この日から収穫作業のお手伝いは無くなりました。
ゆえに6時45分からの開店準備のお手伝いから。
直売所も今期の閉店まであと2週間ほどです。
開店前のお客様への商品説明の際に「昨日はいなかったわね、お嫁さんなのに」とお声がけをいただきました。
あー、勘違いされてるなーということで「あー、私、ここのヨメじゃあないンです。経営者の妹でーす」とお話する場面も。
毎年何度かか間違われるのですが、仕方ありませんねぇ。
義姉の方が母と顔が似ていることと、私は体型を含めて母や兄とは似ていないンです。
それに農家のおばさんっぽい振る舞い、そして商品知識が豊富なもので…。
家庭菜園程度なら、どんな肥料や農薬を使えばいいのかはお茶の子さいさい。
この日も大葉につく虫について質問されたので、対策をお答えしました。
家庭菜園は無農薬で栽培したい方が多いのですが、どうにもならない時は農薬に頼る方法をご紹介します。
あとは唐辛子やニンニクを酢漬けにしたモノ。
効果は農薬には及びませんが、気休め程度には効きますので。
直売所は中生種が全盛期で、食べ比べが楽しい季節になってきました。
メイン農産物は早生種一強時代なのですが、私は中生種が好き。
理由は食べ比べができること。
どんな果物も、中生種がいいですよー。
だって種類が豊富で、好みの味を見つけられるから。
とくに私は直売所でしか入手困難な品種が好きです。
ゆえにお客様にも「直売所でしかほぼ入手できないし、美味しいけれど栽培が難しくて消えゆく品種です。消える前に1度は食べて頂きたいです」とご案内している次第です。
なにせ果樹の苗木屋さんでもすでに取り扱いがないですから、今後は増えることはないです。
せいぜい果樹研究所で試験栽培程度でしか残らないでしょうねぇ、非常に残念です。
さて。
父のお見舞いにも行きました。
CVポートによって日に日に元気な姿を見せてくれています。
なんと言っても私がお見舞いに行くと「家に帰る」が始まりますから(苦笑)
父はまず、ベッドの上の布団を畳むように指示。
私がバイクで来ているか確認。
バイクの後ろに乗せろと懇願。
手の拘束を解くように指示。
迎えの車の手配を懇願。
お寺の赤い車が迎えに来ていると主張。
この流れはこれで3度目?4度目?
私も手慣れたもので、お父さんの分のヘルメットがない、手の拘束は主治医の指示で取れないし、そもそも私は取り方を知らない、私は四輪の車はペーパードライバー、赤い車の運転手は親戚の人を迎えに来たのであってお父さんを迎えに来たのではない、等など父の発言をことごとく覆す結果に。
勿論、父の怒りにもお付き合いして、ひたすら「ゴメンねー、私にはできないよー」と謝り倒します。
なにせ父は、毎回T病院に入院していることを話しても初めて聞いたような驚きの表情です。
この日はとうとう「A病院の医院長先生が、お父さんにはT病院に一晩泊まって行って欲しいンだって。だから今晩は我慢できる?」と尋ねる始末。
この30年来、父の主治医だったA病院の医院長先生の名前を出した途端、「仕方ないな」と納得するのですから、主治医は絶大です。
一連の父との会話に落ち込むことはなく、むしろちょっと楽しんでいます。
父の認知症は幻視が見えるそうなので、本来見えていないモノが見えます。
でもそれが強く発現するのはどうやら私と会っている時らしいのです。
父が怒るのも私の時が多いみたいです。
たしかに理不尽に怒られるのですから私も当初は戸惑いましたが、今は平気。
兄のためには父に1日でも長生きしてほしいのですが、では父のためには苦しい時間が長引くだけです。
答えのない時間を過ごしています。