カエサルの世界

今年(2019年)1月中旬から「休載中」ということになっているのだけど、まあ、ときどき更新しています。

◎みちよさコンテスト2017(審査基準)

2017年09月06日 | ★YOSAKOI    

 今年は、夏すずめ(夏まつり仙台すずめ踊り)で YOSAKOIを見ることができたわけですけど、相前後して みちよさ(みちのくYOSAKOIまつり)の概要が公表されました。今年の予選ブロックは「仙台駅東口」での開催なんだそうですよ・・・とか、いろいろと興味深いところがあったのだけど、今回はコンテストの審査基準について考察してみたいと思います。

 まず、2015年度の審査基準を掲載してみます。たぶん、2016年度も同じです。
 みちよさの公式サイトに掲載されていた内容をそのまま転載したつもりです。転記ミスなどがあるかもしれませんが、一切はカエサルの責任です。

項目 基準 配点
印象  感動を10点満点で表すと何点ですか
 ※注意  ⇒・ブロック内で同じ点数はつけないでください
10点
基本  マナーは良かったですか
 ○ポイント⇒・演舞入退場時はテキパキしていたか ・挨拶はきちんとしていたか
 ※注意  ⇒・司会者紹介中の円陣やかけ声はマナーに反します。
10点
 鳴子はよく活用されていましたか
 ○ポイント⇒・使用している時間の長さ、印象度をみてください。
 ※注意  ⇒・鳴子を活用することが最も大切なルールです。また、鳴子は鳴らすためにあります。持っているだけではYOSAKOIではなく、一般的なダンスとみなします
 5点
 鳴子の音色は良かったですか
 ○ポイント⇒・全員が揃ってかつ、メリハリのある意図的な音色であるか
 5点
演舞  掛け声はよかったですか
 ※注意  ⇒・必ずしも元気なだけが良いわけではありません。「動」と「静」のメリハリも配慮します
 5点
 表現力は豊かでしたか
 ○ポイント⇒・大道具、小道具、旗の効果的な使用 ・表情に好感がもてる
 ※注意  ⇒・注意ダミ声は減点対象となります
 5点
 衣装は良かったですか
 ○ポイント⇒・衣装など凝ってるチームに加点してください
 ※注意  ⇒・過度な露出、下品な衣装は減点対象
 5点
 構成は良かったですか
 ○ポイント⇒・フォーメーションの変化やストーリー性が感じられたか ・飽きさせない内容であったか
 5点
合計50点

 次に、2017年度の審査基準です。

項目 基準 配点
基本  入退場はどうでしたか
 [良ポイント] 演舞入退場時はテキパキしていたか
5点
 鳴子はよく活用されていましたか
 [良ポイント] 使用している時間の長さ、印象度をみてください。
        (揃っているか、メリハリはあるか)

 [注意] 鳴子を活用するが最も大切なルールです。また、鳴子は鳴らすためにあります。持っているだけではYOSAKOIではなく、一般的なダンスとみなします
 5点
 民謡は効果的に使用されていましたか
 [良ポイント] 民謡がわかりやすく組み込まれていたか
 5点
演舞  掛け声はよかったですか
 [注意] 必ずしも元気なだけが良いわけではありません。「動」と「静」のメリハリも配慮します
 5点
 衣装は良かったですか
 [良ポイント] 衣装など凝ってるチームに加点してください
 5点
 表現力は豊かでしたか
 [良ポイント] 表情に好感がもてる。
        大道具、小道具、旗の効果的な使用
10点
 構成は良かったですか
 [良ポイント] フォーメーションの変化やストーリー性が感じられたか。
        飽きさせない内容であったか。
        テーマに沿った演舞だったか。
10点
印象  感動を「5点満点」で表すと何点ですか 5点
合計50点

 続いて、各項目を比較してみたいと思います。
 上段(青)が2015~2016年度、下段(赤)が2017年度になります。

基本  マナーは良かったですか
 ○ポイント⇒・演舞入退場時はテキパキしていたか ・挨拶はきちんとしていたか
 ※注意  ⇒・司会者紹介中の円陣やかけ声はマナーに反します。
10点
基本  入退場はどうでしたか
 [良ポイント] 演舞入退場時はテキパキしていたか
5点

 【マナー】は10点満点から5点満点になりました。[良ポイント]から挨拶が外れ、[注意]も削除されました。
 適切な変更だと思います。ごく希な例外を除けば、どのチームのマナーも素晴らしいので、配点としては5点くらいが適当だという気がします。
 マナーの良し悪しなどというものはかなり主観的なものだし、演舞によっては、黙って出てきて、黙って去って行くというのもアリだと思います。挨拶しなかったからダメということにはならないと思います。司会者紹介中の態度についても、円陣を組んだらダメ、掛け声をかけたらダメというようなものではないと思います。

基本  鳴子はよく活用されていましたか
 ○ポイント⇒・使用している時間の長さ、印象度をみてください。
 ※注意  ⇒・鳴子を活用することが最も大切なルールです。また、鳴子は鳴らすためにあります。持っているだけではYOSAKOIではなく、一般的なダンスとみなします
 5点
 鳴子の音色は良かったですか
 ○ポイント⇒・全員が揃ってかつ、メリハリのある意図的な音色であるか
 5点
基本  鳴子はよく活用されていましたか
 [良ポイント] 使用している時間の長さ、印象度をみてください。
        (揃っているか、メリハリはあるか)

