「手づくり十一年!! 当店特製の味」
これがコロッケ定食(見出し写真)700円のキャッチフレーズだ。
思えば、私のホームページで紹介して以来、11年経った。
そこで「メンコロ」「イカコロ」の店・山路の話をしてから、11年ぶりの再来で、つまりは、味付コロッケを11年の時を超えて、はじめて食べることになった訳だ。
ほとんど満席で、他のビジネスマンと相席で、ワクワクしながら待った。
一緒に同行してきた人に「山路のコロッケはね、今は無き、保土ケ谷の大正屋のコロッケに似て、小ぶりの稲荷寿司サイズで、ソースをかけなくても、味が付いていて美味い」と、講釈をたれた。
すると、運ばれてきたものを見て、呆然とした。
よくあるコロッケの形、割ってみると何かしらの色づけがあるけれど、味付けなどはなく、皿のまん中にドデンと置いてあるソースをかけなければ味気なかった。
バカ息子のおかげで店を閉めた大正屋のコロッケと似たものが食べられると、過大に期待しただけに、意気消沈。
すると、怒鳴りつけている声がしたと思ったら、皿がガシャガシャっと崩れる音がした。
夫婦喧嘩は、お客さんのいないところでして欲しかった。
さて、昼のメニューは、ほかに、
和風タルタルソースで鶏のてり焼定食、
目玉焼のせのデミグラスソースハンバーグ定食、
鮪のユッケ丼、
日替りの魚料理の定食、いずれも800円。
それぞれの定食にコロッケを付けると850円。
全品、漬物、冷や奴、味噌汁付で、ご飯は、大盛り、おかわり自由。
(外観)
(店内)
goo地図
旭区に会社があったとき、ある食堂で、味付けコロッケに挑戦してもらったことがあったけど、結局は、肉ジャガコロッケというやつで、とても大正屋のそれに近づくことすらできなかった。
あのレシピは、丁稚奉公から肉屋稼業をはじめたという万次郎さんが天国へ持っていってしまった。
なんとかならないかなぁ・・・
電車に乗って買いに行きましたよ、よく。
あれが今はないのですかぁ…
大正屋のコロッケもそのひとつ。
相鉄瓦版の7月号に「手仕事」の話があって、
職人のワザを継承しにくい世の中だなぁ、
と思います。