meisou

記憶を補完するための記録

五千円

2024-06-28 22:29:28 | 日記
自分の中でなかなか消化されなかったのだけど時間が経ってやっと記録として書こうと思えるようになったことを書きます。

以前、さくらホールにお笑いライブを観に行ったことを書いた。
その日の出来事。

ライブの開場時間に合わせて駐車場に向かった。
まだ駐車場はけっこうな空きがあった。
私は駐車場の中ほどのところに停めようとしてバックした。
となりに軽自動車が停まっていたので、横を見て同じくらいの位置になるように調整していたとき、グッとなにか押すような感触があった。
しまった!と思ったときは遅く、背中合わせになっている後ろのミニバンを押してしまったのだった。
少し前進して車を降りたら、ミニバンから50歳くらいの男性が降りてきた。
車の中に乗っていたようだ。
「ぶつかったよね!いまぶつかったよね!?」
まずい、臨戦態勢だ。
「すみません」とすぐに謝った。
「これ!へこんでるよ!?」
とその男性。錦鯉の渡辺さんっぽい感じだったので、以下、渡辺さんと書く。
渡辺さんがへこんだと指さしたところ、なにかにぶつけたようなへこみがある。
でも待って、それ明らかに私がぶつかった跡じゃないでしょ?けっこう昔にへこませたような年季の入ったへこみだった。こっちは軽自動車だ。セレナだかエルグランドだかわかんないけどそんなでかいミニバンを傷つけるほどの攻撃力はない。
「ちょっと待ってください!そんなに勢いよくぶつかってないし、これは私がぶつかってできた跡じゃないですよ!」
さすがに反論した。
「じゃあ、なんでへこんでるんだよ!」
知らないよ。
「見てください、ぶつかったのはこの部分、このラインですよね。だとしたらそこにぶつかるわけはないです。ぶつかったのはここ!」
たしかに押したと思われる部分には、傷というほどではないうっすらとした線のようなものがあった。
必死に反論したので、いつできたか渡辺さんもわからないそのへこみは私のせいではないことは認められた。
「なんで線よりこっちまで下がってくるの?」
と次に渡辺さんは私が下がりすぎたことを責めだした。
たしかに、後方確認をおろそかにして下がりすぎたのはその通り。でも見ると、渡辺さんの車も線をはみ出してこっち側に下がりすぎじゃないか?
「線より出たと言うけど、そちらの車だって線にかかってますよね?ぶつかったのはこちらが悪いですけど、線にかかってるのはお互い様じゃないですか?」
相手の言い方が強すぎるので思わずこちらも強く出てしまった。
渡辺さんもさらに反論。
「そっちが線にかかってくるから下がりすぎだよ。三苫のボールだってあれは入っていたでしょ!」
「なんでサッカーの話なんですか。」
これだからサッカーファンは嫌いだ。それは言ってないけど。
このどちらが下がりすぎかの口論がしばらく続いた。
「わかった、じゃあ警察呼びましょうよ。どっちが悪いか決めてもらおうよ。」
ついに渡辺さんは警察というワードを出してきた。
「だからぶつかったのはこっちが悪いって言ってますよね?もうすぐライブなんで時間がないんですよ。」
「ライブなの?なんのライブなの?」
「お笑いです。サンドウィッチマンとか来るんですよ!」
「おれは娘が英検なのでここで待ってるの。」
あ、渡辺さんはお笑いを観にきた客じゃないのか。
「これからお笑い観るのにこれじゃ笑えないじゃないですか!」
もう解放させてくれ、と思った。
「じゃあ、五千円払います、それでいいことにして下さい!」
お金で解決させることにした。
この五千円も妥当なのかよくわからないが、一万円だと高いし、五千円ならしょうがないか、と思った。今日の私の財布に五千円札が入っていることも分かっていた。
「じゃあ、いいよ!五千円で!」
五千円という金額を提示したら渡辺さんはあっさり引き下がった。
結局、金か。金が解決させるのか。
一刻も早くこの終わらない口論を終了させてライブ会場に向かいたい私は財布から五千円札を渡辺さんに渡した。
あんなに息巻いていた渡辺さんもおとなしく受け取って車のなかに戻った。

気持ちを切り替えて、お笑いライブに向かった。
ライブはどの芸人さんもおもしろくて、笑った。でもさっきの事件が時折アタマに浮かんだ。渡辺さん、SNSに私のクルマの写真上げないよな?とか、いや英検が終わった娘と五千円ウェーイwって焼肉食べに行くか?とか。

