◻️141の6『岡山の今昔』新庄村(真庭郡)

2019-11-10 11:39:41 | Weblog
141の6『岡山の今昔』新庄村(真庭郡)

 新庄村(しんじょうむら、真庭郡)は、岡山県の西北端にある、山間の地だ。1872年(明治5年末)の村政施行以来一度の合併もなく、英田(あいだ)郡の西粟倉村や、関東でいうと埼玉県で唯一の村である、東秩父村などとともに、何かと人々の耳目を集める。
 北側の尾根に向かうと、中国山地が間近ではないか。毛無山を主峰とした1000メートル級の連山を仰ぐ。村の面積は67平方キロメートルにして、そのうちの91%を山林が占めているという。
 麓からは、数百年の時を経て自然が作り出したブナ林が有名で、植生も豊からしい。岡山県三大河川のひとつ「旭川」へと流れる豊富な水源の森としても、広く知られる。
 気候としては、裏日本型との境界線上に属し平均気温は11℃と低く、降雪期は12月から3月までと長く、中国地方ではかなりの積雪量だといえよう。昔は、「もっと雪が多かった」とも聞く。
 ここには現在、人口約1000人、380世帯が住んでいるとのこと。いわゆる「限界集落」かと心配にもなるのだが、景観の美しさにおいては、全国に喧伝しても差し支えないのではないか。
 頼みの綱としての交通だが、古くは山陰と山陽をつなぐ出雲街道の宿場町として旅人が集い、北から、西から、東からの物資が往き来していたというが、現在はやはり「かなり不便」とのこと。産業としては、古くから林業、水稲、和牛が盛んであったのが、現在も、林業・水稲特にヒメノモチ米生産というように、脈々と受け継がれている。

(続く)

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