楽我喜帳

日々是遺言〜ブログは一人遊びの備忘録〜
ブログネーム啓花

ユッキーvsタロウ

2009-08-30 | 日記・雑記【アーカイブ】
「政権選択」総選挙、投票始まる 深夜にも大勢判明(朝日新聞) - goo ニュース

自民も民主も共産も
みんなの党も新党ニッポンも
呉越同舟で
何党ではなく
個人で優れている人が
国会議員になってほしい

流行の波に乗って当選する、
何もできない輩が
また大勢出るんだろうな(´ー`)┌
前の選挙時の
自民小泉チルドレン同様、
今度は民主鳩山(小沢)チルドレン

政権交代って
「革命」じゃないんだから^^;
根本的には変わらないと
思いますがね( ̄m ̄〃)ぷぷっ!

ちなみに。
小泉進次郎くん、石原伸晃さん、
前原誠司さんには
当選してほしいな
だって…
タイプなんだもん
( ̄m ̄〃)ぷぷっ!
こんなおバカな有権者で
(≧≦) ゴメンヨー

ところで。
小泉進次郎くん
イケメンなんだから
タレント(俳優)に
転向すればいいのに
高嶋兄弟みたいに
孝太郎くんと小泉兄弟(^_-)-☆
高嶋兄弟同様、
血筋はいいんだしさ

(孝太郎) 
(進次郎)
進次郎くんのほうが
純ちゃん(お父さん)に似てるね
私は孝太郎くんのほうが
好きだけど♪(* ̄ー ̄)v







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ショート・ショート「夫の居ないその時に」

2009-08-21 | 創作【アーカイブ】
「夫の居ないその時に」

涼子の夫、正樹はニューヨークへ栄転となった。
駐在期間は五年である。
とりあえず正樹が先にニューヨークへ行くことになった。
正樹と涼子には子供はいないので、
マンハッタン・アッパーイーストのドアマン付き高級アパートメントで芸能人のような優雅なセレブな暮らしができる。
涼子は今からニューヨーク暮らしを心待ちにしていた。

3月下旬、正樹が渡米した。
ほんのわずかではあるが、
涼子のシングルライフが始まった。

涼子は参加している地域のボランティアサークルに
講師として来ていた劇団の演出家である雄策に好意を持っていた。
雄策も涼子を気にしていた。
雄策は涼子よりも十八も年上の、バツなしシングルである。
十八の歳の差といったら、
場合によっては親子である。

早速、雄策から電話がかかってきた。
「会おうか」
青山にあるこじんまりしたホテル、プレジデントホテルのティールームで待ち合わせをした。
タクシーで雄策の住むマンションへと向かった。
そこで雄策と初めて結ばれた。
その後も幾度となく雄策から電話がかかり、会った。
渋谷東急インのティールームで待ち合わせて
道玄坂のラブホテルへと向かった。
終わった後で軽く食事とお酒を
というのがいつものコースであった。
ゴールデンウイークのさなか、
雄策のマンションに外泊したこともあった。


時は経ち、涼子が夫より一足先に帰国。
その時を待っていたかのように雄策から電話がかかり、
二人はまた渋谷や鶯谷のラブホテルで燃え上がったのである。
「あの頃より感度がよくなった」
「こんな凄いこと誰に教わったの?」
雄策のテクニックに喘ぐ涼子であった。

「声出してもいいんだよ」
「イってもいいんだよ」
雄策の優しい囁きが五年ぶりに涼子の耳元に木霊した。


【終わり】
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人形劇脚本「ルネと幸せの袋」

2009-08-21 | 創作【アーカイブ】
ルネと幸せの袋



原作・脚色 立原麻沙



ナレーション: スイスという国のアルプス地方に、地図にも載っていないほどの小さな村がありました。その村にルネという男の子とおかあさんとおじいさんが貧しい一軒家に住んでおりました。貧しいけれども働き者のおじいさんとやさしいおかあさんと元気一杯のルネでした。ところが働き者のおじいさんは山へ木を切りに行った時に倒れてきた木の下敷きになって足に大怪我をしてしまいました。



一 家の中



母:      ルネ、これから町まで行って来るけどちゃんとお留守番しているのですよ。夕方までには帰るからね。おじいちゃんの看病頼みますよ。



ルネ:     はーい。ぼく、ちゃんと留守番しているよ。だから木苺のジャム買ってきてね。



母:      はいはい。ほんとにおまえは木苺のジャムが好きだねぇ。じゃあ、行って来るからね。

(思い出したように)おじいちゃん、薬飲むのを忘れないでね。



おじいさん:  うん。わかったよ。気をつけて行っておいで。



(母、家から出て行く。ルネ、見送る)



おじいさん:  ルネ、悪いがそこの薬を取っておくれ。



ルネ:     はーい。



おじいさん:  あー、薬も飲んだし、眠るとするか。



ルネ:     (つぶやくように)おじいちゃん眠っちゃったし、つまんないな。絵本もあきちゃったし、かあさん早く帰ってこないかなぁ。



(ため息をつきながら窓の外を見ている。そこへ妖精ルルが現れる)



ルル:     こんにちは。坊やの名前はなんて言うの?



