チャプター27
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原題:Chapter 27
製作:2006年 アメリカ
製作総指揮:ジャレッド・レト
監督・脚本:J.P.シェファー
出演:ジャレッド・レト ジュダ・フリードランダー リンジー・ローハン
キャッチフレーズ:1980年12月8日ジョン・レノンはなぜ殺されたのか?
マーク・チャップマンがジョン・レノンを暗殺するまでの3日間を映画化した「チャプター27」です。
ここ数年「ラストデイズ」や「ヒトラー〜最期の12日間〜」など実在した人物の最期に焦点を当てた作品を良く目にしますね。実際私はこの手のテーマに弱いのでついつい観てしまいます。
最初タイトルの意味が分からなかったのですが、作中に出てくるひとつの鍵となる「ライ麦畑でつかまえて」から由来するようです。実際は全26章からなる小説ですが彼(マーク・チャップマン)が起こした事件を次の章にあたる「チャプター27」になぞらえたんでしょうね。
恥ずかしながら「ライ麦畑でつかまえて」を読んだ事がありません。おそらくは、この作品自体がこの小説とかなりリンクしているんだと思います。なので、本当の意味でこの作品をきちんと解釈できたかは謎です。(近い内に読んでみたいと思います)
体重を30キロ増量させて臨んだジャレッド・レトの役づくりと演技はなかなか凄いものがあり、実際に見た目もかなり近い(驚)
本作は、ひたすらマーク・チャップマンの行動を追い、揺れ動く心の動きをつぶさに捉えていくという、ドキュメンタリータッチの作品です。深い心の淵にただただ沈んでいくその様は混沌としていて、そこはかとなく無気味です。
が、
これを観ても私には真実は分かりませんでした。
マーク・チャップマンの思考は計り知れません。
観ていて不快になり、彼に対して怒りを覚えました。
事件から20年後の2000年。何故殺人を犯したのかという質問に彼は「誰からかに愛される、自分自身でない誰かになる方法を探していた。」と答えたのだそうです。鬱積した様々な思いが、本当に人を殺める事で浄化されたのでしょうか。愛される人間になれたのでしょうか。
うーん…。できれば、彼には出所して欲しくないです。
・チャプター27@映画生活
・前田有一の超映画批評
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