迷信は、人権侵害につながります。
という錦の御旗のもと、月日と曜日、祝日の名称だけの、
シンプルなカレンダーが増えました。
手元にある卓上カレンダーには、
節分、聖バレンタインデーなど主な年中行事、
立春、雨水などの二十四節気、
大安、仏滅などの六曜が表記されています。
壁にかかっている古風な装丁の大きなカレンダーには、
大正104年、昭和90年や「つちのえさる」「旧12月13日」、
一白先勝、三りんぼう、などの表記も見えます。
何が「迷信」で「人権侵害」なのか解説すると長くなるので、
関心のある方は、ググってみてください。
さて、街中で、のぼりが立っているのを見つけました。
どちらも「お稲荷様」の前に建てられています。
見出し写真と上写真は、集落のお稲荷様、下写真は屋敷内のお稲荷様のようです。
辺りには、まだまだ田園風景が色濃く残っている場所なので、目立ちます。
お稲荷様のお祭りというと「初午」です。
調べてみると、今年の初午は、2月11日つちのえうまの日にあたります。
お盆と同様、新暦・旧暦の違いはありますが、
2月初めの午の日を祭礼日と定めているため、祭りが近いことの目印にしているのでしょうか?
東京堂出版の風俗辞典には、
「京都の稲荷神社(伏見稲荷大社?)の祭神たる倉稲魂神が、
和銅4年(711)2月の初午日に、稲荷山に影向したと伝えられているため、
この日は京都の稲荷神社をはじめ、全国各地の稲荷社で祭礼を行う・・・
市井勧請の稲荷社でも、これに倣って祭礼を行い、
特にこの日を選んで、小児を寺子屋に入門させるものも多い」と書かれています。
「明烏(あけがらす)」という落語には、
毎日、本ばかり読んでいる若旦那を、初午詣りを理由に、
浅草の観音様の裏手にある黒助稲荷(吉原遊郭のこと)へお籠りに誘うという話しが出てきます。
また、「棒鱈(ぼうだら)」という話しには、
1月は松飾り、2月は初午テンテコテン、3月はひなまつり、とあり、
あの有名な「火焔太鼓(かえんだいこ)」という話しには、
商売下手の古道具屋の亭主が市場で仕入れてきた太鼓を見た女房が、
「太鼓はキワモノと言って、祭りか初午の前じゃぁないと売れない」という場面があります。
それだけ、初午詣りには、太鼓が鳴り、人手が出て、かなり賑やかだったようです。
「稲荷(いなり)」は「稲生(いねなり)」が転訛したものです。
農業の神様が、商業・工業の発達とともに、御利益をもたらす神様として信仰されています。
あるところへ行きましたら、祝詞を唱えている人がいました。
きっと、商売繁盛なんでしょうね。
2月11日は建国記念の日でお休み、どこかで太鼓の音がしたら覗いてみてください。
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