徒然映画日記。

食わず嫌いは卒業し何でも観よう。思い切りネタバレありの「観た帳」です。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

2010年04月18日 | ★★★
ベンジャミン・バトン 数奇な人生
おすすめ度
原題:The Curious Case of Benjamin Button
製作:2008年 アメリカ
製作:キャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャル、シーアン・チャフィン
監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本 エリック・ロス
出演者 ブラッド・ピット ケイト・ブランシェット タラジ・P・ヘンソン ジュリア・オーモンド ジェイソン・フレミング

『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』です。
タイトルの通り数奇な人生を余儀なくされた男の一生を描いた作品。
原作は『華麗なるギャッツビー』の原作者でもあるフランシス・スコット・キー・フィッツジェラルドの短編小説だそうです。幾度となく映画化の話は上がったものの、当時の技術では映像化が不可能という理由で先送りを繰り返してきたようですね。


ベンジャミン・バトンのバトンはButton
つまりボタンのこと。
ベンジャミンの実の父親もボタン工場で財を成しました。
それにかけたんですかね・・・。
こういう小細工結構スキです。



80代の姿で生を受けたベンジャミン・バトン。ある老人施設に置き去りにされた彼をそこで働くクイニー(タラジ・P・ヘンソン)が拾い育てます。成長と共に少しずつ若返りはじめるベンジャミン(ブラッド・ピット)。そんなある日ベンジャミンは施設で少女デイジーと出会い、交流がはじまります。その後ベンジャミンは、恋をしたり、戦争を体験したりと様々な経験を重ねながら大人になっていきます。時間の流れに逆行して若返っていく彼は、成長したデイジー(ケイト・ブランシェット)とようやく結ばれますが・・。



年老いたデイジー。
ケイトです(驚)


娘のキャロライン(ジュリア・オーモンド)が読む日記。
この日記を軸に物語が進行していきます。



生まれたばかりなのに老人のように衰弱した身体のベンジャミン。
誰も体験したことのない、「逆回りの人生」がはじまります。


車椅子生活だった彼は成長と共に若返り
ついに歩けるように。
クイニーも大喜びです。


ナイスポーズです。


運命の人、デイジーの少女時代を演じたエル・ファニング。
ダコタ・ファニング実の妹だそうで。
なんともかわいらしいですね。


成長したベンジャミンは人妻と恋に落ちます。


すれ違いを幾度も繰り返しながら







ようやく結ばれるふたり。
でもこの幸せ・・長くは続きません。


ある日「子供ができた」と告白をされ戸惑うベンジャミン。


これから成長する子供の父親として、そして夫としての務めを果たせないことが分かっていたからです。
結局娘が生まれて間もなくして、全財産をデイジーに託し、姿をくらましてしまいます。

そして更に月日は流れ






子供の姿で「補導」され、生家である老人施設に帰ってきたベンジャミン。
デイジーは彼が息を引き取るその日まで毎日施設に通います。


老人のような肉体をもって生まれ、最後は赤ん坊として一生を終えた数奇な人生。
皮肉にも彼が育った老人施設という環境がもう既に「生と死」に直面する場所なんですね。また彼だけでなく、人生を共に歩もうとしたデイジーも一緒に年を重ねられないことで苦しみます。最後、赤ん坊になったベンジャミンを抱くデイジーの姿がなんだかとっても切なかったです。

作品の脇を支えるキャラクターやエピソードもなかなか面白い。
息子を戦争で亡くし、駅に逆回りの時計を作った技師のムッシュ・ガトー(イライアス・コティーズ)。
68歳で水泳海峡横断に成功するかつての恋人エリザベス(ティルダ・スウィントン)。
ベンジャミンの世界を拡げてくれた人生の師(?)のマイク船長(ジャレッド・ハリス)。

せんちょーーっ。


どこに着目しどのように観るかでまたずいぶん印象がかわりそうですね。


とりあえず見所は満載です。
個人的には「よく合成できたで賞」「特殊メイク大変だったで賞」・・・って感じかな(笑)。


前田有一の超映画批評



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