次の目的地は、京都府北部の 宮津市栗田湾付近 です。ここには何があるかというと、なんか、ただ単に雰囲気がAIRに似てる、というだけらしい。直接のモデルではありませんが、その次の目的地、 兵庫県香住町 への通り道っぽいので、一応寄ってみることに。
行くときに通った高速道路を再び使って、京都舞鶴方面へ突っ走ります。なんかもう、ここまでくると、オービスも覆面もおかまいなし!完全スピード狂と化してました。だいたい 140km~150km の速度で走ってましたが、今考えるとこの速度ってオービスにかかりそうな速度なんだよなあ。よくもまあ、撮られずに済んだもんだ。すったもんだがありました。BY宮沢りえ
なんか途中、すげー睡魔に襲われても 半分寝ながら運転してたしなあwよく生きて帰ってこれたもんだ。思えば遠くへ来たもんだ。
まあ、そんなこんなで高速を降り、しばらく国道を走り続けて、目的地付近に到着。実際、AIRに出てくるように、海際に学校があったりするところは似てるっちゃあ似てますが、特に大きな感慨もなし。すげー小道に入って海っ端まで行って、一応写真撮影。確かに海は綺麗だったような気もするけど、砂浜にはめちゃんこごみが満載で興ざめすることしかり。
ま、結論から言えば、ここははっきり言って印象が薄いので、あまり書くことがないのです。
ということで小浜編と比べるまでもなく、短い文章の通り、栗田をとっとと後にして次の目的地、兵庫県香住町に向かう…はずだったのですがここである場所へ寄り道をしてしまいます。
ある場所とは、日本三景の一つ、 天橋立 という場所です。
天橋立は宮津市に程近く、香住へ行くのにちょうど通り道ではありましたが、当初の計画では盛り込まれてはおりませんでした。
別にAIRとは全く無関係です。
ただ、この場所はおいらにとって、個人的に思い出深い場所でありました。というのは、おいらが大学生のときに2年間付き合った、生涯こいつほど人を好きになることはないってぐらいめちゃめちゃ大好きだった、いわば、 発泡酒売上げNO.1!! の人と最後に旅行に行った場所なのでございます。
ということで、今までの気違いめいた文章とは違い、ここからは 過去の淡い思い出を掘り起こし、それに浸っていく という、なんともうざい流れになっていきますので、そんなの読みたかねーよ!ばかやろう!
という方はひとまずここでお別れですw
さよならさよならさよなら(淀川)
前述したとおり、最初はここへ立ち寄る計画は立てていなかったのですが、やっぱどこかで迷っていたんでしょう。標識に「天橋立」という文字が見えると、
「せっかく日本三景の一つなんだし、景色だけでも撮っていこう」
って無理やりな理由を作って自分を納得させ、車を天橋立方面へと向かわせました。
AIRの旅をすると決めて、目的地の一つに宮津市を選んだとき、はじめて、その近くが思い出の地だったということに気づきました。
この旅をしなかったらきっと、そのときの思い出はずっと記憶の片隅に置き去りになったままだったでしょう。そのときに撮った写真があったのですが、現像しないまま、フィルムはどこかへいってしまいました。別れた後、一時は、景色も撮ったし現像に出そうか、なんて思いましたが、結局は、あのときのことはただ、自分の記憶に写しておくほうがいいな、って。
今では、自分の中で彼女と彼女との思い出ははすごい美化されてます。最近ではあまり思い出すことも少なくなってきてました。これからもずっと忘れることはないんでしょうけど、思い出さなければそれはそれでいいとも思っておりました。
天橋立に行った、という自分の行動は端から見ればバカかもしれません。実際、自分でも、「俺、あほだわ」ってずっと心の中で言い続けてましたし。
行ったところでなんの意味もなく、取り戻したくても取り戻せなかったことを後悔してしまうことも考えられましたし。
そんな感じで、筆舌には尽くせない、なんかよくわからん思いを抱えながら、車は天橋立駅前に到着。
フラッシュバックのようにそのときのことが思い浮かんでくると思いきや、こんな駅だっけな?って忘れてしまっていました。
でも、駅構内に入ると、二人してこの地に降り立ったときのことがぼんやりと蘇ってきます。そのときに俺らがとった行動をたどるような感じで、次にいった場所へ自然と足が向きます。
ああ、こんなのあったな、って一つ一つ懐かしく、同時に、まだその頃と変わっていないことに嬉しさも感じながら。
そして、俺らが二人して長いこと歩いた場所の入り口で足が止まります。
この先は行けねえや
そんな言葉が心の中でこぼれました。
なぜかわからないけど、その道までたどってしまうと、もうきっとつらいだけなんだろうな、ってふと思ったのです。