ルネ:     (驚いたように)えっ?! お姉ちゃんは誰なの? ぼ。ぼくはルネだよ。



ルル:     ルネ、そんなに怖がらなくていいのよ。私は妖精なの。ルネ、あなたにお願いがあるの。私たちを助けてほしいの。



(ルネ、まごまごしている)



ルル:     とにかく私と一緒に来てちょうだい。さ、早く!



(ルル、ルネの手を引いて去って行く)



二 魔法使いの城の中



ナレーション: ここは魔法の国です。魔法の国の王様シャリフ様は悪い魔法使いに魔法をかけられてしまいました。

ララ:    (うろつくように)ルルはどこへ行っちゃったのかしら? ルルが早く帰って来ないと私はどうしていいやら困っちゃうわ。シャリフ様はもう三年も笑わないのですもの。私やルルがおもしろい話をしてもぜんぜん笑わないなんて…。(ため息をつく)



(そこへルルとルネ現れる)



ララ:    (ルルに気づき)あっ、ルル、お帰りなさい。待っていたのよ。



ルル:    ただいま。(間) (ルネに向かい)ねえ、ルネ、お願いというのはね、あの魔法使いのシャリフ様に笑いを取り戻すためにこの袋を開けてほしいの。シャリフ様はね、もう三年も笑わないのよ。(淋しそうに) この笑の袋の口さえ開けば笑いが戻るのだけど…。



ララ:     この笑いの袋を開けることができるのは心のきれいな子供じゃないとだめなの。今まで何人もの子供が開けようとしたけどだめだったの。もし今度も開かないとシャリフ様は死んじゃうの。



ルネ:     ふうーん。かわいそうなシャリフ様。ぼく、ぜったいに開けてあげるよ。



(ルネ、おそるおそる袋を開けようとする。

とその時、袋の中から悪魔サタンが現れる)



サタン:    なんだ?! 小僧。このオレ様に何か用か?



ルル・ララ:  キャ~~!! (驚いてその場に伏せる)

ルネ:   (少し怖そうに)ぼ。ぼくはシャリフ様の笑いを取り戻すためにこの袋を開けなくちゃならないのだ。



サタン:   ハハハハ…! この袋を開けるって?! フン! お前のような小僧に開けられてたまるか!



ルネ:    (勢いこんで)ぜったいに開けてやるぞー!



サタン:   よーし。俺がこれから問題を三問出す。全部答えられたらお前の勝ちだ。だが、一つでも答えられなかったら……。(サタン、ルネに近づく)



ルネ:    よーし。がんばるぞ!



サタン:   問題一。重いものを力いっぱい押すとどうなる?



ルネ:    わかった! (答える)動く!



サタン:   問題二。ジャムパンや食パンには一つしかなくてアンパンにはふたつあるものは?



ルネ:    うーん。(少し考え込む) あっ、そうだ! わかった、わかった! ンだ!



サタン:   ムムム…。生意気な小僧め。だが最後の問題はちと難しいぞ。問題三。一時間に一回ずつノッポがチビを追い越していくものはなんだ?



ルネ:    (長いこと考え込む。子供たちに聞いたりする) わかった! 時計の長針だ!

(ルネ、三つとも答えられる)



サタン:   ワァ~~~!! (サタン、悲鳴とともに消える)



ララ:    (喜んで)わあ、開いたわ。開いたわ!



ルル:    (ルネに向かって)ルネ、ありがとう。



ルネ:    (シャリフに近づき)シャリフ様、よかったね。



シャリフ:  ルネ、ありがとう。これから毎日楽しく暮らせる。今までは何をしてもぜんぜん楽しくなかった。ルネ、本当にありがとう。そうだ。何かお礼をしなければならんな。ルネ、願い事はあるか? 何でも叶えてあげよう。



ルネ:    うん。じゃあ、おじいちゃんが足に怪我をしているんだ。おじいちゃんの怪我を治してくれる?



シャリフ:  よし、わかった。では治してあげよう。



ルネ:    (半信半疑に)本当?! 本当におじいちゃんの怪我治るの?!



シャリフ:  家に帰ってみればわかるよ。



ルル:    ルネ、この袋はシャリフ様を助けてくれたお礼よ。おうちに帰ってから開けてね。



ルネ:    わぁ、何かなぁ~? ありがとう。





三 家の中



ルネ:     あれ?! ぼく、どうしたんだろう。(あたりを見回す) あっ、そうだ。おじいちゃん、どうしただろう。おじいちゃん、おじいちゃん!



おじいさん:  ルネ、どうしたんだい? そんなにあわてて。ありゃりゃりゃりゃ…。わしはどうしたんじゃ?! 足が痛くないぞ。(驚いて)こ、これはいったい…。足がすっかり治っているぞ。(そっと立ち上がってゆっくり歩く)



母:      ただいまー。ルネ、ちゃんとお留守番していた? (おじいさんを見て驚く)あっ、おじいちゃん、足が治ったんですね?!



