朝日新聞は5月25日朝刊トップで、今年1月まで文部科学事務次官だった前川喜平氏のインタビューを掲載し、加計学園獣医学科新設への安倍政権の深い関与を示す文書について、前川氏が担当課から説明を受けた際に示された文書と証言を取った。週刊文春への同内容の掲載を受けたものだ。
政府与党は、野党の参考人招致、証人喚問の要求を拒否している。文書を示された当の本人が「文書は本物」と証言しているにも拘わらず、「文書の存在を確認できない」で押し通そうとしている。許されない。
安倍首相は、今年3月の参院予算委員会で「私はもし、働きかけて決めているんであれば、やっぱりそれは私、責任取りますよ、当たり前じゃないですか」と言っている。さらに質問をした福島瑞穂議員に対して感情むき出しに「国会で実名や学校の名前を出して責任を取れるのか」と恫喝を加え、質問そのものを封じ込めようとしている。首相の働きかけがあったのかなかったのか、責任をとるべきなのはだれなのか、国会の場ではっきりすべきだ。
政府与党は、文書の存在を認め、正々堂々と参考人招致に応じるべきだ。官邸自らが「総理の意向」をちらつかせて、加計学園への異例の優遇措置を行った事実を、具体的経緯も含めて明らかにすべきだ。
前川喜平文科省前事務次官が語った内容(朝日新聞より抜粋)。
「昨年9月9日~10月31日に計6回、課長や課長補佐らと事務次官室で獣医学部の新設について打ち合わせをした。9月28日には「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」という文書を、10月4日には「大臣ご指示事項」の文書を示されたと記憶している」
「「総理のご意向」「官邸の最高レベル」について、「圧力を感じなかったといえば、うそになる。」「行政がゆがめられた。
「大臣が19日に記者会見し、「該当する文書の存在は確認できなかった」との調査結果を発表したが、あるものが、ないことにされてはならないと思った。実際、会見では「なかった」とは言っていない。調査が甘いと言われることを覚悟で、とにかく調査はしたけれど「確認できなかった」というのが、ギリギリの表現だったのではないか。」
※「総理の意向」文書、担当課が提示 前文科次官が証言
http://www.asahi.com/articles/ASK5S6FHFK5SUTIL04X.html?ref=yahoo
※「総理のご意向」私だって気にする 前川氏の一問一答
http://www.asahi.com/articles/ASK5S5JFTK5SUTIL02X.html?iref=pc_extlink
※文科省前事務次官が「総理のご意向」文書は「本物」と証言
http://bunshun.jp/articles/-/2612
※週刊文春「記録文書は本物」前川喜平前文科次官告白と報道
http://www.sankei.com/politics/news/170524/plt1705240023-n1.html
※加計学園めぐる文書「存在は確認できず」 文科省
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000101154.html
※【報ステ】文科省とやり取りか…加計学園で新資料
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000101519.html
※【報ステ】加計学園めぐり『総理のご意向』文書
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000100992.html
(ハンマー)