サバイビング ピカソ
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原題: Surviving Picasso
製作年:1996年 アメリカ
制作:イスマイール・マーチャント デイヴィッド・L・ウォルパー
監督:ジェームズ・アイヴォリー
脚本:ルース・プラヴァー・ジャブヴァーラ
出演:アンソニー・ホプキンス ナターシャ・マケルホーン ジュリアン・ムーアジョス・アクランド ピーター・アイアー
伝記モノです。アンソニー・ホプキンスがピカソを熱演した「サバイビング ピカソ」。生涯7人の女性を愛したピカソの愛人のひとりフランソワーズ・ジロー目線で描かれた作品です。
舞台は1943年のパリ。22歳の画学生フランソワーズ・ジロー(ナターシャ・マケルホーン)は、61歳の天才画家パヴロ・ピカソ(アンソニー・ホプキンス)とあるレストランで出会います。38歳の年齢差を越えて彼を愛する事をきめたフランソワーズ。しかしピカソには長く別居中のロシア人の妻オルガ(ジェーン・ラポテア)以外に、2人の愛人マリー=テレーズ・ワルテルと芸術家であるドラ・マール(ジュリアン・ムーア)がいることを知ります。
ピカソの自由奔放、波乱万丈な生き様はまさにザ・芸術家。
そんな生き方と同様、作品も目まぐるしく変化します。
素晴しい芸術家だと思いますが、自分の人生には絶対関わってほしくない人だな~・・・。
マチス、ブラックなどの芸術家との交流、彼を支えた女性達とのエピソードなどがとても分かりやすく表現されいましたが、これを観て興味がわいたのはピカソ自身より、むしろ彼を愛した女性達でした。
今回特にクローズアップされていたのはフランソワーズ・ジロー。なんでも、ピカソを「捨てた」女性は彼女ただ1人だったそうです。なので個人的にはあのラストに小さなカタルシスを感じました(笑)金銭的にも、女としてもピカソに頼らず自立した女性だったフランソワーズ。素敵すぎます。
1921年生まれの彼女は今年で87歳。まだご存命なのでしょうか?芸術家としてもちゃんと評価され、のちに結婚もされたそうです(2回)。ピカソの下を去った後も彼女は彼女であり続けたんですね~。
楽しめました。
・前田有一の超映画批評