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今年は、寅歳。
だから、葛飾柴又に寅さんを訪ねた。
京急から京成へ乗り換えて、京成高砂駅へ。
柴又へは、ここで金町線に乗り換えるのだが、改札を出て1駅歩いた。
駅前には「喫茶白十字」などちょっと寄ってお茶したい店もあるけれど、
バスが走る道沿いを歩いてみた。
シャッター通り商店街というでもなく、そこそこいろんな店がある。
夏みかんがたわわに実っていて、歩道を覆い尽くした街路樹?があり、
「ハイボールたまちゃん」という判りやすい場末の飲み屋、
店からあふれ出た品物が歩道に並べられている店、
「試乗車」のラベルが貼られた自転車のある店や、
歩道沿いに漬け物樽が並んでいて、いかにも自家製だといわんばかりの店など、
存分に下町情緒が味わえる。
緑色に染まった新宿診療所の看板が見え、都営住宅が並ぶ、
「柴又区民サービスコーナー」に立ち寄る。
「葛飾区民」ではなく「柴又区民」というのが、柴又区民以外はサービスしないぞ!
というふうに見えて、恐る恐る入り、地図が欲しいといってみると、
快く「かつしかマップ」をいただいた。感謝。
カウンターに置かれた寅さんマスコットにサービスの気持ちが表れている。
この辺りまで来ると、寅さんの映画で見たような風景はなく、家が建ち並ぶばかりで、
勘に頼って歩いてきただけに、地図で確かめられたのは助かった。
柴又駅まであと少し。
駅横の「子育・おりつ地蔵尊」をお参りして、いざ、参道へ。
おりつ地蔵尊建立の由来を知るだけに、そこにいた猫のガン見は怖かった。
「おりつ地蔵尊の由来」
昭和七年、柴又に起こった事件。
ある貧しい家に五人の子供がいた。
他家へ養女に出されていた三女・りつが、五才の時故あって実家に戻されてきた。
何故か両親は何の罪もないりつを虐待し、
果ては実父がなぐり殺して、その死体を床下に埋めた。
約1年余の後、頑是ない少女の浄き魂がよみがえったのか、
良心の呵責に堪えかねた父親は、亀有警察署に自首した。
これを知った近所の人々は、同情し、有志により地蔵尊を建立した。
ここに我が子の無事を祈って詣でると、御利益が授かるので、
以来おりつ地蔵尊として香を手向ける人が絶えない。
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