茶の世界では、炭はなくてはならないもの。これがなくては火が焚けず、湯が沸かせません。習い始めの私がそうであったように、茶を点てることに目がいってしまいがちですが、知るほどに炭をほどよくつぐという作業の大切さを感じます。茶事の際には炭点前をしますが、濃茶を点てる時、ちょうどよい湯の具合になるように炭をつぐ必要あり、湯が熱すぎてもぬる過ぎてもお客様においしいお茶を振舞うことができません。何事も最初が肝心なのですね。
炭のつぎ方には決まりがあります。最初、炉に下火となる炭を入れておき、炭斗(すみとり:炭を組み入れて席中に運び出す器)に必要な炭を組んで、お客様の前で炭を炉の中についでいきます。客はその炭の立派さと炉中や炉灰の丹精を褒めるのが通常です。炭のつぎ位置は火がおきやすくするよう空気をほどよく通す位置であると共に、美しくも見える位置になっているのが驚きです。
茶道を習っている方はご存知でしょうが、つぐ炭にはそれぞれ名称がついており、風炉と炉の場合では炭の寸法もつぐ数も異なってきます。炉から風炉、風炉から炉への切り替わり時期は炭の大きさの違いを目の当たりにして毎度のことながら驚いてしまいます。(ちなみに風炉の炭は小さく、数が少なく、炉の炭は大きく、数も多い)
①枕炭(まくらずみ):炭斗に炭を組む時、最初に置く炭。他の炭がとりやすいように枕のように使う為、この名がついている。炭を組む為に使うだけで風炉・炉中には入れない。
②胴炭(どうずみ):最も大きく、メインになる炭。風炉・炉とも初炭に使用する。
③輪胴(わどう):太い炭を輪切りにしたもので、風炉・炉とも後炭に使用する。
④丸管炭(まるくだずみ):胴炭と同寸の細い炭。
⑤割管炭(わりくだずみ):胴炭と同寸で、丸管炭を縦半分に割ったもの。
⑥丸毬打(まるぎっちょ):胴炭に比べて細く、長さが半分。
⑦割毬打(わりぎっちょ):丸毬打を縦半分に割ったもの。
⑧点炭(てんずみ):炭点前の最後につぐ炭で、終止に打つ点という意味がある。止炭(とめずみ)ともいう。
⑨枝炭(えだずみ):ツツジの枝を焼き、石灰で白くぬって化粧を施した炭。炭の景色として、また火移りがよいので導火線の役目を果たしている。化粧炭ともいう。
⑩香合台(こうごうだい):丸毬打の太めの炭で、香合をのせるのに使用する。炭斗に組むだけで風炉・炉中には入れない。
茶道の炭として最高級と言われるのが池田炭。兵庫・大阪・京都の境目、能勢・妙見山麓で焼かれた炭が大阪池田に一度集められたことから、池田炭と言われています。このあたりは良質なクヌギの産地で炭焼きが発達し、その技術力が高いことやクヌギの肌目が細かいことから最高級といわれるそうです。
朝、きれいに整えられた炉に下火(3つの炭)を置く瞬間、炭と火の美を感じます。炭の切り口の相は菊の花のようで、黒い中に赤い火が灯った様子は見事です。早く先生のお宅に行くとこの瞬間を独り占め、お稽古の始まりを実感できて清清しい気持ちになるものです。
炭のつぎ方には決まりがあります。最初、炉に下火となる炭を入れておき、炭斗(すみとり:炭を組み入れて席中に運び出す器)に必要な炭を組んで、お客様の前で炭を炉の中についでいきます。客はその炭の立派さと炉中や炉灰の丹精を褒めるのが通常です。炭のつぎ位置は火がおきやすくするよう空気をほどよく通す位置であると共に、美しくも見える位置になっているのが驚きです。
茶道を習っている方はご存知でしょうが、つぐ炭にはそれぞれ名称がついており、風炉と炉の場合では炭の寸法もつぐ数も異なってきます。炉から風炉、風炉から炉への切り替わり時期は炭の大きさの違いを目の当たりにして毎度のことながら驚いてしまいます。(ちなみに風炉の炭は小さく、数が少なく、炉の炭は大きく、数も多い)
①枕炭(まくらずみ):炭斗に炭を組む時、最初に置く炭。他の炭がとりやすいように枕のように使う為、この名がついている。炭を組む為に使うだけで風炉・炉中には入れない。
②胴炭(どうずみ):最も大きく、メインになる炭。風炉・炉とも初炭に使用する。
③輪胴(わどう):太い炭を輪切りにしたもので、風炉・炉とも後炭に使用する。
④丸管炭(まるくだずみ):胴炭と同寸の細い炭。
