(東京裁判証拠資料及び判決)』と、一部裁かれています。また、ヨーロッパ人の被害についてではありますが、オランダ政府内でも報告書があります。
林博文さんも言われていました。国会図書館で調べた文書で分かったことは、ひどい軍人もいたが、人間性を感じられる記述があります。当時の軍人がもっていた人間性は橋下市長や野田首相にはみられません。
橋下市長の話は戦前の公娼制度を認めているものです。戦前であっても鹿児島県議会では事実上の奴隷だと決議されているのです。
彼らの考え方(強制連行論)に飲み込まれずに、本質論を言っていきましょう。連行時の強制だけでなく、徴集、移送、管理を含む『慰安所』制度全体にわたる強制が問題の核心です。しかしそれは強制連行論は論破できないからではないです。日本の司法も中国、オランダの被害者については被害認定されているのです。
植民地である朝鮮はどうでしょうか。欺罔・誘拐・人身売買など『本人の意に反して』集められたものです。今の法律では略取(さらわれる者またはその保護者の意思に反して、暴行、脅迫等により、さらわれる者を自己または第三者の支配下に置くこと)、誘拐(人を騙したり、誘惑したりしてさらわれる者の判断を誤らせた上、任意に随行させ、自己または第三者の実力支配化におくこと)の罪は同じです。今の法律だからなのかと調べると、当時の法律でも裁かれています。慰安所に連れていった人が処罰されています(1937年3月5日判決)。騙して連れていって、連れていったところから暴力が始まるものです。
軍の選定を受けていなかった業者が裁かれたのでは?と言われています。
橋下市長にある女性記者が「軍の関与を認めている資料はないのか」と質問しました。橋下市長気色ばみ、「ない」と断言しました。しかし、いろいろな文書であるのです。
河野談話をまとめる際に被害者の証言を聞いた担当者から『真実であることに間違いない』という報告書が出たので、『政府としては、彼らの心証を大事にしていこうと考え、それが強制の認定につながった』と石原信雄元内閣副官房長官はインタビューに答えています。だからこそ河野談話ができたのです。
橋下市長は被害者の話を直接聞くべきです。 」
主催者は「竹島の問題で韓国が怖いと思われているかもしれない。今日の話を聞くと怖くないと分かるでしょう。怖いのは日本です。オスプレイも受け入れるし、原発も再稼動させているではないですか」と締めくくりの挨拶の中でおっしゃっていました。
橋下市長のひどい態度はまだまだ続きました。
リブインピースのブログを参照して下さい。
9月24日(月)「金福童(キムポットン)ハルモニの橋下市長との面談行動」に参加しました
http://blog.goo.ne.jp/liveinpeace_925/e/39377e6d497b303254902a025c5a651d
〔転載〕橋下徹大阪市長(9/25)発言に対する私たちの立場(日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク)
http://blog.goo.ne.jp/liveinpeace_925/e/3bde6d9bf68e8d5bceee325b79d58718
日本の、そして大阪の良心は橋下市長を代表としていないと明確に示していきましょう。
おわり
(さやか)