この先は生涯、記憶に封印されておくべきところなんだろうな、きっと。
そして、もう夕方5時ぐらいになっておりましたが、天橋立を一望できる展望台に行こうと思いました。まだやっているか確かめるために、おみやげやさんのおばさんに聞いてみますが、もう終わっているとのこと。
しかし、駅に来る途中、夜もやっている旨が書かれた看板を目撃していたので、結局行ってみることに。
ここでも、実は行くべきか迷っていました。もう帰ろうもう帰ろう、って声も聞こえてはいたのですが、半分は行こう行こうと、はやる気持ちでいっぱいでもありました。
そうして、展望台へ向かうケーブルカー&ゴンドラ乗車口まで来ると、看板どおり、この夏場の時期は特別期間として夜も営業してようで、ほっと胸をなでおろします。
チケットを買って、二人だったときはケーブルカーに乗ったのですが、ここはあえてゴンドラへ乗って展望台へ向かうことに。
展望台では人はまばらで、カップルが二組いただけでした。当時の俺らと、今俺が見ているカップルの楽しそうな様子を重ね合わせたりする遊びをしておりました。その遊びはなんとも虚しい一人遊びでしたが、自分はそうすることでしか、時間を埋められなかったのです。
それから、影踏みのように、過去の足跡をたどりながら一番の絶景ポイントまで歩を進めそこで立ち止ってぼんやりと景色を眺めてみます。
確かに景色は見たことがあるものでした。しかし、それ以外のことは、靄がかかったようによく思い出せません。二人でここに来た、っていう事実があるだけで、それはここに来る前から分かっていたことです。何か会話したのだろうか、どんな表情をしていたのか…
ずっと脳内にインプットされている記憶は、いわば、動画の1フレームを切り取った何枚かの静止画のようでしたが、この場所へ来てもそれは動き出すことはなく、ずっと凍りついたままでした。
その場を離れて、ふと思います。
来るんじゃなかったのかな、と。
ここに来たらきっと、いろんなことがありありと思い出されて、感傷におぼれることができる。そして、自分はそれだけあいつのことを想っていたんだって、実感できる。
今までのセンチメンタルな気持ちが、ここで一気に高まるはずでした。
その目論見も期待も、ものの見事に打ち砕かれます。
別れて何年経ってもずっと特別な存在だったはずですが、やっぱり忘れてしまうもんなのか。
急にその人の存在が遠くなったような気がしました。いやむしろ、いつからかそうなっていたんでしょう。そして、やっとそれに気付いたんでしょう。
それはそれで良かったと思えることなんでしょうけど、でも、そんなの絶対に認めたくない自分もいました。
いろんなことをとりとめもなく考えましたが、感情は、よどみなく流れる川のようです。溢れて決壊することもなく、ただただ下流に向かって静かに流れていくだけでした。
そんな気持ちを抱えたまま、次の行動に移ります。
ここに来る前、天橋立の景色を見ながら夕食を食べるのもおつだなと思っていたので、展望台のさらに高台にあるレストランらしき場所へ向かいました。
レストラン内には誰も客はおらず、少し戸惑います。どうやら前払い制のようだったので、外に出ていたメニューを見ていると、程なくして、入り口にあるレジカウンターのところに、山口もえ似の、笑顔のかわいい姉ちゃんがやってきて、俺にいらっしゃいませと声をかけてきました。
そのレストランはテラスがあり、そこから天橋立の景色が一望できるようだったので、そこに座り、食事をします。
飯を食い終わった後でもしばらくぼんやりと景色を眺めていました。
日も落ち、あたりが暗くなってきたところで、やっとこさ席を立ち、この場を後にします。
帰り際、レジのところにさきほどのラブリー姉ちゃんがぼさっと突っ立っていたので、なんか買ってやろうと決意。アイスクリームを注文すると、屈託の無い笑顔を返してきたので少し救われた気分になります。
暗闇の中、もと来た道を引き返し、行きと同じように、ゴンドラで展望台を降ります…。
このお話の冒頭では、思い出を掘り起こしそれに浸るというくだりでしたが、実際は、掘り返すことも浸ることもなかったわけですな。
今考えれば、まあ、行ってよかったと思います。なにせ向こうはもう自分が知っている苗字ではないですし、なんといっても過去の人ですから。たとえ、あそこで何かを取り戻せたとしても、それは水を掴むようなもので、すぐにするりと滑り落ちて蒸発してしまうでしょうし。
どちらにしろ、もうその人が遠くの存在でも、時間が経つにつれ、思い出ってやつがまた少しずつ剥がれ落ちていっても、特別な存在であることには変わらないです。
そんな感じでAIRの旅・6~哀愁でぇと編~終了!
