キューバ外務省声明(2019年11月15日付)
「キューバは、ボリビア国内の医療協力者に対する暴力の教唆を止めるよう要求する」
ボリビア多民族国の現当局は数時間前、キューバ人協力者がボリビア国内で行われている抗議デモを助長しているとする考えを発表した。同様の見方がSNS上で出所不明なアカウントと偽プロフィールを通じてこれに加わり、医療関係者への暴力を扇動した。
これに関連して、エル・アルトで活動する医療団のメンバー4 人が 11 月 13 日、自宅に向かう途中で警察に逮捕された。このときメンバーらは銀行から引き出した現金を所持していたが、これは同地域の医療団メンバー107人の生活費と家賃を支払うためのものだった。
逮捕されたのは、この現金が抗議デモの支援に使われるという中傷的な推測によるものだった。警察と検察庁の担当者がエル・アルトとラパスの医療団本部を訪れ、文書や賃金台帳、銀行取引データを調べた結果、当該金額が毎月定期的に引き出されていた金額と一致することが裏付けられた。
逮捕された4 人のメンバーは次の通り。
アンパロ・ルールデス・ガルシア・ブチャカ、電子医学学士。今年3月ボリビアに派遣される前は、シエンフエゴス県電子医学県立センターにて勤務。
イダルベルト・デルガド・バロ、青年の島大学で経済学位取得。今年3月ボリビアに派遣される前は、青年の島電子医学区立センターにて勤務。
ラモン・エミリオ・アルバレス・セペロ、集中医療および内分泌学専門医。2017年7月ボリビアに派遣されるまで、シエンフエゴス県グスタボ・アルデレギア総合病院にて勤務。
アレクサンデル・トレス・エンリケス、総合医。2019年2月3日に派遣される前は、マタンサス県カルロス・ベルドゥゴ・ポリクリニックにて勤務。
これらのキューバ人協力者とは、在ラパスのキューバ大使館及び医療団本部を通じて定期的に連絡を取ってきた。
4人のキューバ人協力者はそれぞれ、専門分野に応じた優れた経歴の持ち主である。ボリビアで活動する他のメンバー同様、厳密に人道的な協力活動を遂行してきた。協力活動は政府間協定に基づくもので、これに参加するため彼らはボリビアに渡った。
キューバ外務省はこれらの協力者が抗議デモを助長、あるいは資金援助しているという誤った告発について、これを断固否定するものである。この告発は全く根拠のない意図的な嘘に根差している。 上述の状況において、キューバ人協力者を即時帰国させる決定が下された。
キューバ外務省は逮捕されたキューバ人協力者の即時釈放を要求する。同時にボリビア当局に対し、両国の政府間協定に従い、キューバ人協力者の安全と保護に関するボリビア国の責任に則り、各人の身体の安全を確保するよう要求するものである。
キューバ外務省はボリビア当局に対し、無責任な反キューバ的かつ憎悪の表出、さらにキューバ人協力者に向けた誹謗中傷と暴力教唆の高まりに歯止めをかけるよう、呼びかけるものである。キューバ人協力者は兄弟国ボリビアの医療に連帯的貢献を捧げてきたのだ。これまで数百万のボリビア人がキューバ人医師数百人から、奉仕の精神による治療を受けてきた。彼らはよくわかっている。我々の医療関係者による価値ある貢献と崇高な目的を嘘で覆い隠すことなどできないと。