おじいさん:  そうなんだ。わしの知らない間にすっかり治っていたんじゃ。これはいったい、どういうことなんじゃろう?



母:      本当にどうしたのかしら?



ルネ:     魔法使いの王様のおかげさ。(思い出したように)あっ、そうだ。この袋、妖精がくれたんだ。



(ルネ、袋を開ける。母とおじいさん、おそるおそる見ている)



ルネ:     あっ、すごいや、すごいや!! かあさん、おじいちゃん、見て、見て! (一つ一つ袋の中の物をとりだしながら)  ほら、ふかふかパン。かあさんの欲しがっていたお鍋。それからおじいちゃんの欲しがっていたパイプ。それにぼくの大好きな木苺のジャムだ! かあさん、おじいちゃん、よかったね。



母:       ルネ、お前がよーくお留守番してくれたからこれはきっとご褒美よ。



おじいさん:   (うなづくように)そうとも、そうとも。さあ、これでわしも明日から仕事に出かけられるぞ。



ルネ:      ああ、よかった! ぼく、なんだかお腹がすいちゃったよ。かあさん、ご飯にしようよ。



母:       はいはい。



ナレーション:  それからというもの、三人は毎日幸せに暮らしました。ほら、聴こえてくるでしょう。おかあさんとおじいさんのやさしい声とルネの元気な声が…。



<おしまい>






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妄想ストーリー「夢の続きはまた明日」

2009-08-21 | 妄想日記・愚痴日記【アーカイブ】
妄想ストーリー~夢の続きはまたあした~

☆其の一
 陶芸教室のI先生と金沢の街を腕を組んで歩いている。
ちょっとフリンのカップルみたいに**(/▽/)**
茶店(サテンではなくてちゃみせ)風のお食事処で「お昼の会席弁当」なるものをごちそうになった。

☆其の二 
 以前、陶芸教室で教えていたT先生が連続殺人事件の容疑者。
Tは教室に立て篭り、私は監禁されている。
スキをみて教室のF先生の助けで抜け出す。
Tは捕まり、長い長い一日が終わった。
「家まで送って行くよ」とI先生が私の肩を抱き、
二人はぴったりと寄り添った( ̄ー ̄(。-_-。*)ゝ

☆其の三
 以前、陶芸教室で教えていたT先生が今度はストーカーで
どこまでも追いかけて来る。どんなに逃げても。
捕まると大変なことになるので、必死に逃げる。
どこまでもどこまでも。そして物陰に隠れる。
「もういなくなったかな」とそっと様子を窺うと
ヌッと現れてまた追いかけられる。
走って走って、逃げて逃げて。
めちゃくちゃ怖くて、夢の中でドキドキしていた。
「夢なら早く醒めて~」と。
そこへI先生が現れて
「ここなら大丈夫だから」と匿ってくれた。
それでもTに見つかるんじゃないかと、
二人しっかり抱き合って♪ドキドキしていた。

☆其の四
 自宅兼アトリエで一人暮らしの画家の筑紫哲也さん。
私は彼の絵のモデル兼愛人。
「ちょっと熱っぽいからもう寝るか」と自室に引き篭もる筑紫さん。
心配した私は卵粥を作る。
「早く良くなってください。お腹が空いたら食べてください」とメモを残して帰って行く。
翌日彼のアトリエを訪ねると
「キミの卵粥のおかげで元気になったよ。おいしかった。ありがとう」とギュッと抱きしめてくれた。(ёё。)(。ёё)。うふうふ♪

☆其の五
 “高校教師”の真田広之さん。私と真田さんは現在、恋人同士。
私は高校時代、真田さんの教え子だった。
ところが、私は大学教授の中尾彬さんに大学のゼミ旅行先のホテルで乱暴されてしまう。
私は中尾教授のゼミの学生。真田さんも大学時代、中尾教授の教え子でゼミ旅行の助手として同行していた。
真田さんが助けに来るが、真田さんは中尾教授と揉み合っているうちに、誤って中尾教授を殺してしまう。
警察に自首すると言う真田さん。
警察に行き「私がやったんです。彼は何もしていません」と必死に真田さんをかばう私。
「何を言っている。中尾教授を殺したのは僕だ。キミをあんな目に遭わせた教授を許すわけにはいかなくて、気が付いたら教授の首を絞めていた」
涙いっぱい溜めて私をジッと見つめていた真田さん。
拘置所に護送される真田さんに
「待っている。いつまでも待っているから」と私も涙いっぱいで護送車を泣きながら見送る。
護送車の中の真田さんの頬にも一筋の涙が流れた(;;)