 [注意] 鳴子を活用するが最も大切なルールです。また、鳴子は鳴らすためにあります。持っているだけではYOSAKOIではなく、一般的なダンスとみなします
5点

 【鳴子】については、2項目計10点満点から1項目5点満点になりました。
 配点の変更は、適切だと思います。2年前にこの基準を見たとき、配点が高すぎると思いました。
 それに、鳴子をよく鳴らすチームであっても、大音量の曲が流れている中ではほとんど聞こえるものではありません。「鳴子の音色」という項目がなくなったのも適切だと思います。

基本  民謡は効果的に使用されていましたか
 [良ポイント] 民謡がわかりやすく組み込まれていたか
 5点

 【民謡】が追加になりました。配点は5点です。
 「鳴子」と「民謡」は YOSAKOIの2大要素と言っていいと思うので、審査基準として外すわけにはいかないと思います。2年前に入っていなかったのは、失敗だったと思いますね。

演舞  掛け声はよかったですか
 ※注意  ⇒・必ずしも元気なだけが良いわけではありません。「動」と「静」のメリハリも配慮します
5点
演舞  掛け声はよかったですか
 [注意] 必ずしも元気なだけが良いわけではありません。「動」と「静」のメリハリも配慮します
5点

 【掛け声】については、2年前と同じです。
 カエサルの解釈では「チームMC」と「演舞中の歌」もこの項目での評価対象になるのだけど、そのへんのところははっきりとしていません。

演舞  衣装は良かったですか
 ○ポイント⇒・衣装など凝ってるチームに加点してください
 ※注意  ⇒・過度な露出、下品な衣装は減点対象
 5点
演舞  衣装は良かったですか
 [良ポイント] 衣装など凝ってるチームに加点してください
 5点

 【衣装】の配点は変わりませんが、[注意]がなくなりました。
 たしかに、「過度な露出」というのは褒められたものじゃないと思うのですよ。でも、北大縁のように、それこそが持ち味というチームもあるわけで、あえて言葉にするようなことではないと思います。適切な削除だと思います。

演舞  表現力は豊かでしたか
 ○ポイント⇒・大道具、小道具、旗の効果的な使用 ・表情に好感がもてる
 ※注意  ⇒・注意ダミ声は減点対象となります
 5点
演舞  表現力は豊かでしたか
 [良ポイント] 表情に好感がもてる。
        大道具、小道具、旗の効果的な使用
10点

 【表現力】は、5点満点から10点満点になりました。また、[注意]がなくなりました。
 配点の変更はともかくとして、この項目の評価対象がはっきりとしないところがあります。踊りの本質とも言うべき「手足の動き」はこの項目で評価していいんでしょうかね。次の【構成】の後で、私見を述べることにします。
 「注意ダミ声」というわけのわからない言葉がなくなったのはよかったと思います。

演舞  構成は良かったですか
 ○ポイント⇒・フォーメーションの変化やストーリー性が感じられたか ・飽きさせない内容であったか
 5点
演舞  構成は良かったですか
 [良ポイント] フォーメーションの変化やストーリー性が感じられたか。
        飽きさせない内容であったか。
        テーマに沿った演舞だったか。
10点

 【構成】は、5点満点から10点満点になりました。また、[良ポイント」に追加がありました。
 配点の変更はともかくとして、「ストーリー性を感じる」「テーマに沿った演舞」を[良ポイント]としてしまうのはどうなのかなと思いました。たしかに、明確なテーマがあり、それに沿ったストーリー性を感じる演舞は素晴らしいのだけど、特にそういうものがなくても、イキイキ、ハツラツとしていて素晴らしいという演舞もあるわけです。後者は前者に比べて減点しなければならないということになのでしょうか。

 カエサルとしては、【表現力】【構成】について、次のように考えています。
 【表現力】 踊り手(あるいは旗持ちなど)の手足の動きや表情などが素晴らしく、かつ、チームとして揃っているなど、「演舞の技術」が高いと思われるものを評価する。
 【構成】 フォーメーションの変化、衣装の変化、大道具・小道具の活用、大旗のタイミングなど、「演出・振り付け」が優れていると思われるものを評価する。使用した楽曲についての評価も、この項目で行う。
 この2項目を中心として、【掛け声】【衣装】についても再検討してよいと思うのだけど、そこまで考えているわけではありません。

印象  感動を10点満点で表すと何点ですか
 ※注意  ⇒・ブロック内で同じ点数はつけないでください
10点
印象  感動を「5点満点」で表すと何点ですか 5点

 【印象】は10点満点から5点満点になり、また、同じ点数はつけられないという制限がなくなりました。
 カエサルとしては、これまでの配点および評価方法(同じ点数はつけられない)はよかったと思っているのだけど、実際に審査する場合はやりにくいということなんでしょうか。


 まあ、勝手なことを書いてしまいましたが、2年前に「明確な審査基準」をつくろうとしたことは大いに評価していますし、今回、さらに整理されたということは素晴らしいと思っています。
 2年前の記事「みちよさ2015(審査基準)」に書いたことがだいぶ反映されているような気がするんですけど、ひょっとしたら、関係者の中にこのブログを見てくださっている方がいらっしゃるのでしょうか。だとしたら、光栄の至りです。

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