講演の後は、全国和菓子協会認定和菓子職人による「和菓子の製造実演」
これがすばらしかった。
第一回優秀和菓子職認定の小林紀夫氏と長谷川献氏によるお話しながらのステージ上での実演。
和菓子、特に練切は職人によって表現の仕方が違ってくる。
そこが技でもあり、魅力でもあり。
関東の職人は写実的な練切が多く、関西の職人の方が抽象的な練切が多い傾向がある。
練切の色は三原色(青・赤・黄)をベースに作られる。
そのうちの青は食欲をそそる色ではないので、そのもので使われることは少ない。
確かに青い食べ物ってあまりありませんね。
和菓子の世界では紫色というのが結構大切で、それも青紫よりも赤紫色の方が多い。
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ちょうど2月だったので梅の季節。
まずはお二人それぞれが梅を表す練切を作ってくれました。
どちらも美しい~。
その他の練切は、水鳥、ぼたん、藤。。。。
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そして、手間のかかる菊切り。
丸い練切に丁寧に鋏を入れていきます。
私は作成するところを初めて拝見しました。
こうして美しい菊が出来上がりました!
最後に黄色を添えたところで、すばらしさにため息~。
これは手間がかかるので、店頭に並ぶことはなかなかなく、注文で作成することがほとんどだそうです。
お祝いの時など、様々な色で。
もし売るとしたら、、、という質問に、最低500円にはしたいですね、というお返事。
そりゃそうでしょうね。
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職人さんの手わざ。
白とピンクを重ねた平たい練切で、丸くした餡を包んでいきます。
餡が均等になるように丸めるのが熟練の技。
簡単に見えて難しいと。
餡を巻き込む時は最初は右回りで回し、最後は左回りで回して、指の跡を消すのだそう。
そんなところにも細かい心配りが。
切った断面はホラ、この通り。美しく。
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閉会後、ステージ上の大切なお道具を拝見させて頂きました。
写真も快く了解頂いたので、皆様にもご披露。
海外でこういう会をしたら、もう写真攻めですよ、とのこと。
美しい練切餡。こんなに色々な色が準備されているなんて。
飾りも沢山。楽しくなります。
型も。あー、感動。ほしい。
そして、大切な道具の数々。
ヘラなどは自分で使いやすく作るので、人それぞれだそう。
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コロナもあり、あまり長く職人さんとお話することができなかったのは残念でしたが、
それでも色々と見せて頂き、楽しく、美味しく、貴重なひとときを過ごさせて頂きました。
小林様、長谷川様、ありがとうございました。
和菓子文化、末永く続いてほしいし、この良さを大勢の方に知ってもらいたいと思いました。
私も以前、子供と練切を作ったことがありますが、とても楽しかったです。
子供も色粘土をこねるように夢中になって作っていました。
その時に簡単に自宅でも作れる練切餡の作り方を習ったので、久しぶりに作ってみようかなあなどと思っております。
簡単練切餡の作り方は過去の記事にあるので、宜しければご参考まで。
<ご参考>
和菓子作り
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/1cfef369af1d8f3684eeda0b9a9d97b0
春よしと
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/2c9af0af4889eec662bd777c91116a77