生を受けて・・・

　８月になると毎年この時期、メディアが取り上げるのは平和と戦争。　小学生の頃、登校日には講堂の熱い中でスライドのような映画で戦争について考えさせるような内容の物を見ていた。　もちろん原爆を扱ったものもあったと思う。　当時怖くて怖くて・・・、岩国基地の飛行機が夜飛行する音が嫌で嫌でたまらなかった記憶がある。　

　娘たちも平和教育ということで様々な企画を体験した。　その話題がこの時期になると飛び交う。　こうして今後に伝えていかなければいけない。

　昨夜、ふとテレビをつけると、さだまさしさんの「命の理由」という歌が流れていた。　何とはなしに耳を傾けていると、本当にいい曲。　心の奥から「そうだよねえ・・・」と頷ける。　久しぶりにいい歌に巡り合ったような・・・そんな気持ちになり、９時からは池上さんと桜井さんの「教科書では教えない戦争」というのを見た。　

　一人一人に大事な人がいて、一人一人を大事に思う人がいる。　身をちぎられる思いで母親は息子を、そして奥さんは旦那様を送り出したんだろう。　新婚３か月で御主人を戦地に送り、７０年たって、「御主人が爆弾を身に着けて戦地へ飛行する間際の映像」を見たという方がおられた。　７０年の歳月・・・どんな思いで生きてこられたんだろう。　子供さんが一人おらるとのことであったが・・・。　きっと日々を生きていくことで必死だったのでは・・・。　大事な人が、にこやかな笑顔で、一緒にこれから確実に死への出発へ飛び立つという映像。　あたかも何か楽しいイベントでも今からあるのかという笑顔・・・。　手を伸ばせばそこには大切な人の姿がある。　何ともむごいことだ。　

　人間の愚かな愚かな、もつれからたくさんの人々が犠牲になった。　そこには測り知れない苦しみ、悲しみがあったことだろう。　日々を平和に穏やかに過ごせればそれが一番の幸せ・・・。　決して戦争はしてはいけない。　人間の一番愚かな行為だ。　


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