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神奈川県の黒岩知事(プロフィールはここをクリック!)は、2期目にして「未病」という政策を打ち出しました。
1期目のころは、フジテレビの報道キャスターという知名度を利用しての当選だったので、どちらかというとメディアを使ったパフォーマンスが多い人だなぁと感じていました。
前知事の松沢氏は、同様にパフォーマンスが多かったものの、多選禁止条例を制定したからなのか2期目を満了する前に東京都知事選に色気を出してしまい、県知事は任期満了で辞めました。
受動喫煙防止条例の制定も先駆的でしたが、黒岩知事の「未病」という政策が打ち出されたときに「病気」や「健康」というものに「こだわり」を持っていると気づきました。
今回、新型コロナの感染拡大に伴い、2020年3月に「LINEコロナお知らせシステム」というものを起ち上げました。
店舗や施設に人流があるため、クラスターが起こりやすいことを念頭に置いたシステムで、強制ではなく自発性に任されたものでした。
このシステムを作るにあたって、感染症に詳しい医師や技術者の存在があって、それを一任しながら、普及活動に姿を見せる黒岩知事は、ある人にはパフォーマンスに映ったかもしれませんが、メタ坊にとっては専門家や現場の意見を取り入れて動いているからではないかと解釈しました。
しかし、導入する事業者が政令指定都市(横浜・川崎・相模原)以外に偏っていることを不審に思っていたところ、6月になって政令指定都市へシステム取組み依頼をするという謎の3か月間空白がありました。
政府の接触確認アプリ「COCOA」の起ち上げに合わせたといえば「お揃いセット」のようでもありますが、やはりこの時点では「戦時体制」のようなものではなく、インフルエンザの変異種という見方をしていたのでしょう。
だからといって横浜市は「LINEの個人情報保護が脆弱」という観念があったのか、スマホのウォーキングポイントアプリを使って健康状態をアンケートするというその場しのぎ的な策を打ちます。
最近、横浜市の政策がピンボケなのは「評価主義」がまん延していて、トップダウンに隷属する体質になっているからとか?
4期目の弊害以前に、3期目でも、どこかの国と同様、独裁体制で「よきにはからえ」の状態が続くと危機に対して即応できなくなるんですね。
さて、この3策をスマホにインストールして、1年と数か月のあいだ試してみると、
政府のCOCOAは「うんともすんとも」なにもアプローチしてきません。
横浜市のアンケートは「設問が多く」すべてに「はい・いいえ」で答えなければならず、それをクリアしないと、ウォーキングポイントアプリ画面へ移行しないというもので、ワクチン予約システム同様不興を買い、いつのまにか消え失せました。
それに対して、県のLINEコロナは、毎日、感染者数等の情報が送られてくるうえに、ときどき健康状態を問い合わせるメッセージが出て、それに答えようとすると、「該当するものはない」欄にチェックがすでに入っているという気の効いたものでした。
最近は、医療ひっ迫してきた機を捉えて、感染が疑われたときに自分自身で抗原検査するというキットの活用意思確認のアンケートがあり、素直に答えを送信したところ、このようなキットが無料で送られてきました。
「未病」にいう、病気になって対処するのではなく、病気に至る前に日常生活を心身ともに健康状態に近づけていくという考え方を、新型コロナに対しても、恐怖や不安ではなく、県の対策に関心を持ち、その示唆に正直に従う人に対しては、こまめにフォローしていくということをしているんだな、ととらえ、関心を持って見ています。
感染が急拡大しています。
それに対して、対策は一貫して変わりません。
感染対策は、つまるところ、インフルエンザや既存の感染症と同じで、ただ特効薬がないだけです。
できるだけリスクをとらない行動をしながら、あとは運・不運ということでしょうか?
晴れた日には、ただ空を見上げて雲の流れを追いかける「ひととき」が気分転換になっています。
抗原検査キットが送られてくるんですか。
あらゆるアンケートを無視してきましたが、
これはいかも。
長くLINEコロナに参加している人をアンケート対象にしたからでしょう。
ところで、黒岩知事が入院基準を厳しくすると、また菅総理が専門病院の開設を検討していると発表しました。
感染症の専門病院を開設して一般病院に影響を与えないようにする方法をとるのか、医療崩壊が起こる可能性のある、とりあえず一般病院に振り分けるという方法をとるのかの違いが、明確になりました。
だから、早期に一般患者を他の病院に振り分けて、専門病院を確保した大阪の吉村知事は余りマスコミに登場することがなくなりました。
どちらの知事も専門家の意見を取り入れての判断だったのでしょうが、政府の意向を汲んで過小評価し、コロナ差別が起こるのを嫌い、歴史の教訓を生かせなかったことが、専門病院の立上げを遅らせたのです。