☆其の六
 小泉純ちゃんと恋人関係にある私。
もちろん、マスコミのパパラッチ攻撃には充分に注意を払っている。
二人を知る人もいないような、地方のひなびた町でお忍びの逢い引き。
食堂のおばちゃんに
「アレ、 小泉総理でないけ」
なんて突っ込まれて純さまは
「ちがうちがう。赤の他人。」とさらりとかわす。
その間もずっと私の肩を抱き寄せている(*ノノ)
そんなひなびた町にもあるラブホ。
入ってみたものの、純さまは今までラブホに入ったことがなくてしどろもどろ。
カワイイ純さま♪ (*^m^)o==3
純さまは部屋に入るや否や、私をギュッとしてくれた∬´ー`∬ウフ♪
そんな楽しい密会も時間がきて、東京に帰ることに。
何事もなかったように、首相官邸へと戻る純さま。
秘書官の手引きで裏口から誰にも見られず、私はそっと帰って行く。
私は純さまのいる部屋を見上げて
「おやすみなさい」とそっと呟いた。
何か、逆「ローマの休日」みたいな夢だった・・・・・。


☆其の七
 アメリカ・フィラデルフィアのショッピングモールのフリースペースで
陶芸作品展をやっている。
そこには日本からI先生、Fくん、お辞めになったMくんが来ていた。
私の作品も何点か展示されていた。
私は現在NYに住んでいて、
フィラデルフィアに行った時にたまたまそこを通りかかった。
あと2~3日で先生たちは作品を持って日本に帰るという。
私はまだ当分NYに在住で日本には帰れないので、
「私が帰国するまで作品の保管よろしく」なんて言っている。
こんな異国の地で(笑)当分会うことのないだろう教室の先生たちに
偶然会えた喜びにしみじみと浸っていた(*^_^*)


  夢の中でドラマを演じている私です(*^^*ゞ

妄想
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ショート・ショート「それは夢?それとも幻?」

2009-08-21 | 創作【アーカイブ】
~一~


ツッチとリリが出会ったのは、パソコンのネット上。同じ趣味を共有する者同士が集うネットの「コミュニティー」というものである。

リリは書くことが大好きだった。ヒマさえあれば、毎日そのコミュニティーを訪れてはそこの「掲示板」にカキコミをしていた。お天気のことや日常生活の他愛もない世間話。ツッチもリリに引っ張られるように、リリのメッセージに返信のカキコミをした。

そこのコミュニティーには他にも何人かのメンバーはいるのだが、他のメンバーはそんなにヒマではないとみえて、また、名前だけの“幽霊メンバー”がほとんどなので、たまにしかカキコミをしてこない。いつのまにかツッチとリリの往復メールとなっていた。

“メル友”というと妙な風にとられるので、“コミュ友”としておこう。ふたりはコミュ友になっていた。メール交換というものは、ひと昔前ならば文通、もしくは交換日記といったものだ。顔が見えないぶん、何でも言える。相手をよく知らないから自分のすべてをさらけ出してしまい、次第にエスカレートしていく。リリのカキコミはまるでラブレターのようなものになっていった。リリ自身はそんなつもりではなかった。リリは少し親しくなると、誰にでも気持ちがのめりこんでしまい、やたらと手紙などを書く癖がある。男に対しても女に対しても。そういうことは「リリの世界」が通じない男の場合は時として“誤解”を招くことがあり、今までにも何度か哀しい思いをした。ただ、リリの周囲にいる友人・知人は皆、リリの気持ちがわかり、リリの世界が通じる人ばかりであった。そんなこともあり、ツッチも「みんなと同じ」だと思っていた。リリは古風な考えの女性であるが、意外と開けているところもあり、“ただの友だち”であれば男に対しての手紙やメールも何とも思わないという考えも持っていた。だが、ツッチはものすごく真面目で、リリの世界は初めて知る世界であった。

たしかに最初の頃は、ツッチもリリのカキコミが楽しかった。毎日のように送信してくるリリのカキコミに返信メールを送信した。まるで恋人同士のラブレターのやり取りみたいに。

それがいつのまにか、リリの過ぎるほどの少女趣味、悪い言葉で言えばガキっぽすぎることがツッチには耐えられなくなっていた。


~二~


リリは、いい歳をしてこんなことはおかしいが、いつまでも夢見る心を持っていたが、ツッチは歳相応の大人であったから。

ネットのコミュニティーでは「○○地方の住人」という程度で、それ以上詳しくどこに住んでいる、どういう人かということは知らない。まず、会うこともない人たち。だが、ひょんなことでお互いの顔を知ってしまったツッチとリリであった。お互いの顔を知るという、コミュ友としてやってはいけないことをしてしまったのである。

リリは色白の「葉月里緒菜」似の美人である。ツッチはというと、「伊東四郎」似の、おっさんくさい顔立ちで、けっしてカッコイイ男ではなかった。そんなツッチは美人のリリに恋をしてしまった。というのも、リリが「ツッチさんステキですぅ。タイプだわ」などと周囲の友人たちと同じように、いつもの冗談めかしの調子でメールを送信したから。ツッチはドキドキしてしまった。だいたい今までツッチはモテるほうではなかった。学生時代もジャズ喫茶に入り浸りで、女の子と遊ぶことには興味がなかった。ツッチは真面目すぎるほどマジメであった。今の職業も親の跡を継いだものである。妻との結婚も親たちに決められたレールの上を進んできた。

