危機を迎えると再分化する不死のクラゲ 2009年2月2日(月)17:55National Geographic News
まさに、“深海のベンジャミン・バトン”だ。年齢をさかのぼる能力をもった“不死の”クラゲが世界中の海で静かに繁殖し、次々と群れを成していることが最近の研究で明らかになった。
映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2月7日公開)はブラッド・ピット演じる主人公が80代の男性として誕生し、徐々に若返っていく物語。このクラゲはその主人公と同様に大人から赤ちゃんに変身するが、映画とちょっと違うのはそれを何度も繰り返せるという点だ。ただし、あくまでも緊急措置として行っているらしい。
イタリアのサレント大学の生物学者ステファノ・ピライノ氏によると、このクラゲは人間の健康にとって最大の脅威の1つである癌(がん)の治療に役立つ可能性があるという。
「死ぬはずだったクラゲの一部の細胞は、ある遺伝子のスイッチをオフにして、他の遺伝子のスイッチをオンにすることができる。そうすることで、ライフサイクルの初期段階で使っていた遺伝子プログラムを復活させている。この仕組みを詳しく研究すれば、癌細胞のような静かに急速に広がる侵入者への対抗手段を発見できるかもしれない」と、ピライノ氏は話している。
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越前クラゲなどから抽出した糖タンパク質「ムチン」の新物質をヒアルロン酸に混ぜると
変形性関節症の治療効果が約2倍に上がったり、今回「Turritopsis dohrnii」という学名の
このクラゲは癌(がん)の治療に役立つ可能性があるといい自然界、こと海の生物が今後
医療へ果たす役割は計り知れないですね。
まだほとんど解明されていない自然界の生物達、この先、遺伝子のレベルで解明される事に
よって益々人類に多大な貢献をもたらすんじゃないでしょうか。
地球の誕生から形を変えて進化してきた生物達の気が遠くなるような長い生い立ちを考えると
人類なんてまだまだ赤子同然。見習うところ多そうです。
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