(3月2日~19日)第三回WBC開催
2連覇を果たしている日本代表には今回も是非優勝してもらいたかったが、残念ながら準決勝で敗退、3連覇とはならなかった。
今大会の日本の試合結果は次の通り。
〈1次ラウンド〉
3月2日(土) 対 ブラジル 5‐3
3月3日(日) 対 中国 5‐2
3月6日(水) 対 キューバ 3‐6
〈2次ラウンド〉
3月8日(金) 対 台湾 4‐3
3月10日(日) 対 オランダ 16‐4
3月12日(火) 対 オランダ 10‐6
〈準決勝〉
3月17日(日) 対 プエルトリコ 1‐3
イチローやダルビッシュをはじめとする現役メジャーリーガーが早くから不参加を表明し、国内組だけでチームを編成せざるを得なかった日本の前評判は決して芳しくはなかった。
加えて、山本浩二監督以下スタッフ陣の実力にも疑問を投げ掛ける声すらみられた。
それが的中したかのように、開幕のブラジル戦は想像以上に苦戦。
キューバにはなすすべなく破れ、一応2次ラウンドには進めたものの、前途多難を思わせる内容に不安が募った。
が、次の台湾戦で、それまでの不満が払拭されるような素晴らしい試合が繰り広げられたのは記憶に新しい。
とりわけ終盤以降の一球一球は、大袈裟でなく息をのむ展開の連続。
野球というスポーツの魅力・醍醐味を思う存分味わえた、今大会のベストゲームだった(この試合は日本人だけでなく台湾人にとっても、長く記憶に残る一戦になるに違いない)。
この激戦を勝ち抜いたことで、チームに勢いが出たのか、続くオランダ戦は大勝。
しかし、ここで何かしら勘違いをしてしまったかの如く、少しずつ日本チームの歯車が狂い出す。
順位を決める2度目のオランダ戦は勝ちこそしたものの、チームの問題点が浮き彫りになるような試合内容で、それを修正出来ないままアメリカに渡り、迎えた準決勝、プエルトリコに敗北を喫し、日本の連覇の夢は潰えた。
あのダブルスチールの賛否にばかり注目が集まるが、それ以前に、本来の実力が発揮出来なかったという印象が否めない。
全く太刀打ち出来ない相手ではなく、むしろ勝てる試合を落としたというイメージが強いだけに、何かもやもやしたものが残る。
この第三回は、連覇をなし得なかったという事実以外に、色々と悔やまれる大会として日本人の心には銘記されるだろう。
なお、優勝はドミニカ共和国。