ツッチにはリリの世界が通じなかった。たしかに初めは、リリの世界がまぶしく輝いていたが。

ツッチはリリにも家族があるのに、リリに恋してしまったことに罪悪感を憶えた。それはただのまぼろしなのに。

いつのまにかツッチの返信メールがこなくなった。リリがカキコミをしてもリリを無視するようになっていた。そんなツッチの気持ちの変化にリリは哀しくなった。リリもいつのまにかツッチのことが気になる存在になっていた。少しだけ好きになってしまった。リリにも夫がいるのに。

が、リリの気持ちは夫には変わらぬ愛を、ツッチにはほのかなときめきをいつまでも持ち続けていたいという気持ちであった。それは“男と女”になるというのではなく、言葉で通じ感じあうことである。そのほうが深く強く結びつくことができる。ツッチにリリの気持ちは届かなかった。

時が気持ちを変えてくれることを今は祈るしかない。

ふたりが出会った頃の気持ちに戻れたらと願うリリであった。

少しばかり長い夢を見ていたと思えばいい。

夢ならいつか覚めるから…。




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ショート・ショート「夢か現(うつつ)か…」

2009-08-21 | 創作【アーカイブ】
~一~


「ゴメン。待った?」

 弘はいつもの爽やかな笑顔で真紀の向かいの席に腰を下ろした。

「ううん。私も少し前に来たところ」

 ほんとのことを言えば三十分も前に来ていたのだ。

「早く注文しようぜ。
オレ、めちゃくちゃハラへってんだ」

「すみませーん。メニュー見せてください」

 弘はウエイトレスに軽く手を挙げて合図をした。

 そんな弘を真紀は目を細めて微笑みながら見つめた。

 弘とこういう関係になったのはいつからだろう。
もうずっと前からのような気がする。
実はほんの二ヶ月前からのことなのに。
レストランでビールかワインを飲みながら軽めの食事をして、
そのあと道玄坂のラブホテルにしけこむ。
それがいつものパターンだった。



 彼――藤沢弘。
美大を卒業後、美術専門学校の彫刻科で教授のアシスタントをつとめている。

 彼女――岩田真紀。
弘の勤務する美術学校の事務所で二年前からパートタイマーとして働いている。
真紀は弘よりも四つ年上。
そのうえ真紀には三年前に結婚した夫がいた。
つまり二人はフリンの恋人同士なのだ。 
だが、真紀は夫に対して妻のつとめをちゃんと果たしていたし、家事もきちんとこなしていた。
弘というナイショの恋人がいることなど
夫はまるっきり知らないのである。

 その日も真紀の微かな喘ぎ声に弘も恍惚となった。
その直後、これから真紀と弘がイイところだというのに
突然、目覚まし時計が鳴り響いた。
「なんだ。夢か。
でも何かリアルな夢だったな」

 真紀は目が醒めてもしばらくの間
ドキドキと胸が昂ぶっていた。


~二~


翌日、真紀はいつものように美術学校へとパートに出かけた。

「おはようございます」

 いつものように真紀は弘に挨拶をしたが、昨夜の夢が夢なので真紀は弘の顔をまともに見ることができない。

「おはようございます」

 弘も真紀にいつもどおりの挨拶をした。
真紀の気持ちの変化を察したのか、
それからややしばらくの間、弘は真紀を熱いまなざしでじっと見つめていた。

「えっ、何か?」

 弘のあまりの熱視線に真紀は慌てて問い返した。

「あっ、いや。別に何でもないです」

 慌てて答えたのは弘のほうだった。

 弘は少し顔を赤らめて、
それから一呼吸おいて意を決したように話し始めた。

「こんなことを言っていいのかどうか、もし気に障ったらすみません。

実は昨夜、真紀さんとデートした夢を見ちゃって。
それが何かすごくリアルな夢だったんでオレ、もうドキドキして。
すみません。
真紀さんにはあんなに素敵なご主人がいるのに。
でもすごくヨカッタってゆーか」

 弘は一気にまくしたててからテレ笑いを浮かべた。
そしてボソっと

「オレ、ひょっとして真紀さんのことが好きなのかなぁ。だからあんな夢を見たのかなぁ」
と独り言をつぶやいた。

 真紀は弘の話を聞いて目が点になった。

「えっ、それほんとなの?! 
実をいうと私もなのよ。
昨夜、弘くんとデートした夢を見ちゃって。
私もすごく楽しくて。
何かみょーにリアルで目が醒めてからもずっとドキドキしてたの」
と言ってから