AIR7へ続く。
行くときに通った高速道路を再び使って、京都舞鶴方面へ突っ走ります。なんかもう、ここまでくると、オービスも覆面もおかまいなし!完全スピード狂と化してました。だいたい 140km~150km の速度で走ってましたが、今考えるとこの速度ってオービスにかかりそうな速度なんだよなあ。よくもまあ、撮られずに済んだもんだ。すったもんだがありました。BY宮沢りえ
なんか途中、すげー睡魔に襲われても 半分寝ながら運転してたしなあwよく生きて帰ってこれたもんだ。思えば遠くへ来たもんだ。
まあ、そんなこんなで高速を降り、しばらく国道を走り続けて、目的地付近に到着。実際、AIRに出てくるように、海際に学校があったりするところは似てるっちゃあ似てますが、特に大きな感慨もなし。すげー小道に入って海っ端まで行って、一応写真撮影。確かに海は綺麗だったような気もするけど、砂浜にはめちゃんこごみが満載で興ざめすることしかり。
ま、結論から言えば、ここははっきり言って印象が薄いので、あまり書くことがないのです。
ということで小浜編と比べるまでもなく、短い文章の通り、栗田をとっとと後にして次の目的地、兵庫県香住町に向かう…はずだったのですがここである場所へ寄り道をしてしまいます。
ある場所とは、日本三景の一つ、 天橋立 という場所です。
天橋立は宮津市に程近く、香住へ行くのにちょうど通り道ではありましたが、当初の計画では盛り込まれてはおりませんでした。
別にAIRとは全く無関係です。
ただ、この場所はおいらにとって、個人的に思い出深い場所でありました。というのは、おいらが大学生のときに2年間付き合った、生涯こいつほど人を好きになることはないってぐらいめちゃめちゃ大好きだった、いわば、 発泡酒売上げNO.1!! の人と最後に旅行に行った場所なのでございます。
ということで、今までの気違いめいた文章とは違い、ここからは 過去の淡い思い出を掘り起こし、それに浸っていく という、なんともうざい流れになっていきますので、そんなの読みたかねーよ!ばかやろう!
という方はひとまずここでお別れですw
さよならさよならさよなら(淀川)
前述したとおり、最初はここへ立ち寄る計画は立てていなかったのですが、やっぱどこかで迷っていたんでしょう。標識に「天橋立」という文字が見えると、
「せっかく日本三景の一つなんだし、景色だけでも撮っていこう」
って無理やりな理由を作って自分を納得させ、車を天橋立方面へと向かわせました。
AIRの旅をすると決めて、目的地の一つに宮津市を選んだとき、はじめて、その近くが思い出の地だったということに気づきました。
この旅をしなかったらきっと、そのときの思い出はずっと記憶の片隅に置き去りになったままだったでしょう。そのときに撮った写真があったのですが、現像しないまま、フィルムはどこかへいってしまいました。別れた後、一時は、景色も撮ったし現像に出そうか、なんて思いましたが、結局は、あのときのことはただ、自分の記憶に写しておくほうがいいな、って。
今では、自分の中で彼女と彼女との思い出ははすごい美化されてます。最近ではあまり思い出すことも少なくなってきてました。これからもずっと忘れることはないんでしょうけど、思い出さなければそれはそれでいいとも思っておりました。
天橋立に行った、という自分の行動は端から見ればバカかもしれません。実際、自分でも、「俺、あほだわ」ってずっと心の中で言い続けてましたし。
行ったところでなんの意味もなく、取り戻したくても取り戻せなかったことを後悔してしまうことも考えられましたし。
そんな感じで、筆舌には尽くせない、なんかよくわからん思いを抱えながら、車は天橋立駅前に到着。
フラッシュバックのようにそのときのことが思い浮かんでくると思いきや、こんな駅だっけな?って忘れてしまっていました。
でも、駅構内に入ると、二人してこの地に降り立ったときのことがぼんやりと蘇ってきます。そのときに俺らがとった行動をたどるような感じで、次にいった場所へ自然と足が向きます。
ああ、こんなのあったな、って一つ一つ懐かしく、同時に、まだその頃と変わっていないことに嬉しさも感じながら。
そして、俺らが二人して長いこと歩いた場所の入り口で足が止まります。
この先は行けねえや
そんな言葉が心の中でこぼれました。
なぜかわからないけど、その道までたどってしまうと、もうきっとつらいだけなんだろうな、ってふと思ったのです。
この先は生涯、記憶に封印されておくべきところなんだろうな、きっと。
