監督:水島精二
アニメーション映画です。
今回は「中村繪里子さん応援企画」として、MIFさんと一緒に観てきました。
中村繪里子さん(通称えりりん)は声優さんで、私も以前一度だけイベントの観覧席から、本物のえりりんのステージを見たことがあります。
可愛らしい声と歌声が特徴的な方で、突拍子もない言動も含めてとても可愛らしい方です。
ところが今回はえりりんも、こういう役なんだ~と感慨深いところがありました。
ネタバレをさけて内容を書くと、福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズを舞台にした青春群像劇です。
映画「フラガール」では、常磐炭坑から旧常磐ハワイアンセンターができるまでをフラガールを中心に描いた群像劇で、主演した蒼井優さんの代表作です。
「フラ・フラダンス」は、東日本大震災から10年を経た今のスパリゾートハワイアンズが舞台。
私は文化施設でパートタイマーで働いたことがありますが、華やかな表舞台(お客様が立ち入る場所)と、裏方の仕事場は全然違うという姿を垣間見てきました。
だから、この映画の裏方の仕事場の描き方がとても丁寧で、そうそう、こういう感じだよね、という実感をもって見ることができました。
裏方を感じさせないことが興行側には大切な点でもあるので、運営会社がよくここまで描くことにOK出したなぁ、と感心しました。
映画の後半にはお客様の前でフラを踊る女性達がたくさん出てくるのですが、そのメイクした女性達がどうしてもリカちゃん人形に見えてしまいました(苦笑)
アニメ的な体型の描き方もあるのですが、タカラトミーのリカちゃん人形も国産は福島県で製造していたなぁ、思い出してしまったくらいです。
※スパリゾートハワイアンズ限定リカちゃん人形も実在しますが、「フラ・フラダンス」とのコラボではありません。
有名俳優さんをたくさん声優に使っているので、声を聞いただけで少々俳優さん本人の顔がチラチラ思い出されるのは残念でした。
その点では声優を中心に活動している方のほうが私には映像に集中できる(世界観にどっぷりはまる)と思っています。
東日本大震災では、私が住む場所も被災地ではなかったのに数々の生活の不便が生じました。
でも10年も経つとかなり記憶が曖昧になって来ています。
ところが被災地の方にとっては、今も被災地。
癒えない傷をお持ちの方も多いことに気づかされました。
日常の中にこそ東日本大震災の災害の歴史があって、非日常をフラを通じて表現するフラガール達って、スゴい職業だと感じました。
夢のあるファンタジー要素もあって、楽しく観覧できました。
これも中村繪里子さんが声優としてご出演されているからこそ出会えた作品でした。
ありがとう、えりりん!
☆おまけ☆
↑こちらは映画館で鑑賞記念にいただいたA4クリアファイル。
これがちょっと面白くて、人物は手前のフィルム、背景は奥のフィルムに印刷されています。
だから、間に自分で印刷した紙を挟むと背景が変わるという仕組み。
昔のセル原画みたいだな、と思ったのですが、若い子達はセル原画って知っているのだろうか?と感じました。