「でも人妻なのにこんな夢を見るなんて
何か欲求不満に思われそう」

 真紀は少しはにかんで、フフフ…と微笑んだ。

「これって神様のイタズラかな?」

 弘はにっこりと微笑み返した。

 二人が同時に同じ夢を見るなんて、これは何かの暗示なのだろうか。
それともやはり弘の言うとおり、神様のいたずらなのだろうか。


 この出来事の数日後。
弘から真紀のパソコンにメールが届いた。

『月曜日、四時に渋谷東急インのティールームで待ってます』

 その後、夢が正夢になってしまったのである。

…最初の一行目に戻る。



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ショート・ショート「夢の向こう側」

2009-08-21 | 創作【アーカイブ】
~一~


私、三田村エリカは短大英文科の一回生。

公認会計士のパパ、三田村智一と自宅でピアノを教えているママ、三田村美佐子と陶芸家を目指して陶芸教室でインストラクターをしながら只今修業中のお兄ちゃん、三田村実との四人家族。

どこにでもある平凡な中流家庭の暮らし。

私は何の苦労もなく十九年間生きてきた。ところが、この世は何が起きるかわからない。

ある日、短大の友だちとシブヤでカラオケした帰りに偶然、お兄ちゃんを見かけた。こともあろうにお兄ちゃんは、ラブホから出てきた。そこをバッチリ目撃してしまったのだ。

お兄ちゃんは二十四歳で、そこそこカッコイイから、カノジョの一人や二人いても不思議ではない。

「フフッ、お兄ちゃんもやるねー」

お兄ちゃんも「マズイとこを見られた」というような、ちょっとあわてた様子だった。

友だちの手前、私は見て見ぬ振り、知らん顔をして通り過ぎた。

心の中では

「どんなカノジョなんだろう?」と興味津々で。

お兄ちゃんの後から出てきたカノジョ。

「えっ…、ウソ?!」

その瞬間、私の目は完全に点になった。

お兄ちゃんの肩をそっと抱き寄せて、私の傍らを通り過ぎて行った、そのカノジョは…。

彼女ではなかった!

パパと同じくらいの年齢のオヤジだった。

~二~

お互いに家に帰ってから、私はそっとお兄ちゃんの部屋に行った。

お兄ちゃんのほうから口を開いた。

「驚いた?! カレ、大学の大先輩の友人で、小沼圭一さんといって脚本やエッセイなどを書いているフリーライターなんだ。カレ、あの歳でバツなしシングル。カレのほうから誘われて。初めはちょっと抵抗があったけど。それ以来、アッチのほうに目覚めちゃった。女のコとヤルよりいいんだ」

お兄ちゃんは妹の私に向かってそんなことを平然と、しかも恍惚とした表情で一方的にしゃべった。

「ウソだろ?! オイ!」

私はただただ唖然、呆然!