ライブ終演後、私は永野の書籍を買ったので本人から直接サインを書いてもらえるということで列に並んだ。
その横に、本日とてもおもしろかった東京ホテイソンのお二人。ライブDVDを買ったらサインをするとのこと。
でも東京ホテイソンの列に人が、来ない!
並んだのは二人くらい?
あの五千円があれば!東京ホテイソンのDVDを買ったし、サインをもらったよ!ごめん!東京ホテイソン!
と思った。
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チャグロック

2024-06-11 21:45:07 | 音楽
CHAGU CHAGU ROCK FESTIVAL 2024に行ってきたのでそのことを書きます。
通称チャグロック。第一回目なのに通称とは。
テレビ岩手が主催するフェスです。テレビ局が本気で作るフェスとかなんか。
出演アーティストもそこそこ大物。
行くかどうか迷いに迷って、直前の金曜日にやっとチケットを取った。
パルのプレイガイドにチケットを買いに行ったら、5cmくらいの束がまだ余ってたよ。パルでチケット取ったの私だけじゃない?
2日目だけ行くことにした。フォーリミがでるから。あとモンパチ。
電車で行けるし行きやすいと思った。

一人で行きました。気楽に。ぼっち参戦というやつです。ぼっち・ざ・ろっくふぇす。
花巻駅から盛岡駅でIGRに乗り換え滝沢駅へ。そこからシャトルバスですぐ。
余裕だった。

会場にはたくさんのフードの出店。
その中でひときわ長蛇の列になってるお店が。
みんなHYDEのTシャツ着てる。
盛岡のお店、まんとく家の666と書いてある豚まん。
出演者のHYDEがぜったい食べたいということを事前にXでポストしたからだ。HYDEの影響力すごい。
あとは浄法寺のねこがいたり、グルージャの秋田社長がいたり。
一緒に写真を撮らせていただいたりして。
着いて早々、情報量が多くてなかなかステージエリアにたどり着けない。

ステージエリアではハルカミライがちょうと終わったところ。
前方はスタンディングゾーン。後方はチェアゾーン。
みんな座りたいから椅子がすでにいっぱい。
横のほうの適当な草の生えているとことに椅子を置いた。
フードコーナーに座るところもあるから椅子いらないかな、とも思ったけど、持ってきたから座る。

礼賛。
リサーチ不足で、ラランドのサーヤがボーカルというのはなんとなく知っていたが、川谷絵音くんと休日課長もメンバーだった。それを会場で知った。

MONGOL800。モンパチ。
大昔にグリーンデイとモンパチとゴイステの対バンで観たとき以来かな?古い。
マイペースでありながらずっと活動していることが素晴らしい。
ヒット曲があるのは強い。
1曲目から「あなたに」でうれしかった。
人にやさしくされたとき自分の小ささを知りました
なんてなかなか歌えるものではない。
私は最近のモンパチのライブがどんなものかぜんぜん知らなかったので、赤いキャミソール(タンクトップではない)を着たマッチョなかわいいおじさんが煽ってダンスをするのがいったい何?と思った。すごい盛り上げ上手だった。
モンパチのとき、それまで曇天だった空が明るくなって、暑くなってきた。
沖縄から太陽を連れてきた、ようであった。
いいなモンパチ。ああいうおじさんになりたい。

The BONEZの時間にフードのほうをうろうろしに行って、クレープを食べたりした。おいしかった。ジェシーがすごいオラオラ煽ってる声が聴こえた。
3大ジェシーのうちの一人。(あとはすとーんずと昭和のお相撲さん)

HYDE。HYDEファンがすごいたくさんいた。そりゃそうか。
なんか90年代にラルクでテレビに出てるのを見ていたくらいの私だったから、そのくらいの気持ちでいたのだけど。
HYDE、すげええええ!
ってなった。
まず、3mくらいの高いセットの上から登場。降臨、という言葉が頭に浮かんだ。
曲はソロなんてほとんど知らないなーと思ったけど圧倒的な音圧と歌唱。
スリップノットみたいなメンバーを従えて。
私もなんとなくちょっとステージエリアのほうに近づいた。
そこで「GLAMOROUS SKY 」えっ!やるんだ?
この日唯一知っている曲だった。
HYDEはステージの高いところまで登って行ったり、
みんなを座らせてからジャンプさせたり、
客席のほうに降りてきたり、
フェスでこんなにしてくれるんですね!ってサービス精神がすごい。
年齢を重ねて落ち着くとかまったくなく、元気!若返った?今が全盛期?
HYDEかっこいいのに、愛らしさがすごい。

