散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

一命

2011年10月16日 | ☆たまに娯楽

忙しい、ほぼ1か月が経ちました。
家では、気がつくと居眠りばかりしてしまう日々。
当然、ブログ書きなどの余裕もなく、これをご覧のみなさまには大変ご期待に添えず、申し訳なく思っています。
で、そろそろ気分転換を図るべく、映画を見に行きました。

リメークされた「一命」です。
旧作は、そのものズバリの「切腹」というタイトルでした。
主演は、確か仲代達矢だったと思います。
モノクロテレビで放送された映画を見て、衝撃を受けました。
水戸黄門ではありませんが、チャンバラ中心の時代劇ばかりだったから、武家社会の不条理を描いたこの映画は、正直、勧善懲悪のスッキリ感はなく、何か重いものを肩にのせられたような感じを覚えたものです。

さて、一命は、主演・市川海老蔵に、瑛太、満島ひかり、役所広司という顔ぶれです。
個性の強い、竹中直人や笹野高史も登場しますが、今イチ役どころに不足ありと思うのは欲張りすぎでしょうか?

瑛太演じる千々岩求女(ちぢいわ もとめ)は、健康的でさわやかな感じを持っているために、食い詰め浪人の悲壮感を切腹シーンで表現するのに苦労している様が読みとれます。


満島ひかりという女優さんは、最近、かなりいろんな役を演じていますが、ただかわいいとか、きれいとかいうんではなく、すこし憂いや、ひけめのある感じが印象的です。
役どころ(求女の幼なじみで妻・美穂)としては、後半、少々狂気を持ち始める演技は難しかったと見えます。


海老様は、さすが歌舞伎役者だけに所作は堂に入っています。
セリフまわしは気になりましたが、海老様あってこの映画はリメイクできたんだと感心します。
最後、仇討ちともいうべきシーンで、海老様演じる津雲半四郎が竹光で立ち回るのはできすぎ・・・ある意味では、チャンバラ映画のご都合主義的な展開も盛り込んでみましたという感じや、リメイク版だからあえて旧作のエンディングを取り入れなかったのは残念な気がします。


細かくいうと、ネタばらしになるので、この衝撃的なストーリー展開は、ぜひ映画館で見て欲しいと思います。
野球やサッカーで「サムライ」という冠がつきますが、いったい“武士道”とは何か。
「ただ、来るだろう春を待っていた」という当たり前のことが、当たり前でなくなる不条理。
今の世の中に対する問いかけとしても、共通するものがあるのではないでしょうか。


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