それなら…行きたいと思いつつ行けていない中国地方にしよう。
品川駅からのぞみ99号に乗れば、午前中に到着できる。
パニックにならないか、乗り物酔いはしないか、とても心配になって、昨夜は全然寝付けなかったし、浅い眠りでつらかった。
新幹線に乗ったら、今度は騒音と揺れが気になったがひたすら目をつぶる。
なかなか寝付けず、イラつく自分。
ところが初めて山陽新幹線の下りに乗るので、風景も楽しみたいと思ったのに、新神戸駅を過ぎてから広島駅まで爆睡してしまった。
ああ、車窓の景色が…全然見てなかった、ガックリ。
今日は広島駅で下車。
初めて広島市内を観光する。
じつは昨日調べ物をしていたのは、観光とともに広島市の地理と歴史。
あまりに夢中になって「旅のしおり」を作っていたのでMIFさんから「タブレットを上手に使えばいいのに」と言われる始末。
まずは縮景園
昨日から桜のライトアップが始まったそうだが、ソメイヨシノはまだわずか。墨染桜が美しかった
ソメイヨシノ。昨日の夕方に見た二ヶ領用水とあまり変わらない
ぼけの花。赤色が美しい
源平枝垂桃。剪定が素晴らしく、樹形にうっとり。あ、もちろん花も凄くステキなのだが、枝垂れはやはり樹形に最大の魅力があり、剪定が素晴らしくないと花の美しさが引き立たないと思っている
この風景!石橋が素晴らしい!
実際この橋を渡ってみると、少々足が悪い私は足をガクガク震わせながら渡る。TOKIOなら、もっと渡しやすい橋につくりかえるだろうな…なんて思ってしまった。
四阿にしては立派な造りでとってもステキ
巨大キノコ?何だろう?四阿でもないし気になる
かわいいデザインの休憩所。できた当初は座面が回転してパノラマ風景を楽しめる仕組みだったとか。藩主がここに座って庭園を眺めるためのものだった
ここは富士山を模した築山だそう。この周辺の黒松の手入れが素晴らしい。この庭園は比較的松が多くて、松特有の木肌、質感に魅了される。
私は常々、松は龍のモデルになった植物だと思っている。
松の木肌は龍のウロコ、松の粘りのあるうねる樹形は龍の身体つきと感じるのだがどうだろう?
さて、この素晴らしい庭園は原爆投下により、被災者であふれ園内には64柱が40年を経て発掘された過去があるそうだ。
今の姿しか知らない私には信じられない。それくらい歴史ある素晴らしい庭園に思えた。
とくにコンパクトなのにさまざまな趣向が凝らされていて一歩一歩進むだけで、風景がどんどん変わっていく。
計算された構成で、庭園の広さよりもっと充実した気持ちにさせてくれる。
コンパクトだから、手入れが本当に行き届いていて、こだわりの剪定が感じられる。
藩主が別邸として休暇を過ごす姿が感じられて、歴史を飛び越えて心安らぐ構成になっている。
この庭園に来られて、とても嬉しい。また広島に来たい、そう思うことができた。
歩いて広島城に向かう。途中で司法関連の建物前を通ったら、凄く美しく感じた建物があった。
建物の陰影が素晴らしく、モノクロの景観に見入ってしまった
お濠
ステキな紳士…なんと池田勇人総理大臣。広島県竹原市の出身だそう。
日清戦争時に大本営があった場所。この大本営には明治天皇が7か月もご滞在されたとか。
広島城。ずいぶん前だが、MIFさんが広島出張で見てきてしきりに「広島城、良かったよ」と言っていた。当時、広島城があることを知らなかった私はいつか来てみたいと思っていた場所
お城脇の石垣を登った所。あまり観光客は来ない桜の穴場だという。なかなかいい風景
ソメイヨシノ。まだわずかしか開花していなかったがなかなか良かった
広島護国神社。社殿は新しいが凄く立派で驚く
なんか格言が書いてある…と読んだら、けっこう心に響いて思わず撮ってしまった
すごく大きなカイヅカイブキ。川崎市では、カイヅカイブキを植えないように民間にも協力依頼をしているので、こんな大きな木は見たことがない!
カイヅカイブキは、梨の赤星病を媒介してしまうので、全国的にも梨の産地では植えないように行政が協力依頼している。
逆に言えば、この辺りは梨の産地ではないということだ。
原爆ドーム。この日まで補強工事期間なので一部工事用足場や養生シートがかかっていた
補強工事内容。支柱の追加
元安橋(原爆ドームと平和公園を繋ぐ橋)の欄干
広島にとって切り離せないのが原爆投下。私は小学生の時に読んだ「広島の姉妹」という本で、原爆体験を知ったグータラだ。
その時、読んでも全然分からないことばかりだった。当時は、路面電車を見たことがないし、近くに大きな河川もないし、平坦な土地に住んだことがない、原爆体験者と会ったことがない、「はだしのゲン」も読んだことがない。
想像力を働かせなくても、イマイチ分からなかった。
今回、初めて広島市内に行って、もう内容は殆ど忘れていたが、断片的に覚えていた川の様子を思い出した。
被爆した人たちが、水を求めて川岸から川に降りていく描写があって、子どもの私はそれがよく分からなかったのだ。
広島市内の川岸は、階段ですぐに川面に降りられる構造だった。
自分で体験しないと分からないことはたくさんある。まさにそれだった。
平坦な広島市内なら歩けると思っていたが、午後から急激に左足が痛くなる。たぶんリュックを背負っていたので負荷がかかってしまったようだ。
平和公園から出ている高速船で宮島に向かう。
鹿がいる。奈良公園かと思うくらいたくさん。鹿の農作物被害を知っている身としてはとても複雑な気持ちになるが、遠巻きに眺める
干潮時なので歩いて大鳥居まで行ってみる。テレビだと満潮時の画面ばかりなので干潮時の姿の方が神秘的に見えてしまう
こんな角度、初めて見た!
海側から厳島神社を眺める
大鳥居の下から見上げる
潮だまりにヤドカリがたくさんいた。近くでは潮干狩りをしている人がちらほら
干潟が思ったよりも続く
MIFさんが「レタス?」と言い始める
触って海藻と確認する
厳島神社の境内に入る
赤い社殿が印象的
手鏡池。真水がわき出ている
日本人の私でさえもとても神秘的な気持ちになるのだから、たくさんの外国人が宮島に来たがるわけだ。宮島の観光客の半分は外国人かと思うような雰囲気だった。
既に足の痛みが限界に近かった私は、多少厳島神社周辺を散策したら、早々に宿にチェックインしてしまった。
宿のロビーを浴衣姿でMIFさんとフラフラ歩いたら、外国人(イタリアかフランス)と鉢合わせ。
外国人が「浴衣姿の日本人!」とほほえんでいる姿を見て気恥ずかしくなる。
リーズナブルなプランで宿泊しているので、夕食は少なめ。私にはちょうどいいがMIFさんは物足りないかと心配したが、夕方、参道で揚げもみじ饅頭を食べているから十分だと言う。
今夜は早めに就寝。
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