イヌワシ

　日曜日に八木山動物公園に・・・という話は「カエサルのちょっと長い日」を読んでちょうだい。「百獣の王」も読んでちょうだい。しょぼくれて帰ろうとするカエサルをライオンのオニール＆カーチスが励ましてくれたわけです。
　今回は、その後の話です。

　ちょっとだけ元気の出てきたカエサルがイヌワシ舎のところ（裏側）を通りかかると、イヌワシさんがいつもの場所にいません。
　姿は見えないのだけど、なんか、表の方で、不穏な動きをしているのですよ。
　裏側からちょっとだけ撮って、通り過ぎようと思っていたのだけど、そういうわけにもいかなくなりました。

　イヌワシさん、いつもは、檻の奥の方の、高いところにいるのですよ。
　この日も午前中にイヌワシさんを撮っているんだけど、その、いつもの場所にいました。あそこ、お気に入りなんでしょうね。でも、写真は撮りにくいんですよ。
　正面からだと、遠いし、木の枝が邪魔になるし、なかなか上手に撮れないのです。
　裏からだと、逆光になったりするし、垂直に見上げるような感じになるし、なかなか上手に撮れないのです。

　でも、このときのイヌワシさん、表側からわりと近くの、わりと低い方にいてくれたのですよ。
　光の加減もいいし、木の枝が邪魔になったりもしないし、かなりのナイスポジションです。

　イヌワシさん、やたらと木の枝にかみつこうとしていました。
　何がしたかったんだか、よくわかりません。
　枝や葉を食べようとしていたわけじゃないと思うんですけどね。

　それほど太くはない枝の上にとまっているみたいで、くわえた枝をひっぱろうとしたりすると、グラグラと体が揺れます。翼を広げて、バランスをとろうとしたりします。
　違うのかな。
　枝を引っ張ろうとしてバランスを崩しているんじゃなくて、バランスをとるために枝にかみついていたのかもしれません。
　とにかく、いろんなポーズをとってくれました。

　動物園というのは、こういうところが面白いんだよね。
　１回だけでは見ることのできなかったものが、２回目に行ったときに見ることができたりします。
　１０回行っても見ることのできなかったものが、１１回目で見ることができたりします。
　行くたびに、何か新しいものを見せてくれるんだね。ちょっとやそっとのトラブルなんて跳ね返してしまう元気をくれたりします。
　イヌワシさん、ありがとね。
　

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