MARVIE’S

思い出の音楽と趣味の生活

読書の冬

2018年03月01日 | 読書

冬の間はやることが限られてしまう。

この時期でも自転車小屋でいろんなものを作っているが、狭いしストーブも置いてないので作業も限度がある。

この時期はやはり読書が中心になってしまうようだ。

今読んでいるのは20巻ある三浦綾子全集、その中で、「泥流」と「海嶺」が心に残った。

泥流は大正から昭和のかけて北海道の開拓農家の生活を描いたものだが、この時期に十勝岳噴火があった事実を元にしてかかれたものだ。

この本の最後のシーンはなんともいえず良かった。

これからも手元に置いておきたいと思い、その後、ネットで文庫本を買った。

昨日読み終わった海嶺は事実に基づいた千石船の遭難を書いた長編小説だが、これは読み終わったあとなんともくやしいというか、彼らの無念さが伝わって来た。

なにしろ、今の愛知県熱田から1年2カ月も太平洋を漂流してアメリカ西海岸(今のワシントン州)にかろうじて漂着し、その時は14人いた乗組員うち3人しか残っていなかったのだ。

その後、善意の人々に助けられアメリカを経ちイギリスへより船を代えて大西洋、インド洋を経てマカオに到着、やっと日本に近づいたもののなかなか出航できず、遭難から6年もの月日が経っていたのだ。

そして、やっと日本に向かうことができ途中で合流した4人(彼らも遭難者)と数年ぶりに日本の景色を見ることができた。

もう、家族と会えると感激して気もそぞろ、しかし、迎えたのは大砲だったのだ。

なんとか、のがれてが、船長(アメリカ人)も諦めきれず、今度は鹿児島に向かったがここでも一斉に大砲で攻撃されこのままでは船が破壊されると思い、やむなく又マカオに帰るしかなかったのだ。

結局、彼らは二度と日本の地を踏むことなく現地等で一生を終えることになる。

読み終わって、なんともやりきれない気持ちがのこった。

 

二つで200円でした


最新の画像もっと見る

コメントを投稿