徒然映画日記。

食わず嫌いは卒業し何でも観よう。思い切りネタバレありの「観た帳」です。

少女ヘジャル

2008年01月27日 | ★★★★


少女ヘジャル
おすすめ度
原題: BUYUK ADAM KUCUK ASK/BIG MAN, LITTLE LOVE/HEJAR
制作:2001年 トルコ
制作・監督・脚本:ハンダン・イペクチ
出演:シュクラン・ギュンギョル ディラン・エルチェティン フュスン・デミレル ユルドゥス・ケンテル

爺さん&子供モノ。いけません。こういう設定は。大抵ハマってしまいます。トルコ語しか話せない老人とクルド語しか話せない少女のちょっと良い話「少女ヘジャル」です。

トルコの内紛で孤児になった少女へジャル(ディラン・エルチェティン)。その後親戚の家へ預けられますが、クルド人分離独立派の拠点地だった親戚一家は、突入した警官に殺されてしまいます。奇跡的に生き残ったヘジャルは、アパートの隣家に逃げ込むと、そこは75歳の元判事ルファト(シュクラン・ギュンギョル)が居ました。クルド語しか話さない頑固なヘジャルを疎ましく思うルファトでしたが、いつしか心を通わせるようになります。

ちょっと「アルプスの少女ハイジ」的な匂いのするこの作品。頑固な爺さんと少女のハートウォーミングなお話に私が嫌いなはずはありません。ただ、ハイジと大いに違うのは、人種差別という大きな社会問題がテーマになっているところです。正直この作品を観るまでクルド人問題なんて今まで気にした事がありませんでした。本国トルコではかなりデリケートなテーマだそうで、公開されるや否や一時上映禁止になったという問題作。

クルド人問題は未だ解決していませんが、いつか皆が平穏に暮らせる日がくることを願います。


少女ヘジャル@映画生活
前田有一の超映画批評



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