「夫の居ないその時に」
涼子の夫、正樹はニューヨークへ栄転となった。
駐在期間は五年である。
とりあえず正樹が先にニューヨークへ行くことになった。
正樹と涼子には子供はいないので、
マンハッタン・アッパーイーストのドアマン付き高級アパートメントで芸能人のような優雅なセレブな暮らしができる。
涼子は今からニューヨーク暮らしを心待ちにしていた。
3月下旬、正樹が渡米した。
ほんのわずかではあるが、
涼子のシングルライフが始まった。
涼子は参加している地域のボランティアサークルに
講師として来ていた劇団の演出家である雄策に好意を持っていた。
雄策も涼子を気にしていた。
雄策は涼子よりも十八も年上の、バツなしシングルである。
十八の歳の差といったら、
場合によっては親子である。
早速、雄策から電話がかかってきた。
「会おうか」
青山にあるこじんまりしたホテル、プレジデントホテルのティールームで待ち合わせをした。
タクシーで雄策の住むマンションへと向かった。
そこで雄策と初めて結ばれた。
その後も幾度となく雄策から電話がかかり、会った。
渋谷東急インのティールームで待ち合わせて
道玄坂のラブホテルへと向かった。
終わった後で軽く食事とお酒を
というのがいつものコースであった。
ゴールデンウイークのさなか、
雄策のマンションに外泊したこともあった。
時は経ち、涼子が夫より一足先に帰国。
その時を待っていたかのように雄策から電話がかかり、
二人はまた渋谷や鶯谷のラブホテルで燃え上がったのである。
「あの頃より感度がよくなった」
「こんな凄いこと誰に教わったの?」
雄策のテクニックに喘ぐ涼子であった。
「声出してもいいんだよ」
「イってもいいんだよ」
雄策の優しい囁きが五年ぶりに涼子の耳元に木霊した。
【終わり】
涼子の夫、正樹はニューヨークへ栄転となった。
駐在期間は五年である。
とりあえず正樹が先にニューヨークへ行くことになった。
正樹と涼子には子供はいないので、
マンハッタン・アッパーイーストのドアマン付き高級アパートメントで芸能人のような優雅なセレブな暮らしができる。
涼子は今からニューヨーク暮らしを心待ちにしていた。
3月下旬、正樹が渡米した。
ほんのわずかではあるが、
涼子のシングルライフが始まった。
涼子は参加している地域のボランティアサークルに
講師として来ていた劇団の演出家である雄策に好意を持っていた。
雄策も涼子を気にしていた。
雄策は涼子よりも十八も年上の、バツなしシングルである。
十八の歳の差といったら、
場合によっては親子である。
早速、雄策から電話がかかってきた。
「会おうか」
青山にあるこじんまりしたホテル、プレジデントホテルのティールームで待ち合わせをした。
タクシーで雄策の住むマンションへと向かった。
そこで雄策と初めて結ばれた。
その後も幾度となく雄策から電話がかかり、会った。
渋谷東急インのティールームで待ち合わせて
道玄坂のラブホテルへと向かった。
終わった後で軽く食事とお酒を
というのがいつものコースであった。
ゴールデンウイークのさなか、
雄策のマンションに外泊したこともあった。
時は経ち、涼子が夫より一足先に帰国。
その時を待っていたかのように雄策から電話がかかり、
二人はまた渋谷や鶯谷のラブホテルで燃え上がったのである。
「あの頃より感度がよくなった」
「こんな凄いこと誰に教わったの?」
雄策のテクニックに喘ぐ涼子であった。
「声出してもいいんだよ」
「イってもいいんだよ」
雄策の優しい囁きが五年ぶりに涼子の耳元に木霊した。
【終わり】