「お、おにいちゃん…」

私は口を半開きにしたままお兄ちゃんをみつめた。

この世の中、何も信じられなくなった。

「エリカ、オヤジとオフクロにはまだナイショな」

お兄ちゃんはウインクして、プラチナペーパーの神宮球場での阪神タイガース戦の非売チケットを二枚、私の手の中に押し込んだ。

私はお兄ちゃんに今起きている重大事よりも、阪神戦のチケットに目がくらみ、「ありがとう」とニッコリ。そしてしっかりと手にした。

それでもお兄ちゃんが、あの小沼圭一とかいうスケベエロオヤジとHしているところが頭の中をグルグル回る。

「そ、そんなことって…」

この状況が未だ信じられない私は、頭をブンブンと振った。

~三~

その時、六甲おろしのメロディと共に「朝だよ! 起きて~!」という目覚まし時計のトラッキーの声がけたたましく鳴り響いた。

ハッと我に返った私は、急いで部屋中を探したが、阪神戦のチケットはどこにもない。

「あれはやっぱり夢だったのね。話が上手すぎたもの」

夢と知るや、チケットのことは無性に残念な思いでいっぱいだった。

けれど、お兄ちゃんのことも夢かと思ったら、何かホッとした。

洗面所に顔を洗いに行く。

お兄ちゃんもアクビをしながら二階から降りてきた。

「お兄ちゃん、オッハー!」

私はさわやかな気持ちで声をかけた。

「あっ、エ、エリカ…、お、おはよう」

お兄ちゃんはなぜかギクシャクとして言う。

続いて、私の耳元で

「ところでさ、昨日のシブヤの件、オヤジとオフクロにはまだナイショな」

とささやいた。

私は「エッ?! あれは夢じゃなかったの?! 夢だと思って安心したのに~」

と心の中で叫んだ。

そして、私はハブラシを持ったまま、その場で固まった…。





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ショート・ショート「春の悪夢」

2009-08-21 | 創作【アーカイブ】
~一~

オレ、牧野薫・28歳とオヤジ、牧野裕一・64歳は都内2LDKのマンションに二人暮し。二人のアニキは既に所帯をもっている。
オフクロは、いない。三年前に出て行った。今はやりの“熟年離婚”というやつだ。オヤジに愛想をつかしたオフクロが、ついに堪忍袋の緒が切れてオヤジに離婚届をつきつけたのだ。というのも、オヤジときたら64歳になった今でもセックスフレンドが何人もいる始末なのだ。息子のオレも「オイオイ、いい加減にしてくれよな」と言いたくなるから、オフクロが愛想をつかすのも当然だ。孫も二人いる、世間では“おじいちゃん”なのである。オフクロが出て行った時、オレもこの家を出て行こうと思った。が、踏みとどまった。そんなオヤジを一人残してオレも出て行ってしまうのは、60を過ぎて妻に見棄てられたオヤジが少しばかり可哀相な気がしてオヤジと暮らすことにした。ダメオヤジでもオレにとってはやはり実の父親である。というのは表向きの理由である。バツイチになったオヤジを一人にしたら糸の切れた凧みたいにどこに飛んで行ってしまうかわかったものではない。オフクロは他人になれてもオレは死ぬまで息子なのだ。オヤジの面倒をみる責任がある。

~二~

オレは大学を卒業後、広告代理店に勤めたが一年ほどでそこを辞め、昔からの夢である陶芸家の道を目指している。今はまだ大学の先輩が主宰する陶芸教室のアシスタントインストラクターではあるが。
オヤジは大学の教授である。『演劇専攻』などというほとんど金にならないものを教えている。昔は劇団に所属していて演出や舞台監督などをやっていたらしい。俳優にはなれないことを早々と悟り、演出部に転向したそうだ。それにしても、親子揃って地に足を付けない浮き草のような職業を選んだものだと思う。オフクロが愛想を尽かすわけだ。が、断じて言う。オレはオヤジみたいに何人もの女の子とは付き合っていない。
オレが今つきあっている彼女、山本めぐみはオレより四つ下の24歳。大学の後輩である彼女は大学を卒業後、予備校で事務の仕事をしていたが、現在は退職し、“家事手伝い”という、古い言葉で言えば“花嫁修業”の身である。めぐみは育ちの良い、とってもかわいいコなのだ。あと二、三年してオレが陶芸家として目鼻がついたら一緒になろうと心を決めていた。そんな夢を追って悠長に構えていたオレだった。


~三~

それは突然にやってきた。少し遅めの春一番が吹いた日だった。その日、オヤジの口から
「今度再婚するかもしれない。実は彼女に子供ができたんだ」
と聞かされた。
相手は24歳だという。オヤジよりも40も年下じゃないか。オレは耳を疑った。
「ウソだろ。マジかよ?! このエロオヤジ!」
とオヤジに罵声を浴びせた。
オヤジは
「今度連れて来るから会ってくれ」
と嬉しそうに言うのだった。
しかたなくその日を待つことにした。
その日が来た。
「山本めぐみさんだ」
オレの目の前にはオヤジに肩を抱かれて立つ彼女を見て、オレは今度は目を疑った。なんと、オレが付き合っていためぐみではないか。
「おい、ウソだろ。マジかよ?」
オレは声にならない声でつぶやいた。

~四~

そういやこの頃、めぐみは「お芝居に凝っているの」なんて言っていた。オヤジが主宰する朗読ワークショップにめぐみが参加していると聞いたこともあった。その時は講師がオレのオヤジだとは言わなかった。言えなかった。ちゃんと言っておけばよかった。かわいいめぐみに目をつけたオヤジは芝居の話にかこつけて手練手管で誘ったのか。世間知らずの彼女はオヤジに甘い言葉で騙されたたんだ。きっとそうだ。このセクハラオヤジ! スケベオヤジ! 
オレは力なくその場に崩れた。

オレのことを見て一瞬驚いたような、後ろめたいような、そして少し哀しげにはにかんだ表情を見せためぐみの口元が微かに「ゴ・メ・ン」と動いた。そのあとすぐにオヤジの手をしっかりと握り締めてやさしい笑顔でオヤジの顔を見つめた。めぐみのその横顔が
「やっぱりアナタじゃだめだったの。いつまでも夢を追っている薫くんにはついていけない。裕一さんは薫くんより大人の男性」
と言っていた。
「オヤジだって同じようなものじゃないか。それに“大人の男性”って、ただのジジイじゃないか」
とオレは心の中で叫んでいた。
めぐみのその横顔は
「裕一さんは女の喜びを与えてくれたの」
と言っていた。
女心というものはまったくわからないぜ。いつまでもプラトニックな“お付き合い”を続けていたオレ。いまどき小学生のカップルじゃあるまいし。さっさとラブホに誘ってHしてしまえばよかったんだよな。そう、オヤジみたいに。そんなことを思っても“後の祭り”だ。それにしても、オヤジの手の早さにはまいったぜ。


~五~

“できちゃった婚”が当たり前のご時世だからといって、かなりお腹の目立つ花嫁と、どうみても花嫁の父、もしくは花婿の父にしか見えないオレのオヤジの何とも奇妙な結婚式がもうすぐやってこようとしていた。その日がきたら、今度こそ本当にオレはこの家を出ようと思う。元カノジョとオレのオヤジの新婚家庭で一緒に暮らすわけにはいかないじゃないか。
年甲斐もなく、ピースサインをして彼女の肩を抱き、ニッと白い歯を見せて笑ったオヤジと、いたわるようにお腹に手をやり、オヤジの肩に頭をもたれさせているめぐみの笑顔の写真が、春一番の風に乗りどこからか飛んできてオレの足元に落ちた。実のオヤジにカノジョを寝取られた、なんとも情けないオレをあざ笑うかのように写真の中のふたりが笑っていた。
あー、夢なら覚めてくれ!

