当たり前のように使っている茶道具。
大学生になってから茶道を始めた私には、普通に使える道具でした。
『茶遊庵』で小学生(低学年)を教えるようになって、その茶道具の大きさを改めて意識するようになりました。
最初に感じたのは、帛紗の大きさ。
帛紗を捌く時、上手に折り返して畳むことが難しい。
それでも、順番を覚えて何度かやっているうちに上手にさばけるようになりました。
盆略点前の時、棗と仕組んだ茶碗を乗せたお盆をまっすぐに持って立ち、
歩いて点前座に座るのはなかなか大変でした。
茶碗がお盆の上を移動したり、危なっかしい場面もありましたが、
徐々に慣れて道具に意識を向けて上手に運び込めるようになりました。
鉄瓶も重くて持ち上げるだけで一苦労。
銀瓶を用意して、お湯も少なめにして。
薄茶平点前に入り、道具を運ぶ作業が増えると、茶道具の大きさは改めて大人サイズなんだなと感じました。
茶碗を持つとき、口縁に指をかけると下の方まで指が届かない。
水の入った水指を運ぶのに苦労する。
棗を半月に持つとき、身まで指が届かない など。
先日は、抹茶の入った中棗、するりと身が落ちて畳に抹茶が。。。。
その日は棗は横持ちでお稽古して、次からは小棗を用意しました。
中棗では指が届かなかったけれど、小棗であれば半月で持つことができました。
水指も運び八分といいますが、お水を減らして軽くしています。
畳も自宅稽古の時は京畳なので、サイズが大きくて、蓋置を置いたり、釜の蓋の上に茶巾を出したりするときは結構体勢がハードです。
道具によっては小さなものもあるので工夫しながらお稽古していくうちに、
本人も成長していき、少しずつ無理なく動けて、所作も綺麗になっていくのだろうと思います。
教えることによって新しい気づきが沢山あって、都度やりくりして、
そんな中で一生懸命やってくれる姿に、私も頑張ろうと思うのでした。