⑤割管炭(わりくだずみ):胴炭と同寸で、丸管炭を縦半分に割ったもの。
⑥丸毬打(まるぎっちょ):胴炭に比べて細く、長さが半分。
⑦割毬打(わりぎっちょ):丸毬打を縦半分に割ったもの。
⑧点炭(てんずみ):炭点前の最後につぐ炭で、終止に打つ点という意味がある。止炭(とめずみ)ともいう。
⑨枝炭(えだずみ):ツツジの枝を焼き、石灰で白くぬって化粧を施した炭。炭の景色として、また火移りがよいので導火線の役目を果たしている。化粧炭ともいう。
⑩香合台(こうごうだい):丸毬打の太めの炭で、香合をのせるのに使用する。炭斗に組むだけで風炉・炉中には入れない。
茶道の炭として最高級と言われるのが池田炭。兵庫・大阪・京都の境目、能勢・妙見山麓で焼かれた炭が大阪池田に一度集められたことから、池田炭と言われています。このあたりは良質なクヌギの産地で炭焼きが発達し、その技術力が高いことやクヌギの肌目が細かいことから最高級といわれるそうです。
朝、きれいに整えられた炉に下火(3つの炭)を置く瞬間、炭と火の美を感じます。炭の切り口の相は菊の花のようで、黒い中に赤い火が灯った様子は見事です。早く先生のお宅に行くとこの瞬間を独り占め、お稽古の始まりを実感できて清清しい気持ちになるものです。
私もできるだけ早く先生のお宅に伺って下火の準備、
初炭点前をするようにしています。
遅く行くと初炭が継いだつもり~になってしまうので。
先日茶道具屋さんでセラミック製の枝炭を見ました。
高価なので、何度も使えるようにと作られたとの事。
白く塗られ枝炭そっくりで、なんでも作られるもの
なんだと驚きました。
炭の後始末は時々やらせてもらっていますが・・・。
最近は火が使えない建物が多くなって、電気炉を使っているお茶室も多いですね。
炭が使えるだけでもありがたいことです。
りんずさんが書かれたセラミックの枝炭、見た目はそっくりなのですが当然焼け残るもので、洗って乾かして繰り返し。そのうち目にすることはなくなりました。
harukoさん、初めまして。
セラミックの枝炭、焼ける物なのですね。
何回くらい使える物なんでしょうか?
近々炭を買いに行く予定で、購入しようかと気になってたものですから。
茶道具屋の話では何度でも・・・信用してはいけないのね。
習い事のうち小習いとも呼ばれ13か条からなる
うちの一つで免状としては最初のものです。
客に炭をついでもらう手前 (計らって正客になる)「亭主は手前座で半田に下火を上げ、炉中の灰を
くづし、再び灰山を造り直し濡れ灰をまき下火を入れ
客に炭手前を所望します」
炭をつぎ終わればあとは亭主の仕事になります
炭も年々値上がりして先生方も大変ではないかしら
と余計な心配しています
炭、私も最近炭点前を頻繁にやるのですが、段々炭の組み方や火箸の使い方が上手になってきました。
セラミックの枝炭!?見たことがないのですが、どうなんでしょう。燃えない枝炭~。
確かに枝炭は燃えるとカスを灰と篩うのも大変だし、高価だし、考えどころではありますね。
炭の準備・片付けは私も最近やらせて頂くようになりました。初炭・後炭、味わいがあります。
おっしゃるとおり、電気炉を使っているお茶室も多いようですから毎回炭点前をさせて頂けるのはあり難いことです。
私の社中では、毎回誰かが初炭と後炭させて頂くので、炭の消費が激しく、茶道具やさんにこんなに炭を使われるなんて何流ですか?って聞かれたそうです。それ位先生がきちんと皆に炭点前をさせて下さるわけで感謝しています。
炭のつぎ方もなるべくもたせたい時は隙間をあけないでくっつけてつぎ、早く焚かせたい時は空気の流れがいいように隙間を上手に作ってつぐのがいいそうです。
セラミック枝炭、火に入れても燃えないというのは微妙な感じですね。気持ちの問題かもしれませんがー。形だけ本物の枝炭を乗せて、すぐ取ってしまうのでもいいかもしれません。(で、何度も使用する。石灰が段々取れてきちゃうでしょうけど)
ちょっと、吃驚しました!
そして「ただ湯をわかし、茶をたてて飲む」為の準備にかける手間の多さにも驚きます。
やはり茶道は、茶礼という禅の修行の一環から始まったものだということを、改めて感じました。