makoto's daily handmades

お手伝い 9月12回目 直売所

この日は三連休初日。

そしてメイン農産物の中生種2種のラスト販売日でした。

あとは中生種2種と晩生種1種の計3種、サブ農産物のイチジクだけです。

 

直売所の閉店日も近いなぁ、と実感します。

三連休ですからね、お時間がある方もいらっしゃるので、開店前行列ができました。

もう行列を作る必要はない…と思っていましたが、ま、中生種のラストを買いたいと思う方はお並びになったようです。

あと数日で直売所は閉店なので、今後自動販売機でイチジクの販売は続き、ほかにも柿、ミカン、レモン等の柑橘類、春にはタケノコ、その合間に季節の野菜が販売されます、との告知もしました。

ご存じの方もいらっしゃるものの、タケノコまで作っているのねー、と驚くお客様も。

作っているというよりは、生えてきちゃう程度ですけれどね。

さてこの日は2組の親子グループさんが印象的でした。

どちらも夏休みの自由研究でインタビューをされた方です。

そして、自由研究が学校代表に選ばれて、さらなるインタビューをお願いされました。

本来、園主の兄が受けるべきですが口べたで苦手だそうで。

ゆえに私が答える…。

昔、広報の仕事をしていたからインタビューは苦にならないのでお答えできる範囲でお答えしています。

なぜこんなに人気直売所なの?→よくわからない

なぜ美味しいの?→普通のことしかしてないから分かりません

なんともいい加減な答えになりました。

いや、理由は分っているンです。

人気直売所なのは、SNSで勝手に広めた人がいるから。

こちらではSNSへの掲載を取りやめてとお願いしても無視している人がいるからです。

美味しいのは、美味しくできるように手間を惜しんでいないから。

農産物なんていくらでもサボれるのだから、一生懸命やったかどうかは味で差が付きます。

そんなことを子どものインタビューに詳細を語っても面倒くさいのでお茶を濁しています。

 

このまま行けば、小学生のお子さんが成人する頃には、この果樹園は廃園だろうしなぁ。

あなたが大人になる頃には、ここの農園の果物はもう食べられないよ、なんて本音を吐露できないモノなぁ。

私だって、小学生の頃は地域農業がこんなにも衰退するだなんて思っていなかったものねぇ。

農村は農村のままかと思っていたもの。

そんなものなのよねぇ。

 

さて。

この日は父の兄姉達(私の伯父伯母)が父の面会に訪れる予定。

父のヒゲくらいは剃りたい…と思い、早めに病室に行きましたが、ヒゲ剃りが完了する前に来訪。

というのも病室に介護士さんが来てくださってケアをしてくれていたからです。

介護士さんから「いただいた果物が美味しかったです」とおっしゃっていただき、父がニッコリ。

私も「この6月まで父も農作業をして一緒に農園で手入れをしていました」とお話したところ、介護士さんが「え?ご自宅で?」とビックリ。

私が「うちは農家なので果樹園をやってます」と答えると、今度はどんな田舎なのかと驚かれたり。

父の入院先は自宅から5駅離れた町なのですが、直線距離ではわずか5キロほど。

そりゃあビックリするよねぇ。

この介護士さんは、川崎市内で果樹園があることをご存じないだろうし、父が大きな賞を受賞して2代の今上天皇にご招待されたことがあるだなんて知らんだろうし、想像できないよねぇ。

今じゃあ、延命措置で生かされている寝たきり老人だものなぁ。

正直私は、父に延命措置を受けさせておいて、毎日様子を見に来ない母や兄に落胆しています。

伯父伯母と会うのにヒゲ剃りをしていない、ベッド周りを整えてあげていないだなんて、父が可哀想過ぎやしないか?と。

父は物静かで、身だしなみを整えるのが好きなタイプ。

父だってきちんとしてから会いたかったンじゃあないかな?

それに私がいると、暴言が増える傾向にあるので、仕方なく私はそそくさと帰ることにしました。

もしこれが今生のお別れになったとしたら、ヒゲ剃りがうまくできなかった、と後悔しそうです。

 

次回も楽しくお手伝いしたいです。

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