くるりぴょん、くるりこぴょん

忘れっぽいわたしのための記録。何年か先に、振り返ることのできる思い出を貯めるために。

先生は鋭い

2019-06-21 20:05:00 | 病院
水曜日は有休を取った。脳神経内科へ通院。ここは急性期専門の病院で、慢性期患者やわたしのようにお薬の処方だけのような患者は放り出されるのに、なぜか診てくれる。婦人科は卒業させられちゃったけどね。

各診察室のドアには担当医のフルネームが表示されている。わたしを診てくれるM田先生の名前はドアにはない。多分、バイトだから。

あ、わかった。M田先生はバイトだから、この患者を追っ払うって判断はしないんだな。婦人科の時、5年診てくれた担当医のN先生は医長だったから、わたしを卒業させることができたんだ。きっと。

M田先生のホームは某大学の付属病院。偉くなったかなー?付属病院のホームページを見てみると神経筋機能検査室長(なんだ?)と科長とあった。ちょっとずつ偉くなっている。


M田先生は5番の名前無し部屋にいるけれど、その隣に初めて見る名前があった。なんか、見覚えが。M田先生のホーム病院の部長先生だ。部長先生なのに、こっちでお部屋もらってるの?なんでだ?いろいろ謎。

意外と早く呼ばれた。血圧手帳を見てもらう。
「うん、いいですね」

手を前に出して目を閉じる。どちらかの手が下がってしまったら、その反対側の脳に異常があるかもなのだ。
「大丈夫」

「くるりさん、両手できらきらー、指をぱちぱちー」

出した両手を、幼稚園の時にしたようなきらきら星の手振りをしたり、親指と人差し指をぱちぱちくっつけたりをさせられる。

M田先生は、「バカみたいだけれど、これが結構いいんです、異常を発見するのに」と言う。

「次は9月に来てください。薬は余ってませんか?」

「どうしてかわからないけど、残ってます。」

「どれくらい?」

「2ヒート(20日)くらい」

「くるりさん、薬局は余分にはくれませんからね。じゃあ、10日分減らすので10日分はストックから飲んでください」で終わり。

「先生、頭と関係ないんですけど。鼻が痛いんです。多分、膿んでて。」

「どうしたの?」

「洗顔していて滑って右手の小指が右の鼻の穴に入りました。熱があるんです。」

先生がわたしの鼻を挟んで、あ、ここだと、患部を特定。

「でね、この抗生物質飲んでもいいですか?」薬を見せた。

「どれ?耳鼻科に行けばこの薬を処方されると思いますね。が、僕が今気になっているのは、どうしてこれをくるりさんが持っているかということです。」

先生は鋭い。

「うーん。家にあったからです」
(まさか、ミルキーからもらったとは言えない)

「くるりさん、抗生物質は飲みきりですよ。貯めてはいけません。僕たちも調子が悪かったら、他の先生に処方してもらって飲みきります」

「え?先生なんて、具合が悪くかったら、適当に薬棚から見繕って飲んじゃうんじゃないですか?」

「そんなことしませんよ。きちんと他の先生に処方してもらいます。自分で自分に処方したら、麻薬とか処方しちゃえるじゃないですか」

それはそうなんだけど、わたしが言ってるのは処方箋なんて作らないで、薬剤部に行って適当に飲んでるんじゃないの?ってことなんだけどさ。

まあ、M田先生は薬は毒だと言っているし、漢方が好きだからそんなことしないんだろうな。
いずれにしても、M田先生は優しいのだ。

夏みたいな空