先日、個展に伺った際に頂いたお品を開けると、
白の奉書の表書きに平仮名の『そ』とありました。
その下の方には、下さった方のお名前が書かれていました。
私は拝見したことがなかったので、ちょっとびっくりしました。
多分、”粗品”の意味であろうと思いましたが、こういう風に記載することもあるのかな、と。
調べてみたところ、”粗品”という意味だが、感覚的にはそれよりも控えめな感じのお品ということのようです。
変体仮名を使ったりすることもあるようで、ちょっと洒落た感じでもありますね。
”粗品”だと「粗末なものですが」という意味のへりくだった気持ちをあらわすので、
大切なあいさつのときの表書きには、「粗品」よりも「御挨拶」「松の葉」がよい
という話を聞いたこともあります。
また、ちょっとした贈り物では「粗葉」「こころばかり」「御伺い」などの言葉もあるようです。
確かに、”粗品”という漢字がどうも会社のお返しで、タオルや何かの景品のようなイメージがある(私だけ?)し、粗末なものをわざわざ渡すの?とつっこみたくなる言葉でもあって、
この『そ』というのはなかなか気が利いている書き方かもしれないと思いました。
誰が使い始めたのだろう?
こんなところでも、日本語って豊かだなあと感じます。
熨斗紙、かけ紙、表書き、水引の本数や形、内熨斗にするか外熨斗にするかなど、
日本の贈り物には色々な決め事、こころくばりがありますね。
かけ紙も、最近は、お店によって季節ごとにきれいな紙も準備されていたり、
時代を経て進化しています。
エコが言われるようになって過剰包装は遠慮すべきなのかもしれませんが、
贈り物ひとつに、紙や言葉など色々なしきたりがあり、相手への配慮が感じられるのは
個人的には好きだし、残ってほしい文化だなあ。
『そ』という平仮名一つですが、楽しいこと限りなし!
<古い記事ですが、ご参考まで>
茶道トリビア2
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/b6d1f0fe22f6abb94093cbc32ad81288
和紙と水引
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/0836c6ec317a344eee7a270f403100e2
扇子と月謝
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/6024b25c8350bca57cdb1bcb68fe7d69
初めて平仮名のそしなの懸け紙でびっくりしましたが、「粗品」よりやわらかい感じでよかったです。
「そ」と書かれていたのも余韻があってよいですね。
「そ」一文字書かれた品物を頂いたら、誰しも「エッ」と思うと思います。
有るんですね・・・ソロいろな書き方が・・・。
勉強させていただきました。
貴重なお話ありがとうございます。
今は平仮名で書くのが主流なんですね。
そしな、平仮名の方が柔らかい感じがしますね。
喜寿、おめでとうございます。
「やました」、大学の先輩がお勤めされていて、久しぶりに聞いて懐かしくなりました。
やはり、『そ』はメジャーではないんですね。
私は粗品を頂く機会もほとんどないし、差し上げることもないので、最近はこう書くのかしらと驚きました。
凡人の私が『そ』を使うのはなかなか勇気がいりそうです。楽しい発見をして、しばしワクワク。
ありがとうございました。