そして、もう夕方5時ぐらいになっておりましたが、天橋立を一望できる展望台に行こうと思いました。まだやっているか確かめるために、おみやげやさんのおばさんに聞いてみますが、もう終わっているとのこと。
しかし、駅に来る途中、夜もやっている旨が書かれた看板を目撃していたので、結局行ってみることに。
ここでも、実は行くべきか迷っていました。もう帰ろうもう帰ろう、って声も聞こえてはいたのですが、半分は行こう行こうと、はやる気持ちでいっぱいでもありました。
そうして、展望台へ向かうケーブルカー&ゴンドラ乗車口まで来ると、看板どおり、この夏場の時期は特別期間として夜も営業してようで、ほっと胸をなでおろします。
チケットを買って、二人だったときはケーブルカーに乗ったのですが、ここはあえてゴンドラへ乗って展望台へ向かうことに。
展望台では人はまばらで、カップルが二組いただけでした。当時の俺らと、今俺が見ているカップルの楽しそうな様子を重ね合わせたりする遊びをしておりました。その遊びはなんとも虚しい一人遊びでしたが、自分はそうすることでしか、時間を埋められなかったのです。
それから、影踏みのように、過去の足跡をたどりながら一番の絶景ポイントまで歩を進めそこで立ち止ってぼんやりと景色を眺めてみます。
確かに景色は見たことがあるものでした。しかし、それ以外のことは、靄がかかったようによく思い出せません。二人でここに来た、っていう事実があるだけで、それはここに来る前から分かっていたことです。何か会話したのだろうか、どんな表情をしていたのか…
ずっと脳内にインプットされている記憶は、いわば、動画の1フレームを切り取った何枚かの静止画のようでしたが、この場所へ来てもそれは動き出すことはなく、ずっと凍りついたままでした。
その場を離れて、ふと思います。
来るんじゃなかったのかな、と。
ここに来たらきっと、いろんなことがありありと思い出されて、感傷におぼれることができる。そして、自分はそれだけあいつのことを想っていたんだって、実感できる。
今までのセンチメンタルな気持ちが、ここで一気に高まるはずでした。
その目論見も期待も、ものの見事に打ち砕かれます。
別れて何年経ってもずっと特別な存在だったはずですが、やっぱり忘れてしまうもんなのか。
急にその人の存在が遠くなったような気がしました。いやむしろ、いつからかそうなっていたんでしょう。そして、やっとそれに気付いたんでしょう。
それはそれで良かったと思えることなんでしょうけど、でも、そんなの絶対に認めたくない自分もいました。
いろんなことをとりとめもなく考えましたが、感情は、よどみなく流れる川のようです。溢れて決壊することもなく、ただただ下流に向かって静かに流れていくだけでした。
そんな気持ちを抱えたまま、次の行動に移ります。
ここに来る前、天橋立の景色を見ながら夕食を食べるのもおつだなと思っていたので、展望台のさらに高台にあるレストランらしき場所へ向かいました。
レストラン内には誰も客はおらず、少し戸惑います。どうやら前払い制のようだったので、外に出ていたメニューを見ていると、程なくして、入り口にあるレジカウンターのところに、山口もえ似の、笑顔のかわいい姉ちゃんがやってきて、俺にいらっしゃいませと声をかけてきました。
そのレストランはテラスがあり、そこから天橋立の景色が一望できるようだったので、そこに座り、食事をします。
飯を食い終わった後でもしばらくぼんやりと景色を眺めていました。
日も落ち、あたりが暗くなってきたところで、やっとこさ席を立ち、この場を後にします。
帰り際、レジのところにさきほどのラブリー姉ちゃんがぼさっと突っ立っていたので、なんか買ってやろうと決意。アイスクリームを注文すると、屈託の無い笑顔を返してきたので少し救われた気分になります。
暗闇の中、もと来た道を引き返し、行きと同じように、ゴンドラで展望台を降ります…。
このお話の冒頭では、思い出を掘り起こしそれに浸るというくだりでしたが、実際は、掘り返すことも浸ることもなかったわけですな。
今考えれば、まあ、行ってよかったと思います。なにせ向こうはもう自分が知っている苗字ではないですし、なんといっても過去の人ですから。たとえ、あそこで何かを取り戻せたとしても、それは水を掴むようなもので、すぐにするりと滑り落ちて蒸発してしまうでしょうし。
どちらにしろ、もうその人が遠くの存在でも、時間が経つにつれ、思い出ってやつがまた少しずつ剥がれ落ちていっても、特別な存在であることには変わらないです。
そんな感じでAIRの旅・6~哀愁でぇと編~終了!
AIR7へ続く。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます