徒然映画日記。

食わず嫌いは卒業し何でも観よう。思い切りネタバレありの「観た帳」です。

めぐみ-引き裂かれた家族の30年

2008年01月28日 | ★★★



めぐみ-引き裂かれた家族の30年
おすすめ度
原題:ABDUCTION: THE MEGUMI YOKOTA STORY
制作:アメリカ 2006年
制作:ジェーン・カンピオン
監督:クリス・シェリダン パティ・キム
出演:横田滋 横田早紀江 増元照明

北朝鮮拉致被害者家族の横田夫妻の30年間を収めたドキュメンタリー作品「めぐみ-引き裂かれた家族の30年 」です。監督は、夫婦でジャーナリストのクリス・シェリダンとパティ・キムがつとめています。外国人がこの問題を扱うことで更に国際的に拉致問題が知られる良いきっかけとなりました。

1977年11月15日、新潟に住む横田めぐみさん(当時13歳)が下校途中に突然姿を消します。警察の捜査が始まります。捜査は難航し、めぐみさんのご両親、横田滋さん、早紀江さんも、めぐみさんを探しますがが手がかりは得られません。2年後、日本海側でのアベック失踪事件の記事を目にした早紀江さんは、娘も同様の事件に巻き込まれたのではないかと考えるようになります。そして、事件から20年後の97年、北朝鮮元工作員によって、めぐみさんが北朝鮮に拉致されたことが判明します。

この作品、ワイドショーなどでもかなり取り上げられ、公開当時かなり話題になりました。この問題。小泉元首相が訪朝するまで国際的にはほとんどは知られていなかったそうです。(かくいう私もそうでした。恥!)

過去のニュース、横田氏が撮影した愛娘の写真が散りばめられた映像はどこか叙情的で美しく、そして悲しかったです。とくにめぐみさんの子供の頃の家族写真からは、愛情が溢れていて見るのが切なくて仕方ない。

横田夫妻の講演中にある女性が、「60年前に日本が朝鮮にした非道な行為についてどう考えているか」と問われる場面も妙に心に残りました(まったく異なる問題だと思うのですが・・)。活動を続ける中でこうした批判(?)を受けることもあるんですね・・・。

今でも様々な活動を続けられるご夫妻。すでに70歳を超える高齢になられたお二人がご存命のうちにめぐみさんの真実が明らかになることをお祈りします。


めぐみ-引き裂かれた家族の30年@映画生活
前田有一の超映画批評



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赤いアモーレ

2008年01月28日 | ★★★




赤いアモーレ
おすすめ度
原題:Non Ti Muovere
制作:2004年 イタリア
制作:リカルド・トッツィー
監督:セルジオ・カステリット
原作:マルガレート・マッツアンティーニ
脚本:マルガレート・マッツアンティーニ セルジオ・カステリット
出演:ペネロペ・クルス セルジオ・カステリット クラウディア・ジェリーニ アンジェラ・フィノチアーノ マルコ・ジャリーニ

外科医の男と貧しい女性との不倫愛を描いた作品「赤いアモーレ」。セルジオ・カステリットが監督・脚本・主演の3役をつとめています。原作は監督の妻マルガレート・マッツアンティーニの小説「動かないで」です。

ある雨の日バイク事故を起こした少女が病院に搬送されまてきます。その少女は同病院で外科医を務めるティモーテオ(セルジオ・カステリット)その娘でした。瀕死の娘を目の当たりにしたティモーテオですが、ふとイタリア(ペネロペ・クルス)との愛の日々を思い出すのでした。

ティモーテオは地位も名誉もありますがどこか影のある男です。イタリアは貧しくやはり愛に飢えています。そんな2人が惹かれあうのは自然なことなのでしょう。ティモーテオはイタリアを愛していたのだととは思いますが、その愛はエゴイスティック。正直最初はどん引きでしたが、癒しあうかのように時間を共有するふたりを見ていると段々切なくなってきました。

汚れメイクで熱演しいるペネロペ・クルスがすごいことになっています(笑)愛する人の生と死の間を機にひとりの男が再出発する物語。期待以上の良品でした。


赤いアモーレ@映画生活
前田有一の超映画批評



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