…終わり…



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ショート・ショート「昨日見た夢…それはナイショ」

2009-08-21 | 創作【アーカイブ】
「久しぶり。元気だった?」

小宮裕作は片手を挙げて藤巻智美に近づいた。

智美が以前通っていたカルチャーセンター朗読講座で
講師を務めていたのが裕作であった。

裕作は66歳、劇団演出家。バツなしの独身。

智美は38歳、
外資系企業に勤務するイケメンの夫と二人暮しの
優雅な専業主婦。

裕作から誘われるままに
初めて抱かれたのは何年前になるのだろう。

講師が生徒を誘うなんてそれはセクハラ!
お局キャリアウーマンみたいに眉をしかめないで。

確かに裕作の態度には
セクハラ的要素があるけれど、
智美だってそうなることを
ちょっとは期待していたところもあるのだから。

智美の夫が出張などで留守の時に
裕作から電話がかかってくる。
裕作はメールが出来ない。

「私のHP友だちには60過ぎの人もいますよ。
60の手習いでパソコンやってみたら?」

智美が言ったことがあるが。

「パソコンやるなら本を読んでいたほうがいい」

というのが裕作の持論である。

待ち合わせホテルのラウンジで
ワインなどを軽くやり、

裕作のマンションや渋谷のラブホに。

その後、お酒と食事をする。

そんなことがあった翌日、
智美は家事をしながら

「イケナイ人妻」と、
フフッと微笑んでみるのであった。



その日、バス停で裕作は

「今日は食事とお酒だけにするの? 
それは残念だな。
久しぶりに会ったんだからふたりで楽しもう」

智美の肩を抱き寄せ
自分の腰を智美にぴったり合わせ、
智美の耳元で囁いた。

「オレのマンションに行く? 
それともラブホにする?」

裕作は自分の腰を智美にグイグイと押してきた。

裕作の下半身が智美を刺激した。

「アン、こんなところで…」



と、その時

「起きて~! 朝だよ~!」
という目覚まし時計の甲高い声がした。


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ショート・ショート「夢のまた夢」

2009-08-21 | 創作【アーカイブ】
「もしもし。オレ。

この三月で劇団を辞めようと思うんだ。四月からはフリーでやっていくつもりだ。

それでしばらくの間、ロンドンに滞在するつもりた゜。充電期間ってやつかな。

そんなわけで当分キミと会えなくなるから今度会いたい。

明日12時15分に鶯谷駅ホームで待っててくれ。」

「ふーん。そうなんだ。劇団辞めちゃうんだ。

ロンドンに行っちゃうのか。寂しくなるな。

うん。わかった。でも、鶯谷ってラブホがいっぱいあるとこじゃん?!」

……あれ?! 電話通じない。

「もしもし?!もしもし?!」

……電話切れてる。一体何なの? へんなの。

そして時間が経過。いつもどおり週一回の陶芸教室に出かけて行ってしまった。

教室から帰りケータイを見ると、ケータイの伝言メモにメモ録が残されている。

マナーボタンを押してメモを聞く。

「もしもし。鶯谷駅のホーム真ん中で待ってます。

……ゴニョゴニョゴニョ……」

「またまたオレです。さっきからずっと待ってるんだけど。

……ゴニョゴニョゴニョ……」

……あとに何かゴニョゴニョゴニョって言ってるんだけど。

何を言ってんだかよくわからないよ。

……あっ、そうだ! 約束してたんだ。すっかり忘れて陶芸教室に行っちゃったっ。

どうしよう? どうしよう?! 

すっぽかすつもりじゃなかったのに…。これってやっぱ、すっぽかしだよね?!

ちょーカワイイ勝負ブラ&パンティーに着替えまでしてたのにぃ。

どうしよう? 今℡しても家にはいないだろうし。

たぶん許してもらえないだろうな。もう会ってくれないかもしれない…。

これってかなりヤバくない?! どうしたらいいんだよーーーー!! 

過ぎた時はもう二度と戻ってこないんだよね。グスッ(;_;)

ピピピピピピピ……。ピピピピピピピ………!!

突然、目覚し時計のアラーム音。

目が覚め現実に戻される。

「あっ、あれは夢だったんだ。ヨカッタ~。ホッ! すっぽかさなくてホントよかった!!」

とホッとしながらも、やたらリアルな夢でちょっとドキドキしていた。

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