
ドロンとした太陽のはじまり
空のホワイトソースやないかと
午前五時台さんぽの足もにぶります
と いうよりぬるま湯朝空気げは身体がうごかん
いつもの見晴らしの利くダンダン田圃の上でても
対岸は朦々蒸しムシの濡れ布巾雲のなか
太陽も昨日にもまして茫
でも、炙り蒸しの準備は整うてる
しょうがないかと踵をかえし
道ばたを見ると なんかモシャモシャ動いてる
わたしあまり昆虫に興味ない
たしかにここはカブトムシのメッカやケド
つい、持って帰ってきてもた
それも素手で
しばい、見せてもらおう
こがれが「夏」やと
虫取りにしたらタイしたもんやないと思うけど。私にとって手でつかめる背イッパイの「夏」

後はいつものごとく、木の上に
もの凄く綺麗な瑠璃色のカミキリムシがすぐソバにとまったケド
撮影しょうとして「ブゥ~」と跳ねきらめかせ逃げてもうた
