ユナイテッド93
おすすめ度
制作:2006年 アメリカ イギリス
監督・脚本・制作:ポール・グリーングラス
出演:コーリイ・ジョンソン デニー・ディロン タラ・ヒューゴ サイモン・ポーランド デヴィッド・ラッシュ
2001年9月11日にハイジャックされた4機の飛行機のうち、唯一テロリストの目的が達成しなかった1機、「ユナイテッド93便」に乗った乗客とクルーに着目した作品「ユナイテッド93」です。
「9.11同時多発テロの被害者と遺族の為の映画」という印象が強く残る作品でした。
無名の俳優を起用し、主役を特定せずにドキュメンタリー風に描いた作品の意図は理解できました。が。終盤に抵抗する乗客の奮闘を英雄視するような、ドラマティックな演出が逆に若干中途半端に感じました。
私は、実録ものを比較的好んでよく観る傾向がありますがこの作品を観るのは少し迷っていました。エレファントを観たときに感じた戸惑いと同じもので、事件そのものを映画化するにはまだ早いんじゃないかと感じだからだと思います。
この作品、ブッシュ政権の息がかかったプロパガンダ説があるそうですね。しかも、93便は米空軍の戦闘機によって撃墜されたという衝撃的な内容(呆)真偽は定かではありませんが。第二次世界大戦やベトナム戦争をはじめ、戦争や政治が絡んだ映画には必ずプロパガンダ説はついてまわるものなのかもしれませんが、こういう話を聞くと本当にがっかりするし、ちょっと残念です。
・ユナイテッド93@映画生活