「印刷機を作りたい その2」の続きです。
今回は、製品本来の使い方ではない改造や、使っている道具は本来の使い方をしていませんので、私はこの作り方は推奨しませんし、自己責任の上で改造しています。
そのためこの改造を真似することについて当方では責任を負いかねます。
上記の点をご理解いただけない方は、この先を読まないでください。
上記の点をご理解いただける方のみ、この先を読み進めてください。
前回の問題点の1つ、挟みシート(仮称)がフニャッとすることを改良しました。
挟みシートの構造は、上板に版をセットして、下敷きに印刷用紙のセットをします。
昔懐かしいガリ版やプリントゴッコは、孔版(こうはん)という印刷方法が異なりますが、上に原稿とインク、下に印刷用紙をセットするのは同じです。
試作1回目では、クリアファイル(上板)とプラ板(下敷き)とスポンジシート(下敷きの衝撃吸収材)で作りましたが強度不足と判明。
試作2回目は、プラ板(上板)、板目紙(下敷き兼衝撃吸収材)、用紙のセット目印にスポンジシートを貼りました。
プラ板(上板)側に文字盤代わりに四角い板目紙をセットしました。
今回はインクなしです。
私は活版印刷(凸版)を想定しているので、まずはエンボス加工ができればいいと思っているからです。
四角い板目紙は、上側が1枚、下側が2枚重ねです。
はがき用紙をセットしてパスタマシン印刷機に通してみたら…。
写真では分かりづらいのですが、やはり2枚重ねの方が凹みがハッキリ分かります。
板目紙1枚の厚さでも印刷するには十分な厚さですが、2枚重ねならより活版らしい凹みができることが分かりました。
しかし、ここで問題が発生。
下敷き兼衝撃吸収材であるはずの下板の板目紙まで凹んでいました。
同じ印刷を何度も行うならそれでもいいのですが、違う柄を印刷するには少々不具合かあります。
板目紙は、100均で美濃判5枚入り。1パックではがきサイズ20枚分です。
今、試作で何枚か使っているので消耗品扱いで使うことになりそうです。
そこで挟みシート試作3回目を実施しました。
100均のカッターマットを加工します。
ヤッホーイ!方眼もプリントしてあって、固めで衝撃吸収材としてはピッタリ!
パスタマシン印刷機に通せる幅は14センチ。
挟みシートは13.8センチくらいでないとスムーズに通過しないので、カットします。
カット方法は、手持ちの文房具のカッターで何度も同じところをなぞって切ります。
しかし少々のささくれが出てきたので、途中で面倒くさくなって裁断機で切りました。
一般のご家庭にはない裁断機(学校等にある)で、レバー式の大型裁断機です(家庭用スライダー式も持っていますが、これでは裁断できません)。
几帳面な方ならカッターでも十分切れます。
また糸ノコでは端がささくれ立つので使いませんでした。
3作目の挟みシート。
左側は2作目から剥がして取り付けた上板、右側が下板。
下板にははがきサイズのガイドとしてスポンジシートを貼り付けました。
上板の紫色の部分は、静電気で上板と下板が張り付くので、持ち出しのタブを仮設置しました。
はがきをセットして上板で挟みました。
ここでもの凄く初歩的な問題にここで気がつきました。
「パスタマシンのローラー幅って何ミリ?」
というのも、この状態でパスタマシンのローラーに通そうとしたら、全然入って行きません。
私が改造したパスタマシンはローラーの隙間は最大3ミリ程度。
100均カッターマットが2ミリなので、残りは約1ミリ。
この1ミリに、上板(プラ板)、製版、はがき、ガイドのスポンジシートを収めなければなりません。
そこで改良しました。
ガイドのスポンジシートを剥がし、マスキングテープでガイド代わりの印をつけるだけにしました。
製版は中央部分のみと仮定して、上板の中央部分に四角い板目紙をセットしてみました。
これならパスタマシン印刷機を通過することができました。
これなら製版の厚みはだいたい板目紙の厚さまでならどうにか通過します。
下板はカッターマットなので、緩衝吸収は十分で、試作3回目にして思った通りの素材と言えそうです。
だがしかし、この試作2、試作3では思いもよらぬ失敗もありました。
上板に製版代わりに両面テープで取り付けた四角い板目紙は、上板から剥がそうとするとうまく剥がせませんでした。
製版ができたとしても、上板にどうやって思う位置にズレないように製版をセットすればいいのか、という問題点があります。
【今回判明した問題点】
1.製版の厚みは板目紙1枚分くらい。
2.製版の貼り剥がしをスムーズにできるようにする。
半分暗礁に乗り上げ気味ですが、もう少し工夫していきます。
(続く)