連休中の日曜日には,遠来の釣友のTさんが来られ,私の地元の櫛田川にて,寒さは感じつつも日中の日差しも感じられる時間を一緒に竿を出し,積もる鯉釣り談議から仕事の話まで,ゆっくり話すことができましたが,アタリはなく,この時期としては仕方ないものの,翌日にもう一度リベンジを期して再チャレンジしました.やはりこの時期ですから魚の動きは鈍く,フィーディングしてもすぐにアタリが来るとは思えないし,かといってたくさん撒いても効果はないので,少量のフィーディングで時間をかけてという感じで翌日に同じポイントに入りました.
古い鉄橋の橋げた付近の深場を狙ってみました.橋げたの10mほど下流には昔の橋げたの乱杭が沈んでいて冬場の越冬場所になっているので,その鯉を狙って,橋げたの間のスペースに狙いを絞って.
JRの列車が通るたびに大きな音はするものの,魚も慣れているようですが,この橋げた周りは掛かりも多く,鯉が喰ってからネットインするまでがさらに難しい状況です.更に,釣り座から水面まで高さがあり,ランディングに際して持ち上げる高さが気になりますが,喰わすことが先決なので,じっくりアタリを待ちます.長年鯉釣りをしていますが,このポイントでは竿を出した記憶もなく,果たしてどうなるか.自分の感覚を信じてアタリを待ちます.
前日のフィーディングも効いているはずなので,今回は5粒くらいフィーディングで,ユーロカープのナッツエナジー20mmで,喰わせも同じものでシングルベイツです.
車は写真のように釣り座から50mほど離れていますが,頭上を幹線道路が通っていて,堤防の側道はほとんど行き交う車もなく,雨の時も,道路の橋脚下に避難でき,更には堤防下にもテントを張れる十分なスペースもあり,草が生えるまでは貴重な釣りのポイントと考えられます.
冬の日差しでも車の中にいると温かさを感じさせてくれるのがこの地の有難さで,雪もひと冬に1回振るかどうかで,まだこのん冬は雪もなく,このまま春を迎えるのでしょうか.
そんなことも考えながら車で待機しながら,いつもの本をほ見ながらアタリを待っていると,11時半に待望の当りです.堤防の斜面を下りながら足元が滑りそうで不安な状況です.釣り座に着いた時には数十メートルは走られているのが糸の方向やリールの糸巻量から分かります.
竿をロッドポッドから持ち上げリールのドラッグを締めて竿を立てると,魚の手ごたえ以上に掛かりに擦られての手ごたえを感じます.しかし,擦れてる感じで,動くので,そのままリールを何とか巻きながら,魚の重さで掛かりから外れるのを期待してのやり取り開始です.擦れている掛かりの近くまで魚が近づくことで外れることが多いので,それを期待しながら掛かりに巻かれることのないようにと祈りながらのやり取りです.数分そのやり取りをして,何とか糸が擦れる感触が無くなり,ほっとしたのもつかの間,今度は魚が橋げたの間を下流に向かって走り出し,糸が走下手のコンクリートに擦れています.木の枝の掛かりでは糸も切れる可能性は少ないものの,コンクリートに擦れては厳しく,切られてしまうかと思ったところ,すぐに魚が方向を変えてくれたおかげで,それも何とか回避でき,じっくり正面から寄せにかかります.写真のように,ロッドポッドに2本竿をセットしていてもう一本の竿の糸とお祭りしないように,竿さばきも要求されますが,魚の大きさやこの時期の動きにも助けられ,正面からネットイン.それから引き釣り上げるようにして何とかランディング.冬の寒さを打ち消す感じで,気がつけば汗も出て,やれやれです.
大きさ的にはまだまだですが,この時期の鯉らしい色ときれいな魚体に満足な一本でした.
次回入るときは,ネットの柄の長さをもう少し長いものを使う必要を感じると共に,このポイントでは竿数が1本で十分だと次回への対応を考えています.魚影はそんなに濃くはなく,アタリも遠いのですが,傷のないきれいな野鯉が殆どなので,じっくり待つ価値は十分あるかと思います.