04 LIMITED SAZABYS。フォーリミ。
フォーリミのGENちゃんのことが好きでSNSをフォローしたり、その感性に勝手に親近感を抱いていた。でもなかなかライブが観られず、今回やっと会えた。
GENちゃんはアイドルのようでいてカリスマで、私が10代とかだったら好きになりすぎると思った。
ファンの若い人たちもみんなキラキラしていた。楽しそう。

DRAGON ASHを聴きながら帰宅。ROCKET DIVEやったね。それは聴いた。

次があるかわからないけど、第一回目にしてテレビ局の実力を見せつけたフェスだったのでは。ステージ横の画面とかすごいちゃんとしてるし、紹介VTRもちゃんと作られていた。
フードの出店が多いと思った。

そんなに観たいのないかなと思ったけど、行ったらお目当てじゃないアーティストも楽しめたし、フェス飯なんかも最近おいしくて良かった。
チケット一日券一万円も高いように思ったけど、最近チケットふつうに高いからな。
岩手県民はいしがきという無料のフェスに慣れすぎているから有料だと人が集まらないように思った。そんなに混んでなかったように思った。

早々と帰路についたので予定していたよりも一本早い電車に乗ったのに、花巻駅の直前で電車に鹿がぶつかって20分ほど止まってしまった。鹿!
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入学式

2024-06-01 09:22:11 | 日記
もう6月なので、だいぶ経ってしまったのだが、うちのもう高校生(以下、れた坊)の入学式のことをやっと書く。

支援学校の中学部から高等部に上がっただけなのだが、高等部の初日は、れた坊にとってかなり緊張というか恐ろしいものだったようだ。
れた坊は自閉症なので、わからない状況や見通しのもてないとき、とても不安になってパニックを起こすことがある。
高等部になって知らない教室、知らない先生に囲まれて、卒業式のように事前に練習があるわけではない入学式にいきなり参加させられる、これはとてもれた坊にとって不安なことだったらしい。
入学式が始まり、体育館で椅子に座って新入生の入場を待っていた。
高等部新入生の入場。あれ?れた坊、入場してこない。
式が始まった。どうしたんだろう?
すると、中学部の知っている先生が私のところに来た。
「お母さん、れた坊さん、手首を切って血が出ていて、来てもらえますか?」
手首を切って???
話を聞くと、緊張のあまり窓ガラスを手でばんっと押して、ガラスが割れて手を切って血が出ている、と。
途中の廊下で割れた窓ガラスを片付けている学校職員さんたちが見えた。
保健室には、手首をガーゼで処置されたれた坊がいた。パニック状態は収まっているようだ。
いますぐ病院に行ったほうがいい、と先生方に言われ、指定された病院にすぐ向かうことになった。
入学式になんてこと。
病院ではなく医院だったが、傷を見せたら、「ぜんぜんたいしたことない!」と言われ、薬を塗られ包帯を巻かれただけだった。
もしかして縫うのかな?と思っていたけど傷は軽いもので良かった。
他の保護者さんに私とれた坊が急にいなくなってどうしたのかと思われているかなと思って、中学部のころ参加した保護者LINEグループに経緯をお知らせしたところ、大丈夫?とみんなやさしくてうれしかった。

そのまま帰宅したので担任の先生とも会わずに入学式の日は終わってしまった。
翌日はふつうに登校できたので、担任の先生にやっとご挨拶できた。
本来は入学式に渡されるプリントや、高等部の説明などをされた。
入学式の写真は買いますよね?と聞かれたので、写ってないならいらないかな?と思ったのだが、欠席の人はすみっこに写真が載ります、と言われたので買うことにした。

れた坊にはいきなりの高等部で入学式、きっと不安なものだったんだろう、と事前になにか対策を取れなったことは反省。
中学部のときのようにれた坊の特性を理解しているわけじゃない。初日だから。
逆に、他の子たちよくいきなりの入学式を無事にできるなあと感心した。

後日、入学式の記念写真を受け取った。
並んでいる新入生と保護者さんたち、先生方。ステージうしろに掲げられた国旗、校旗に並ぶように、同サイズで、れた坊の合成された写真。
どこかの国家主席の肖像画のようであった。


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